[週刊ファイト11月25日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼鷹の爪大賞シュート活字年間総括⑤
格闘技要覧2021:タナカ 木村プロ 神宮寺しし丸 イリエマン+X座談会
タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・UFCジャスティン・ゲイジー立廻りマイケル・チャンドラーMSG10億円超
・コロナに翻弄された格闘技界RIZIN東京ドーム6月延期開催他中止嵐
・大晦日格闘技~木口宣昭会長の訃報~入江がタイヤファイト特許申請
・神宮寺しし丸チャンネル登録者2200人突破アメトーーク2回出演も・・・
・裏のウラTDT問題と日本市場の課題「マーク、シュマーク、スマート」考
・裏のウラ堀口恭司Bellator移籍セルジオ·ペティス戦とRIZIN大会乱発
・青木真也、上久保周哉ら「契約縛るだけで試合組まない」とONE不満!
司会 本日は、年間総括シリーズの一貫として格闘技界に絞るので、タナカ先生に加えて猪木ism最後の継承者・木村プロ、貧乏芸人ということでアメトーーク2回など今年アチコチの番組に出た神宮寺しし丸、キングダムエルガイツ代表イリエマン(敬称略)の諸氏に新宿に集まっていただきました。この面子だと昨年9月の暴走放談回以来となります。
▼業界沈没阻止!猪木ism最後の継承者・木村プロ-神宮寺しし丸-イリエマン放談
タナカ 国内MMA盟主のRIZINを立てるというか、トップ画像は自前の大阪大会にしたけど意味なんかない。というかコロナのせいで低調な1年というだけでなく、ガラパゴス化というか、国内に絞るならPRIDE全盛期と違って、RIZINですら海外のメディアには取り上げられてもいない。日本だけのミクロなヲタク向き話題、マイナー趣味になっている現状認識が必要になる。
UFCジャスティン・ゲイジー立廻りマイケル・チャンドラーMSG10億円超
▼[年間総括③]アナログ座談会「猪木元気」:ローランド金田 寺内1/2兵衛 マール江畑
・ラウンドごとに優劣付ける判定課題露呈もMSGビジネス爆破UFC268
司会 それに引き換え現地11・6『UFC268』は2年ぶりのMSGが見た目にもギッシリの超満員でした。中央にオクタゴン/リングの設定だと18,853席が限界の会場、リアルで18,703のチケットが出ていわゆるゲート収益だけで$9,800,000、邦貨で軽く10億円超えなんだからたまげます。これは聖地MSGの歴代ゲート収益4位なんだそうで、もちろんこれはコンサートとかすべてのエンタメ含めての大記録になります。
もっともPPVというか、UFCはESPN+のストリーミング追加料金のみ、通常TVから買えないので数字なんか発表されてないのですが、ボクシングのサウル・“カネロ”・アルバレスvs.ケイレブ・プラントとかぶった日なので推定で800,000件程度と噂されています。
タナカ セミとメインの判定基準考は前号でやったから、こちらではベストマッチ賞のジャスティン・ゲイジーとマイケル・チャンドラーの死闘紹介に留めておこう。WOWOWで中継された本戦の第1試合、近年の台風の目になってるカーフキックも最初から出てくる3Rの殴り合いが会場を沸かせた。問題は国内のMMAやキックの大会で最高興行賞なり、ベストマッチ賞だと意見が一致するものがあるのか否か?
イリエマン いきなり厳しいなぁ。俺が最初にスクープしたRIZIN沖縄進出が11・20『RIZIN.32』沖縄アリーナだと発表されたやないか。
▼週総括AEW-スターダム-UFC-RIZIN視聴率6.2%-In Your House-猪木
木村プロ (名刺を見て)週刊ファイトの「副編集長」なんですか? 今日初めて知りました。
コロナに翻弄された格闘技界RIZIN東京ドーム6月延期開催他中止嵐
しし丸 コロナに翻弄された格闘技界という総括になります。RIZIN東京ドームは6月13日に延期でようやく開催です。そこで朝倉未来がクレベル・コイケの三角絞めに失神負けという・・・。
▼朝倉未来幻想”は終わったのか・・・「少し休んで、また頑張ろうかな」
タナカ コロナで経営危機なんだと、海外提携先にまで自分たちで触れて回っていたからなぁ。
しし丸 その前に『MEGA2021』は延期のまま結局開催されず、というのもありました。フロイド・メイウェザーが出るとか記者会見までやったんですが・・・。
木村プロ MEGA2022はあるのか? 俺を出せ!
