取っておきの話~「ハンベイがWWF日本語実況に抜擢されるのか否か」

『レッスルマニア』直前アメプロ強化月間:寺内1/2兵衛のviva素晴らしきプロレス第2章#12
 無事にフレズノ行きの小型機に搭乗・・・この時、座席のお隣は、ドラマ『ビバリーヒルズ高校生白書』に登場しそうなブロンド美女。少しおしゃべり(勿論、英語)してフレズノ空港に到着。笑顔で別れの握手をしてタクシーに乗車。待ち合わせのシェラトンホテルに到着してロビーで待っていたら、ゴールドダスト(ダスティン・ローデス)が1人でタクシー待ちをしており、軽く挨拶をして出発していった。
 気がつけばもう2時間経過、心細いのなんの2時間ですぞ! 1人ぼっちも嫌いじゃないがこの状態で長く感じていたら、「アミーゴ!」と聞きなれた声が後ろから。2日振りのウォーリー山口こと”ヤマグチサン”との再会。正面入り口を見れば、バンに乗ってるカイエンターイ(現地発音)のメンバーが笑顔でこっちを向いているではないか。移動の疲れも吹っ飛んで車内へ・・・ここでまさかのなぜporque^^・・。運転手はTAKAみちのくで、5時間前にロス空港で別れた田中君と藤本記者が、笑って後部座席にいるじゃアーリマセンカ^^・・。皆んな爆笑で握手して、近所の中華レストランで食事に。1年ぶりに再会の海援隊とウォーリーとジョーク連発の僕に、リーダーのディック東郷が「ハンベイさん、テンション高いですね^^・・」とかまされて、また一同爆笑。

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1998年7月に使用した「お宝」のWWFパス

 この時、僕の高い鼻でなく、長髪から伸びる^^^・・アンテナが作動した初公開の秘話。1人だけ離れてチョットおかしいな、と感じ、誰にも聞けずに黙っていたが・・・。その男とは、MEN’Sテイオーだったのです。食事も終わり、ホテルはヤマグチサンと一緒。他のメンバーは別ホテルなのでバンでシェラトンホテルまで送ってもらい、明日の再会を楽しみにアディオス。部屋代はWWFの負担でした。
 部屋に入るとプール着きの豪華さで、軽く泳いでビールで乾杯「サルー、アミーゴ」。 明日はPPVと念願のWWFの総帥ビンス・マクマホンとの対面があり、早めに寝る。
 カリフォルニアの爽やかな太陽が心地よく、高まる興奮と緊張の中、am10に紺ブレと鉄腕アトムのネクタイを締め^^・・出発だぁああ。
 ロビーに行ったら、ヘッドバンガーズ(モッシュとスラッシャー)の2人が居たので、 ヤマグチサンが紹介してくれた。挨拶して握手したら、モッシュがいきなり「オー、ハンベイ、サンデイ、マンデイ^^」とジョークを連発して大笑い。このテンションには負けたよ。ブラッドショーは意外にジェントルマンで、静かな人だったなぁ。
 迎えのバンに乗り、壮大な夢・・MCゲットの第一歩の為か、会場入りする頃はドキドキ度も80パーセントに達していて、いよいよ車を降りて控え室へ。一歩二歩と歩く途中にシェーン・マクマホンがいて自己紹介をすませたが、第一印象は笑顔の素敵なお坊ちゃん^^・・で気さくに話してくれて驚き。ついにWWFの世界に入る。passを貰い、先ずは、ヤマグチサンとカイエンターイの控え室を探してから、レスラーと関係者、スタッフのたまり場の食堂に入ると、イマシタ顔馴染みが・・。ビクター・キニョネスのプエルトリコ勢、ダン・スバーンとケインとマンカインド。それにテリー・ファンク。
 バイキング式でドリンク、サラダ、サンドウィッチ、果物、他がずらりと並び、ドリンクを飲みリラックスして、約30分が経過した時に、遂にあのビンス・マクマホンサンが息子のショーンと懐刀のパット・パターソンや約7年ぶりのトム・プリチャード、サージェント・スローター他のエージェントを引き連れてお出まし。北島三郎さんでなく、VIPの「マクマーンさん」です。オーラが放出され光輝く姿は、本物gold金メダル級。僕が現在まで出会った人物のオーラの方たちは、マスカラス、ストーンコールド、サニーちゃん、セイブル、スティヴー・ワンダー、ユーミン、故・美空ひばりさん、故・テレサテンさん、小林旭さんと吉永小百合さんだけです。業界歴30年も近づく芸能界、このメンバーを見ても分るように、いかにオーラが出ているスーパスターが少ないことか。
 ゆっくりこちらに歩いて来るビンス・マクマーンさんをヤマグチサンが紹介してくれて、かなり緊張したが話しもできた。がっちり握手を交わし、隣のシェーンもさっきあったばかりなのに、ちゃんと覚えてくれていて、また握手して。この時に感激は、言葉では言い表せない程。もしかしたら、もう無いかも。

