“プロフェッショナルシスト”健太インタビュー
取材・文:JAPAN KICKBOXING INNOVATION広報部
解説:セルフプロデュースが巧みな健太は、その試合ぶりも同様で、実にそつなくルールや契約体重、相手のレベルもお構いなしにキックボクシングを楽しんでいるように思える。その一端を試合の様子とインタビューの言葉で感じ入っていただければ幸いである——。
——12月10日、キックボクシング界最大級のイベント、両国国技館のKNOCK OUTでサプライズ発表がありました!
ありましたね!
——来年2月12日より開始される大型企画「KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級トーナメント」、これまでウェルター級(66.67kg)を中心に70kg契約のK-1系ルールで佐藤嘉洋に勝利した実績がある健太選手だけに、錚々たる面子(水落洋祐、前口太尊、不可思、山口裕人など)がエントリーする中、優勝候補筆頭と目されます。その前にこの前田将貴戦。前田選手は、KNOCK OUTの小野寺力プロデューサーの愛弟子でもあり、ここでKO負けすれば、トーナメントにも響くこととなり、非常にリスキーな試合ではないでしょうか?
リスキー? それは、僕が負けた場合を前提とした考えですよね?
——可能性としては。
絶対に負けないので、この試合がリスキーだという発想がありません。むしろ、この試合がなくて前の試合(11月22日)から2月12日まで3か月近く間隔が空くことがリスキー。だから、この試合は僕にとって必要な一戦なんです。
——KNOCK OUTトーナメントが64kg契約だというところも注目です。“プロフェッショナルシスト”として極限まで絞り込んだ美ボディをウェルター級で披露していた健太選手だけに果たして64kgでベストパフォーマンスが発揮されるのかと。
だからこそ余計に今回の前田戦、65.5kg契約が重要なんです。ここでこのくらいの体重で試合をしておかないと3か月空いたら身体は「試合をしない前提」で落ち着いてしまいます。それも僕にとっては大変なリスキー。むしろ、ここで試合間隔を空ける理由がない。
——意識が高いと一言で片づけられないレベルの高さを感じます。
怪我さえしなければ、前田戦、学ぶことが多い良い機会です。
——ど派手な計量(※1)やリング上のマッスルポージングなど派手なイメージがある健太選手は、トレーニングは過酷でもパーティーなどで弾けることも多い気もしていましたが、ストイック極まりありません。
みんなとの催しやイベントなどで「お酒はいりません」「炭水化物は結構です」なんてことは言いません。その時はその場を楽しみますが、そんなことは月に数回程度。その他は、独りで仙人のような生活をしています。
——そんな健太選手だからこそ、前田選手は、尊敬を込めて全力で立ち向かってくることでしょう。
望むところです。受けて立ちますよ!
——パワフルでハートの強い前田選手との試合は、どんな展開になりそうでしょう?
僕は、頭から作戦は立てることなく、試合中、瞬時に何でどう行くか決めてかかります。首相撲やヒジ打ちを含め、なんでもできる自分だからこその頭脳戦を堪能してください。
——そんな戦法、よほどの冷静さが必要なわけで、いつからできるようになったのでしょう?
キャリア数十戦してからですね。また、今回は、うちのジム(※2)から同日開催のアマチュア大会に出る子も多くて、応援団も増幅するのでモチベーションも量増しですから良い試合しますよ!
——所属は、古巣のE.S.G.を立てながら、ご自身がオーナーの87キックフィットネスクラブも設立3年とのこと。
はじめは、フィットネス専門で会員の試合出場は奨励しない形で始めたのですが、いつの間にか子供たちをはじめとして選手が育ってきて、すると育成という作業が面白くなってしまって、ビジネスとは相反する部分とのバランスに悩みつつ模索しています(笑)。
——功成り名なり十分に上げながら高いモチベーションを維持できる理由は?
まだ、強くなってますからね。今度で74戦目、今年は10戦目。するとあと2年半で100戦。はじめは「100戦で引退」を目標としてたんですけど、まだまだ強くなれる実感があるので、200戦に指標を修正しました(笑)。
——まだ強くなっている?
確実になってますね。例えば、この白い肌。これまで会社勤めで、仕事終わってからジムワークとウエイトトレーニングでハードに追い込んで疲れ果てても日サロ通いは欠かさなかった。まさに苦行。しかし麻薬も一緒でそれが全身脱毛の関係で数か月日サロ断ちすると、アル中が酒を飲まなくなるように、ぴったりと日サロ依存症が治りました。そこからの好循環には驚きました! 時間ができる。疲れない。ストレスも軽減。なんとこれまで無駄なことを一所懸命続けてきたことか! お陰様で、今、僕は“健太120%”と名乗りたくなるような心持ちです。だけに、強さと共にどんだけの“白さ”にもご注目ください!
