[ファイトクラブ] 「鷹の爪大賞2017 デザイン部門」~内藤入場~KAI保土ヶ谷~ロッキー川村~トランザム・リュウイチ~

[週刊ファイト12月14日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼「鷹の爪大賞2017 デザイン部門」~内藤入場~KAI保土ヶ谷~ロッキー川村~トランザム・リュウイチ~
by 伊藤三世(ファイトクリエイター)


【鷹の爪大賞 デザイン部門賞】

「鷹の爪大賞 デザイン部門」は、魅力的なプロレスラーや格闘家は優れた「デザイン力」を備えているという観点から、2017年で特にデザインに対する意識の高さと、積極的なアクションが感じられた選手を選定する部門となる。

【判定基準】
① Visual(視覚力)
② Unity (統一感)
③ Plan (計画性)
④ Vision(世界観)
⑤ Impact(衝撃度)


【演出デザイン賞】新日本プロレス 東京ドーム大会 内藤哲也 入場演出
【イベントデザイン賞】KAI デビュー10周記念 保土ヶ谷大会
【ビジュアルデザイン賞】木村花(Pro-Wrestling ACE)
【キャラクターデザイン賞】ロッキー川村 (パンクラスism)
【タッグデザイン賞】大仁田厚&KAI&高木信悟 組
【デザイン敢闘賞】トランザム★リュウイチ (大日本プロレス)
【デザイン新人賞】北村克哉 (新日本プロレス)


【演出デザイン賞】

1・4 新日本プロレス 東京ドーム大会 内藤哲也vs棚橋弘至 入場演出

 2017年で最もカッコ良くインパクトを残した演出は1・4 新日本プロレス 東京ドーム大会の入場演出ではないだろうか。入場ゲートに組まれたアーチ状の鉄骨は、内藤哲也の入場時にアイコンである目を映し出す為の装置として組まれたものである事は明らかであった。この日の試合で新日本プロレスで一時代を創り上げたエース棚橋弘至を明確に越えた日でもある。その後、内藤はNumberのプロレス総選挙でも1位を獲得。そしてインターコンチのベルトは落としたものの、G1を制覇して2018年の1・4 東京ドーム大会のメインイベントの座を勝ち取った。内藤の勢いは果たして2018年も継続して上昇を続くのか。


【イベントデザイン賞】

KAI デビュー10周記念 保土ヶ谷大会

 神奈川県横浜市保土ヶ谷スポーツセンターで行われたKAIデビュー10周年記念の自主興行大会。メジャーからインディーまで、KAIに所縁のある選手が団体の垣根を越えて集結した異色の大会となった。この大会の模様はニコニコ動画のニコプロチャンネルで放送されたが視聴者アンケートを取った所、「良かった」という回答が100%と言う快挙を成し遂げている。  KAIに所縁のある団体選手関係者が団体の垣根を越えて集う異色の保土ヶ谷大会は、メジャーとインディーに精通するKAIの趣向そのままに、独特なマッチメイクの妙が味わえる。今年が2回目の開催となるが、毎年の恒例行事としてぜひ定着して欲しいものだ。


【ビジュアルデザイン賞】 木村花 (Pro-Wrestling ACE)

 プロレス総合学院 卒業後にプロレスデビュー。2017年1月22日に引退したプロレスラー木村響子の実の娘であり、幼少期から日常的にプロレスに触れて来たサラブレッド。現在はスターダムの「大江戸隊」として 第12代ゴッデスオブスターダムのベルトも戴冠している。
 着目すべきはその奇抜なファッションセンスだ。特にスターダムでは「大江戸隊」として、くノ一風の黒いスーツに和の着物風のガウンに加え、光るガスマスクをコーディネートするファッションセンスは只者ではない。美しいビジュアルの持ち主でもあり、PANCRASEラウンドガールも務めている。デビューから間もないにも関わらず、早くも存在感を示す、この有能な若者に今後も期待したい。


【キャラクターデザイン賞】ロッキー川村 (パンクラスism)

 キングオブパンクラシストの実績を引っ提げてプロレスマット界に進出。2017年7月に第一回大会が行われた、アントニオ猪木の新ブランド「ISM」の大会では、いきなりメインイベントに抜擢され大巨人モンターニャ・シウバを素手によるボディブローでKO勝利をあげている。
 MMAの試合もしながらプロレスの試合も精力的にこなし、一度見たら忘れないキャラクターでマット界を暴れ回る姿勢は賞賛に値する。

 デザインとして特に着目すべきはボクシンググローブ装着だ。保土ヶ谷大会ではグラウンド状態の相手に対し、ジャンプしてからパンチを振り下ろす攻撃を披露したが、そのフォームとインパクトが素晴らしかった。 MMAで培った強さの説得力に加え、エンターテイメント性も兼ね備えれば鬼に金棒。格闘技界とプロレス界の狭間を行き交うロッキー川村に2018年も目が離せない。


【タッグデザイン賞】大仁田厚(フリー)&KAI(フリー)&高木信悟(DRAGON GATE)組


 ベストタッグデザインは、2017年10月31日に行われた大仁田厚の7度目の引退興行で実現したタッグ。大仁田信者を公言して来たKAIと高木が大仁田のガーディアンとして集結。時代や団体の垣根を超えた異色のタッグでありながら、どこかしっくりと来るのは大仁田イズムで繋がっているからだろう。


【デザイン敢闘賞】トランザム★リュウイチ (大日本プロレス)

 2016年9月8日、BASARA北沢大会に大日本プロレスの河上隆一がトランザム★リュウイチとして参戦した。河上は大日本プロレス所属で天龍プロジェクトにも参戦するなど、硬派なストロングスタイルを追求しているイメージが強かったが、トランザム★リュウイチはそんなイメージとは対極的なこてこてのアメプロスタイル。持ち前の強さに強烈ないかがわしさが加わり、独特なチャンピオン像を作り上げている。これまでの河上は強さは感じるものの、どこか突き抜けた個性に欠ける印象があった。トランザムになった事で、レスラーとしては一皮も二皮も剥けたと言って良いだろう。


【デザイン新人賞】北村克哉 (新日本プロレス)

 北村のレスラーのデザイン性で称賛すべきポイントは牙のマウスピースに尽きる。これまで日本のマット界で「牙のマウスピース」と言えば、REINAがメジャーな存在であろう。最近は町田光も使用しているが、牙の着こなしに関して言えば、北村の前には足元にも及ばない。もはや北村にとって牙のマウスピースは体の一部。野獣のごとく鍛え抜かれた黒光りした肉体は、持ち前の強面と相まって牙の魅力を300%引き出していると言えるだろう。


※各デザイン賞の詳細版は以下↓
 ・KAI保土ヶ谷自主興行 写真も満載
 ・秋山&長井&和田の「ハゲ」問答
 ・ロッキー川村のボクシンググローブの本当の魅力に迫る!
 ・保土ヶ谷で魅せたジャンピングパンチの決定的瞬間も掲載!
ほか

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