眞傳詠春拳教本最終第捌号発売～撰ばれた者だけが読む事が許される詠春拳の究極の技術書

　2015年2月、眞傳詠春拳教本最終第捌号が遂に上梓された。全８冊にわたって詠春拳の基本、小念頭の段階の教本を詳細に解説し、詠春拳の基礎の部分は完結する事となった。2010年9月から足掛け5年かけて取り組んだ執筆活動も一旦筆を置く事となった。
眞鍋嶽山眞傳詠春拳教本最終第捌号

　詠春拳の基礎的な功夫の習得を目指して８冊にもわたって詳細に解説を施した。本書が教本と名乗っているのは、詠春拳の習得を目指す全ての修業者の傍らにあって彼らを正しき道へと導く道標たらんと考えたからである。本書の標榜する高き理想に反して、日本の詠春拳の状況は著しい基礎不足の段階にあると考えられる。基礎の無い者に、応用も実戦も無いのであって、著しい基礎不足の状態であるにもかかわらず、尋橋だの、標指だのと奔走しているのである。それが日本の真実の姿なのだ。
　本書は日本の詠春拳のお恥ずかしい現状を憂い、地に足をつけた世界的な常識を日本の常識とすべく満を持して刊行された。紙媒体による出版では１冊、もしくは２冊しか許されない制約があり、またＤＶＤ等の映像媒体でも詳細な解説は困難と考え、電子書籍という形で存分に執筆できる環境を与えて下さったミルホンネットにはこの場を借りて感謝している。
　筆者から言うと本書の出来上がりには一定以上の満足があり、説明しなければならない部分は充分書ききったと言う思いがある。これを読んで詠春拳が分からない読者諸兄には詠春拳は無理であると言い切っていい。素直に読めば直ちに理解できる様になっているのが自慢である。
眞鍋嶽山眞傳詠春拳教本最終第捌号