イリエマン なんの資格があるのか? キングダムでの戦績も勝ったり負けたりなのに。
木村プロ 肩の手術したんで、まだ今は試合に出られない。ただ、2020年なら・・・
タナカ 自称の参戦名乗りや吹聴はほっておいて、その6月に「天心vs. 武尊」という話もあったんやけど、果たして年末にやれるのかどうか。
しし丸 シバター vs. ローガン・ポールも流れました。というか、ギャラがまったく見合いません(笑)。
タナカ YouTuber戦士が話題性から大きなPPVビジネスになるという2021年の総括はあったけどな。
▼ローガン・ポールがフロイド・メイウェザーとエキシなので引き分け!
▼ゲテモノTriller Fight Club超成功-WWE新シーズンと日本春:ノア北宮武藤
しし丸 自身のジムを持った皇治の頭突き問題、秋山成勲が桜庭和志戦のヌルヌルを故意と認めたとか、RIZINランドマーク配信トラブルとか、「山本美憂がQUINTET女子大会プロデューサーに就任!」と発表されたのに、K-1陣営からQUINTETが支援を受けることになり、就任がなかったことになったとか、ニュースは色々ありました。
イリエマン 秋山成勲のヌルヌルって2006年の大晦日やろ? 15年越しの謝罪って、そんなのは専門媒体・週刊ファイトが取り上げるモンやないよ。
タナカ U-NEXT配信にしたのは「大手だからシステムがしっかりしている」と吹聴されてたのに・・・。まぁ、映画を各自が好きな時間に見られるオンデマンド配信と違って、多くが同じ開始時間に一気にアクセス集中となったからなんだけど。
▼RIZIN LANDMARK vol.1「金返せ!」から「サザン超え!」まで~波乱の船出
大晦日格闘技~木口宣昭会長の訃報~入江がタイヤファイト特許申請
司会 皆さん、もっとメジャーなものからの議題でお願いします。鷹の爪大賞の期間は昨年12月1日から今年の11月末までなので、普通は大晦日の格闘技からになります。
▼RIZINシバター勝利!金玉Boxing五味-皇治!3・14東京ドーム天心-武尊?堀口恭司奪回
▼RIZIN幕の内弁当:武尊来場、シバター、東京ドーム・・・すべてを飲み込んだ堀口恭司!
タナカ 堀口恭司が朝倉海を下して復活した回やね。ベラトールに移籍した件、TDT問題は後半でやるから、まずは集まっていただいた皆さんに好きに話させないといけない。
イリエマン フジテレビ5時間45分枠、シバターが視聴率に貢献した『RIZIN.26』、よお~し。
木村プロ ええええ! それは面白い(謎笑)。
▼格闘技界の貢献者・木口宣昭会長が逝去!山本”KID”徳郁、須藤元気、五味隆典、桜井”マッハ”速人などを指導!
しし丸 イリエマン関連に絞るなら、RIZINから取材拒否された件が大笑いでした。あと、2021年ならタイヤファイトの特許申請でしょう。白川陸斗への牽制なんですか?
