『UFC 137: Penn vs. Diaz』ニック・ディアス完勝 ミルコ、BJペン引退? 日沖辛勝


(C)UFC/Zuffa, LLC
 オクタゴンと呼ばれる金網に囲まれた八角形のフィールドで行なわれる世界最高峰の総合格闘技大会UFC。全米を中心に世界各地で月に1~2回開催され、世界中の格闘家たちが”最強”を目指しリアルファイトを繰り広げる!
 
 今大会ではStrikeforceのウェルター級王者ニック・ディアスが、約5年ぶりにUFCに登場する!ディアスはStrikuforceのウェルター級ではもはや敵無しの状態で、いよいよ世界最高峰のUFCに殴りこんできた非常に危険なファイターだ。そのディアスを迎え撃つのがUFC二階級王者のBJ・ペンだ。過去ライト級、ウェルター級の二階級を制したBJは昨年11月に再びウェルター級に転向。転向後1勝1分と早くもウェルター級トップ戦線に浮上したBJ・ペンとUFCの王座を狙うニック・ディアスの一戦は、大激戦の予感が漂う注目の一戦だ。
 日本人選手では、修斗とSRCのふたつの日本総合格闘技イベントの王座に君臨した日沖発がフェザー級でUFCに初挑戦する。現在4連勝中の日沖は勢いに乗ってUFCデビュー戦を白星で飾りたい。そのほか、ヘビー級ではミルコ・クロコップがロイ・ネルソンと対戦。UFC2連敗を喫し後がないミルコが起死回生を懸ける。
UFC137は、10月29日(日)朝10時からWOWOW UFC-究極格闘技-で生放送オンエア!
※予定しておりました、ウェルター級タイトルマッチは、ジョルジュ・サン・ピエール(GSP)の負傷により中止となりました。ご了承ください。
『UFC 137: Penn vs. Diaz』
日時:2011年10月29日
場所:アメリカ ネバダ州ラスベガス
メインカード
<ウェルター級 5分3R>
○ニック・ディアス
(判定 3-0)
●BJペン
ジョルジュ・サン・ピエール負傷でメインカードが流れて、繰り上げメインとなったカードだが、ストライクフォース王者ニック・ディアス初参戦で、あのBJペンと対戦という、タイトルマッチと比べても遜色ない好カードが用意された。
会場はBJペンコールでスタート。ディアスは普段のサウスポーではなくオーソドックスに構えて、途中でスイッチする変則的な打撃を見せる。1RこそBJペンやや有利だったが、2Rからディアスの打撃が冴える。普段のサウスポーに戻して長いリーチ、顔面とボディにパンチを使いわけ、ほぼ一方的に攻め続け、BJペンはダウン寸前まで追い詰められる。3Rも、ややBJペンも応戦するものの、ディアスのペースで試合が進み、ディアスが判定勝利。UFC復帰でディアスが完勝、タイトルマッチに向けて猛アピールした。逆に試合後、BJペンは引退を示唆する発言をして衝撃を与えている。
<ヘビー級 5分3R>
○シーク・コンゴ
(判定 3-0)
●マット・ミトリオン
迫力満点のヘビー級対決。UFCヘビー級において、コンゴは門番的な存在故に、これに勝利すれば、一気にタイトル戦線に名乗りをあげるミトリオンだけに気合が入るだろう。
迫力満点のヘビー級対決。UFCヘビー級において、コンゴは門番的な存在故に、これに勝利すれば、一気にタイトル戦線に名乗りをあげるミトリオンだけに気合が入るだろう。
試合開始直後、お見合いが続き、会場からはブーイング。そしてミトリオンが前に出て打撃で追い詰めるとコンゴは下がりミトリオンペースで試合が続く。ミトリオンの前に出るプレッシャーでコンゴ不利な状況が続くが、3Rにはコンゴが逆襲。テイクダウンを決めて反撃に出る。ミトリオンは足関節狙いなども試みるがコンゴに潰されて防戦一方。この展開が評価されたのか、コンゴは逆転の判定勝ちを納めた。
<ヘビー級 5分3R>
○ロイ・ネルソン
(3R 1分30秒 TkO)
●ミルコ・クロコップ
あのミルコ・クロコップに対するは、無類のタフネスぶりを誇るデブの夢、ロイ・ネルソン。1試合、1試合に引退がかかっているミルコだけにどの試合も常に注目だ。
ミルコの打撃を食らってもまったく関係なく前に出てくるネルソンにミルコが下がる事を余儀なくされる。2Rにはバランスを崩したネルソンにミルコが猛ラッシュするが、それでも耐えるネルソン。鼻血を出しながらも関係なく前に出るネルソンは遂に2Rにマットヒューズ・ポジションでミルコを捕え、3Rには、バックマウントからパウンド連打。これでレフリーがストップしネルソンがTKO勝利となった。試合後、ミルコは皆に感謝の言葉を口にし、これが最後の試合と事実上引退宣言を行った。
<バンタム級 5分3R>
○スコット・ヨルゲンセン
(判定 3-0)
●ジェフ・カラン
WECで勝利を重ねてUFC合併後も勝利を飾っているヨルゲンセンに対するは、WEC4連敗でリリース後、ローカル大会連勝で、メジャーUFCへ登場となったカランと対極のキャリアと言っても良い両雄。カランの入場には来日公演の興奮冷めやらぬWhitesnakeの♪Here I Go Againが鳴り響き、再起に賭ける思いが伝わってくる。
軽量級らしくスピーディーな展開で、ヨルゲンセンがテイクダウンすれば、カランも下から三角締めを狙うなど目まぐるしく試合が動く。全ラウンド、的確にテイクダウンなどで試合をリードしたヨルゲンセンが文句なしの判定勝ちとなった。
<フェザー級 5分3R>
○日沖 発
(判定 2-1)
●ジョージ・ループ
日沖お披露目試合という感じのオープニングマッチ。対戦相手のジョージ・ループは勝ったり負けたりという典型的な中堅ファイターで本来ならメインカードで登場するには微妙なレベル。それゆえに日沖には印象に残る勝利が求められる。
長いリーチのループが1R序盤、前蹴りなどで日沖を追い詰めるも、日沖が1R終盤~2R、テイクダウン→グランドで上をキープでポイントを稼ぐ。しかし、ループが3Rに反撃、強烈な前蹴り、ハイキックで金網際でのパンチで日沖を追い込み、遂にテイクダウンして攻めるループ。2R日沖、3Rループという感じで1Rをどう取るかだが、2-1のスプリットで日沖勝利。辛勝という感じで日沖がUFC初勝利だが、会場からはブーイングが巻き起こっていた。
プレリミナリーカード
<ライト級 5分3R>
○ドナルド・セラーニ
(1R 2分22秒 チョークスリーパー)
●デニス・シヴァー
<フェザー級 5分3R>
○タイソン・グリフィン
(1R 2分45秒 KO)
●バート・パラジェンスキー
<ライトヘビー級 5分3R>
○ブランドン・ヴェラ
(判定 3-0)
●エリオット・マーシャル
<ライト級 5分3R>
○ラムジー・ニジェム
(判定 3-0)
●ダニー・ダウンズ
<ミドル級 5分3R>
○フランシス・カーモント
(判定 3-0)
●クリス・カモージー
<ミドル級 5分3R>
○クリフォード・スタークス
(判定 3-0)
●ダスティン・ジェコビー
詳しくは、UFC WORLD(wowow.co.jp/ufc)へアクセス!
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