 この時側に居たMEN’Sテイオーが「ハンベイさん、英語上手ですね^^・・」と驚いていたが、何を言っていてるの^^・・大塚君(本名)。ドンドン喋らないと印象度が違うんですよ・・。隣のテーブルには悪のビクター・キニョネスではなく、サングラスをしていない普段のビクター・キニョネスに挨拶したら(勿論、スペイン語でね)、ビクターが「オーお金持ち^^・・」といつものように日本語で返してきたから、いつも通り「ノーノー、JCTVがお金持ちだよ^^・・」と漫才の掛け合いみたいなことに。もちろん皆、大爆笑!!
 こんな感じでVIPとの遭遇も無事に終わり、エックス・パック(ショーン・ウォルトマン)、フラッシュ・ファンクこと2・コールド・スコーピオ(チャールズ・スキャッグス)、マンカインド(ミック・フォーリー)、ダン・スバーンと挨拶も済ませた。そうそうスバーンはスーツ姿でアタッシュケースを持ち、なぜか計算機を持ち出し試算していて・・・。もう、何か佇まいがビジネスマンそのものだったね(笑)。
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1993年6月、新日プロに来日したキッドと六本木のハードロックカフェで9ヶ月振りに偶然再会(上)
1997年春の新日東京ドーム大会打ち上げ会場でのダン・スバーン。右にウォーリーの姿も(下)

 そんなこんなでなんとか軽やかなおしゃべりタイムを過ごせ、リングやTVブース、客席と行ったり来たりして、スタンドでコーラを1人で飲みながらふと客席を見渡すと、意外な光景が・・・。
 ゴールダストは、いつも何故か1人っきり。ストーンコールドは、何度も何度も右へ左へと行ったり来たりしていて・・・あれはもしや当時、離婚問題が浮上していたから、右往左往していたのじゃないかと(笑)。自分自身に関しては色々な事が頭の中でグルグルと渦を巻いており、いま、このWWFのフレズノの会場に居る僕の半生をチョットばかし回想していたらFUNAKI君がやってきて「ハンベイさん・・・今回は、オフの旅か仕事がらみですか?」と尋ねてきたから、「WWFの日本語TVブースが誕生するかもしれないから、そのMCのトライアウトで来たんだよ」と告げたらビックリしていたな。
 格チャンの放送時、東銀座のファンの集いで、一緒に僕のマネージャーとも飲み、当時持っていたケータイが同じIDOだった(笑)FUNAKI君。この後、カイエンターイもヤマグチサン(ウォーリー)もWWFを去り、1人だけ残ったのがFUNAKI君。本当にナイスガイの青年だったけど、もうずっと直接には会っていないねぇ。
 控え室に戻ってみると、同部屋のジェフ・ジャレットとマネージャーのパーカー大佐がBVD(新日『ワープロ』のスポンサーだった時期もありました)の下着姿には笑った。しかも、くすくすと小さく。この2人、リング上での仕事っぷりとはまるで別人のように無口。こういうギャップの違いが見れるのがラッキーだ。試合前の準備もTVクルー含めてゆうに100人は超える。衣装部屋やメークルームと、新人の若手レスラーやその家族らしき人々や友人で溢れており、まるで戦場!! もう人だらけ^^・・・。

