矢口壹琅の挑発を受けメインイベントは初代タイガーマ スク&ザ・グレート・サスケx大仁田厚&矢口~3・16リアルジャパン『DAYBREAK~黎明~』

大仁田のデスマッチ要求で問題が泥沼化
 「リアルジャパンプロレスとしては苦渋の決断でした」と苦しい心境を明かす平井代表。確かに、最初は驚くほどすんなり初代タイガーと大仁田のシングル戦は決定しており、ここまで混迷するとは思いもしなかった。
 事の起こりは大仁田の行動だった。1月25日の会見に突然乱入し、初代タイガーとの一騎打ちをアピール。かなり強引な直訴だったが、持参した挑戦状に込められた思いは真っ直ぐで、それを真摯に受け止めた初代タイガーは「プロレスの人気を取り戻す起爆剤になれば」と対戦を決意。2人の対戦決定は大きな話題になった。
 ここまでは順調に話が進んでいたが、大仁田が「俺は俺のスタイルを貫く。最後まで邪道を飲み込め」とデスマッチを要求したことで、話がこじれてしまう。“ストロングスタイルの復興”をテーマに掲げるリアルジャパンがそれを受け入れられるわけもなく、当初から一貫して「デスマッチや凶器の使用は断固として拒否する」という姿勢を示していた。
 大仁田は「試合を見て判断してくれ」と自身のデビュー35周年記念ツアー第1弾興行となる、2・24新宿FACE大会への来場を呼びかけたが、初代タイガーはそれを拒否。さらに、その大会で大仁田が「邪道軍団全員でリアルジャパンのリングを占拠する」と宣言したことで、両者の関係は悪化してしまう。
 そして、8日の会見で決定的な亀裂が入ってしまった。平井代表と折原昌夫が今大会の追加対戦カードを発表していると、邪道軍団の矢口壹琅が有刺鉄線バットを持って乱入。平井代表に詰め寄り、「初代タイガーは俺から逃げてるんじゃないのか? 大仁田厚が出るまでもない。俺と初代タイガー
を戦わせろ!」と要求したのだ。
 もちろん平井代表は「すでに初代タイガーvs大仁田戦で決まっている」と言い返したが、矢口は聞く耳を持たず、「試合が組まれなくても関係ない。凶器を全部持って乱入する!」と予告。さらに、猫じゃらしまで持ち出し、「俺がリアルジャパンを舐めてるのかって? 舐めてるのはお前らだろう。初代タイガーマスクは虎じゃなくて猫。しかもナメ猫だよ。俺が猫じゃらしで遊んでやる」と徹底的に初代タイガーをこき下ろした。
 会見後に大仁田サイドに厳しく抗議した平井代表だったが、後の祭り。折原は「プロレス界はこういうことが多いけど、場所が違う。こんなことがあったのを佐山先生が知ったら、大仁田の試合自体が組まれない可能性もあるんじゃないかな」と大仁田の参戦自体が消滅する可能性を示唆していた。
リアルジャパンが対戦カード変更を決意
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 すぐさま、平井代表は某所で合宿中の初代タイガー本人に連絡を入れ、さらに団体の顧問・スタッフたちと対応を協議。様々な意見が飛び出したが、「試合を楽しみにしているファンのためにも初代タイガーと大仁田の対戦は何が何でも実現させる」ことを重要視し、デスマッチなどの要求は受け入れないものの、矢口の参戦を認め、タッグマッチにカードを変更した。
 「矢口選手の言動は見過ごせません。あそこまで言ったのだから、それ相応の覚悟があるんでしょう」と平井代表。
 初代タイガーも今回の会社判断を了承しているという。現在は大仁田戦に向けて合宿中のため、その心境は分からないが、大仁田サイドの言動に激怒しているのは間違いないだろう。
 初代タイガーのパートナーを務めるのは、昨年の10・25後楽園ホール大会で一騎打ちを行ったザ・グレート・サスケ。先日の会見記事を見て、「私で良ければ佐山さんの力になりたい」と連絡が入り、今回の決定となった。サスケは1994年10月に大仁田と電流爆破デスマッチで対戦経験があり、昨年も何度かタッグを結成するなど、邪道ファイトを知り尽くしており、初代タイガーのパートナーとしては最適であろう。
 また、セミファイナルとして、藤波辰爾&佐藤光留vs長州力&ウルティモ・ドラゴンのタッグマッチも決定。藤波と長州は5・5巌流島決戦(藤波辰爾&ヒロ斉藤vs長州力&大谷晋二郎)が発表となったばかり。大事な前哨戦になりそうだ。また、ウルティモは「この試合の結果如何よっては、言いたいことがある」と語っているとのことなので、こちらにも注目したい。
 結果的に大仁田流のやり方に巻き込まれてしまったリアルジャパン。しかし、リング上ではそれを許すわけにはいかない。ストロングスタイルが強さを示すのか? それとも邪道ファイトが全てを飲み込んでしまうのか?
■ リアルジャパンプロレス 『DAYBREAK~黎明~』
日時:3月16日 
会場:後楽園ホール
【対戦全カード】
<第6試合 タッグマッチ60分1本勝負>
初代タイガーマスク(RJPW)、ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)
vs.
大仁田厚(フリー)、矢口壹琅(フリー)
<第5試合 タッグマッチ60分1本勝負>
藤波辰爾(ドラディション)、佐藤光留(パンクラスMISSION)
vs.
長州力(リキプロ)、ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)
<第4試合 レジェンド王座選手権試>
スーパー・タイガー(王者)
vs.
長井満也(挑戦者/ドラディション)
<第3試合 30分1本勝負>
“皇帝戦士”ビッグバン・ベイダー(チーム・ベイダー)
vs.
タイガー・シャーク(RJPW)
<第2試合 30分1本勝負>
折原昌夫(メビウス)、アレクサンダー大塚(AODC)、矢野啓太(フリー)
vs.
石川雄規(フリー)、若翔洋(フリー)、間下隼人(RJPW)
<第1試合30分1本勝負>
スーパー・ライダー(RJPW)、グラン浜田(フリー)
vs.
山本裕次郎(チーム太田章)、斎藤彰文(RJPW)
席種・料金:VIP席(特典付き)12,000円/RS席8,000円/A席6,000円/B席5,000円/トライアルシート2,000円
※「トライアルシート」は初めてリアルジャパンプロレスを観戦される方対象の限定席です。
チケット発売所:イープラス、チケットぴあ、ローソンチケット、CNプレイガイド、後楽園ホール、タイガーアーツ水道橋店、闘魂ショップ水道橋店、書泉ブックマート、チケット&トラベルT-1、バトルロイヤル、チャンピオン、エンドウジム、東京イサミ、掣圏真陰流【佐山サトル】武士道オフィシャルサイト、初代タイガーマスク オフィシャルブログ、新生武士道 掣圏真陰流 神楽坂スタジオ、掣圏真陰流オフィシャルサイト、武道 掣圏オフィシャルサイト、リアルジャパンプロレス オフィシャルショップ
問い合わせ:KIAI PROJECT リアルジャパン事務局 03-3833-3662
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大仁田厚軍団の使者・矢口壹琅が有刺鉄線バット持参で新宿会見に乱入、全容は
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