世界に届いたオカダvs.ケニーがベストバウト、1・4ドームからの選出は24年ぶり！ MVPは2年連続内藤　東スポプロレス大賞結果

　44回目となる東京スポーツ新聞社制定「2017年度プロレス大賞」は、選考委員会が13日に行われ、14日に結果情報が解禁となった。

■東京スポーツ新聞社制定「2017年度プロレス大賞」
▽最優秀選手賞（MVP）　
　内藤哲也（新日本プロレス、2年連続2度目）
▽年間最高試合（ベストバウト）　
　オカダ・カズチカvs.ケニー・オメガ
　（新日本プロレス、1月4日・東京ドーム）
▽最優秀タッグチーム賞
　諏訪魔＆石川修司（全日本プロレス、初）
▽殊勲賞
　YAMATO（DRAGON GATE、初）
▽敢闘賞
　柴田勝頼（新日本プロレス、初）
▽技能賞
　鈴木秀樹（大日本プロレス、初）
▽新人賞
　青柳優馬（全日本プロレス）
▽女子プロレス大賞
　紫雷イオ（スターダム、３年連続３度目）
▽特別賞
　松井珠理奈（豆腐プロレス・“ハリウッド”JURINA）

　MVPへのノミネート自体がオカダ・カズチカ、内藤哲也、ケニー・オメガの3人だったという。会場人気の内藤、世界に届いたオカダvs.ケニーという実体から、MVPおよびベストバウトが3人にバランスよく着地した。オカダvs.ケニー戦は都合3試合あったが、最初のインパクトが強かったという審査員の見立てはその通りだろう。1年前の試合が選ばれること自体も偉業で、1・4東京ドームからの選出は24年ぶり（1993年の天龍源一郎vs.長州力以来）となった。

　東スポとのキャッチボールで紙面を賑わせる内藤流が、受賞会見でも炸裂する。「“世界的な知名度”が（クリス・ジェリコに）あるっていうだけで、メインイベント（オカダvs.内藤）がダブルメインイベント（同試合とケニーvs.ジェリコ）に変更されてしまう……。いま押さなきゃいけないモノは、我々が普段みせているものだろ」。会場に駆けつけている日常ファンを大事にする内藤らしさを炸裂させつつ、ドームがダブルメインで行われることを印象づけてみせた。

　さりとて内藤の本音はどうか？　ラスト2試合の別格さが、内藤・オカダ・ケニーの新日本3強に世界のジェリコを加えた4人で表現されるわけで、実は腑に落ちているのではなかろうか。会見では「世界にアピールするには、彼（ジェリコ）の知名度を利用しない手はないでしょう。でも…」との言い回しがチラリ。ジェリコで引っ張られた海外ファンが、続く内藤の試合まで視聴。しかも、1年前に世界に届いたオカダとケニーが両試合を橋渡し。こんなに自分都合な話もない。

　プロレス大賞に話を戻すと、顔ぶれとしてはノア勢の不選出が話題に。鈴木軍が撤退することで新日本と距離ができた年ではあった。複数タイトルに団体名を掲げさせた全日本プロレスは上昇気流をここでも感じさせた。

　授賞式は年明け、1月18日に都内のホテルで行われる。

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