▼RIZIN記者取材拒否男が読み解く『RIZIN.28』東京ドーム大会の肝
イリエマン こらこら、俺が笑われるネタなんか? 木口宣昭会長がひっそり亡くなっていたことを未だに引きづっているよ。
しし丸 見出しに「イリエマンを指導」とは入ってません。五味隆典より知名度が落ちますから。
イリエマン 調子に乗るな。チームDATE分裂をスクープしたのも、鈴木健さんの生還を報道したのも俺なんだよ。
▼分裂劇!Team DATEから法と華蓮が脱退、DATE武術姉妹は華と直に
▼Uインターは強いんです!一億円値千金の大勝利!鈴木健、脳腫瘍手術10時間の死闘を制す
司会 タブロイド紙時代からジャーナリズム主義、スクープ報道体制は強化しています。
▼元DEEP王者・帯谷信弘が4人家族で無理心中!
神宮寺しし丸チャンネル登録者2200人突破アメトーーク2回出演も・・・
しし丸 2021年は「神宮寺しし丸チャンネル」の登録者が2200人になったことなんです。
https://www.youtube.com/channel/UCzoSurf_84TYMVPBOUm2pXw
タナカ はぁ? イリエマンが「佐伯さんが出てるから一回くらい見てやってくれ」と言われたんで見たけど、ド素人のヲタ話であって、週刊ファイトの専門記者レベルとは余りにも違う。浅すぎやないか。
イリエマン ほらね。そう言われると思った。まぁ今の時代、無料のYouTubeで気軽に見られる浅い内容のが一般のファンには手軽というか、その程度で十分となってしまってる状況がある。濃く深い分析や、ネット検索では出てこない情報がバンバン収録されているのに、食わず嫌いのまま広く浸透してないのが悔しい。
木村プロ ええええ! しし丸2021年最大のニュースは、アメトーークに2回など出して貰ってるのに一向に芸人として売れてないことなのでは?
イリエマン それを一番心配している。結婚も出来てない。
司会 ジャンルが市民権獲得となる下地として、ちゃんとした報道が機能していて深淵情報や、気づかない観点に溢れているメディア内容を知りたいと欲するコア層がまず育ってこそ、なにかの切っ掛けを契機に一般大衆にも、一挙に飛び火する法則は歴史が証明してきたことなんですが。
裏のウラTDT問題と日本市場の課題「マーク、シュマーク、スマート」考
タナカ そこやな。どのジャンルであっても、知識の浅い一般大衆のファンがもっとも大きなデモグラフィックなんであって、お茶の間こそが一番強い、最強のグループであることは不文律なんや。そこは誤解なきように。なにも全体からは1%しかいない、濃く深い情報に関心を示す層が偉いとはどこにも定義されてない。問題はその1%でもなければ、一般ファンでもなくてマニアを自称、例えば「ファイトプレス」なる名称使ってYouTube番組やってる奴とか・・・(笑)。これは実際には中間層というか・・・。
木村プロ おおお・・・、タナカ先生と最初に知り合った頃から諭されてきた「マーク、シュマーク、スマート」分類ですね。神宮寺しし丸は典型的なシュマークだと(笑)。
タナカ 日本市場の根源的な構造欠陥として、中間層シュマークの態度が異常にデカい。ネットでも声高で自分たちが正しいと勘違いしている。普通は一般大衆が8割、9割なんであって、スマートはやはり1%の世界、それでイイんであってそれを嘆いてはいない。ところが1,2割でしかない自分教の自称論客層が、特にマット界に関しては一般への普及浸透を阻害してしまっている。「ヲタクがジャンルを滅ぼす」論というこっちゃ。
木村プロ それでいて、シュマークはスマートが目障りらしく、「お前らなんか少数派やないか」と考えてしまう。そうではないと。「棚橋弘至なんかチャラい、あんなのは伝統の新日本プロレスではない」とか、アメリカでも「ショーン・マイケルズなんかチャラい」と、シュマーク層は批判的だったのに、スマートは「彼こそがスターだ」と唱えた。ほどなくして大衆マークが飛びついた。マークとスマートの趣向は結構一致するのに、シュマークだけが頑固一徹な保守派だったりするものだと。帰国された2001年の先生のトークライブ行きましたよ。今でも内容覚えてます。はっとさせられました。