 この日の試合はPM4時開始で、4時間も会場入りしてから経っていたが、時間厳守は絶対らしく、ジェリー・ブリスコやトニー・ガレアなんかが目を光らせていたね。他には入場シーンには欠かせないパイロ(花火)ショーの迫力と轟音といったら凄かった。あれにはFMWの爆破マッチも生易しく感じる程。日本では、消防法が厳しいからこういう演出はやはり生観戦しなければ体験出来ない話しかもね。
 因みに、1996年6月にウルティモ・ドラゴン、グレート・サスケ、ドクトル・ルチャ清水、JCTVスタッフと行ったロスのユニバーサルスタジオでの、映画『バックドラフト』の炎上シーンは迫力ではピカ一だ。炎の凄まじさと爆音がもの凄く、Tシャツが少し焦げたかと思った程だった。

ここで、1998年7月26日のフレズノPPV 『Fully Loaded: In Your House』のラインナップをご紹介。
<1> ダブルJ(ジェフ・ジャレット)vs. バル・ビーナス○
<2> エックス・パック (w/チャイナ)vs. ディーロ・ブラウン○反則勝ち
<3> テリー・ファンク、ブラッドショー vs. ○ファルーク、スコーピオ
テリーとブラッドショーの仲間割れでファルーク組の勝利
<4> べイダー vs. マーク・ヘンリー○ まさかのヘンリー勝利
王者組のケイン組の防衛
<5> L.O.D.2000(ホーク、アニマル) vs. ○スカル、エイトボール
“黙示録”スカル組の勝利・・・やっぱりロード・ウォリアーズでないとつまらない
<6> ケン・シャムロック vs. オーエン・ハート○ ダン・スバーンがレフェリー
<7 セミファイナル インターコンチ王座戦>
ザ・ロック vs. トリプルH(w/チャイナ)引き分けで、王者のトリプルHの防衛
<8 水着コンテスト> 
セイブル vs. ジャクリーン○ 反則勝ち
<9 メインイベント WWF世界タッグ戦>
ストーンコールド、ジ・アンダーテイカー vs. ケイン、マンカインド 墓掘り人組の防衛

 このコンビを頂点にDX対N.O.D.も人気が高く、セイブルを軸にお色気路線も絶好調で、正しく好景気に沸く1人勝ちのWWFは、株式上場から早や10年以上の安定期を迎えた。
 どうですか、皆さん!! 覚えてる人1万人くらいいますか?(笑)。
 ここで初公開秘話。当時のWWF、日本での放送分で、右下に小さく僕の姿が映っていたのです。マジです。
 初公開秘話その2。僕が試合10分前に入場ゲートから少し離れてスタンバイ・・・していたら、フェンス越しに黒人の青年と白人の大人が僕にいきなり話しかけて来た。
 「youはJapaneseなの?・・・どうして、ここにいるの?」と。
 誰とでも話したがりの僕は、迷わずに・・・「ヤマグチサンとはベストフレンドで、カイエンターイとも長い付き合いで、ナイスガイだよ」って教えてあげた(笑)。
 
 さて今回は、ここまで・・・。お別れの曲は、名曲スティービー・ワンダーの「心の愛」・・・1980年代当時の後楽園球場のライブはvery-goodでした。あなたのハートにWWF(WWEでは無い)とミルホンネット。adios-amigo.
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1995年4月2日、格チャン収録スタジオでのCジャックと
1997年の格チャンゲストはTAKAみちのくと田中稔

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