——しゃべりの上手さ、セルフコントロールの巧みさにミスター・キックボクシングと呼びたくなる完璧さを感じます。
キックボクシング……まだ解らないことだらけなのです。一流の選手の試合を見たり、自分で試合したり、指導するなかで日々新たな発見があります。その発見があるからこのキックボクシングが楽しいんです。そして、今は、指導者としての立場もあるので、まずは自分がキックボクサーとして成功の道を示さねば、僕のジムの若い選手らにプロの道を勧めることもできませんから!
——将棋で羽生善治が史上初の永世七冠となりながら会見で「将棋そのものを本質的にはわかっていない」と語られていた底知れない謙虚さが重なります。
ちょっと意識してみたのバレました?(笑)
インタビュー後感想:“プロフェッショナルシスト”と自称する健太には、実にプロを感じる部分が多い。この頭のスマートさとリング上の巧みは、他に類を見ない。そんなキックボクシング賢者の追求をじっくりと堪能しようではないか。
※1 ど派手な計量 ボディビルダー並の筋肉美を誇る健太は、いつしか計量時にあまりにも際どい下着を装着し、計量OKと共にマッスルポージングを決めるパフォーマンスが恒例となっている。
※2 うちのジム 参照:http://www.87kick.com/
健太のプロフィール
リングネーム:健太
フリガナ:ケンタ
所属:E.S.G./ニュージャパンキックボクシング連盟
生年月日:1987年6月26日(30歳)
出身地:群馬県
身長:174cm
戦型:オーソドックス
デビュー年月日:2005年1月30日
戦績:73戦50勝(16KO)19敗4分
ステータス:WBCムエタイ日本ウェルター級王者、初代Krush -70kg王者、元NJKFスーパーウェルター級王者、元NJKFウェルター級王者
ブログ:https://ameblo.jp/08kenta/
Facebook:https://www.facebook.com/kenta.yamada.626
Twitter:https://twitter.com/Y626Kenta
“白面闘将”前田将貴インタビュー
取材・文:JAPAN KICKBOXING INNOVATION広報部
解説:“赤い薔薇”と呼ばれ90年代、一世を風靡した名キックボクサー、小野寺力。その愛弟子は、師匠とは打って変わって武骨な猛ファイターである。美白のホワイトボディーに強面が合わされば、相当なインパクトとなるが、直で話をすれば、それらがとろける誠実と優しさ溢れる好青年。そんな苦労人がキックボクサー人生最大のチャンスに懸ける——。
——今夏7月9日、JAPAN KICKBOXING INNOVATIONの看板ファイターでもある橋本悟選手と激烈な乱打戦の末、4ラウンドTKO勝利で宿願のベルトを手にしました、
30戦目でようやく掴んだチャンス、「ここを逃したらもう二度目はない」と命懸けで臨みました。今まで打ち合いになったら我を忘れてセコンドの指示など聞こえなくなっていたのが、この試合は、その中でも冷静さを保てたし、作戦通りに動けた初めての試合でもありました。
——今や話題のビッグプロモーション「KNOCK OUT」のプロデューサーとして辣腕を振るう小野寺力会長の直轄経営ジム、RIKIXは、団体乱立でタイトルマッチの機会など求めれば容易い面さえあるところ、ひたすら硬派に王道を追求するイメージがあります。そんなジムから強豪相手に堂々たる戴冠、LPJP(ルンピニージャパン)初代王者となったわけです。
初代の言葉の重みを感じます。だからこそ、これから自分が勝ち続けてこのベルトの価値を上げねばなと身が引き締まります。
——そんな中、9月24日、INNOVATION興行でランカー、大石智斗戦のKO勝ちを挟んで勢いずくところ、とんでもない大物とマッチアップされました。日本中量級を代表する実力者、健太選手との一戦です。
1つ上の階級(ウェルター級)の選手だし、大物過ぎて自分がやることになろうとは想像もしていませんでした。体格や身体つきが似ている部分もあるテクニシャンなので、試合を見て勉強させていただいていたくらいです。
——それだけに委縮してしまうとか?
いえ、すごく嬉しかったです!
——健太選手は、70kgで佐藤嘉洋選手に勝利したことのある超一流。どう攻略しますか?
まずは、気持ちです! 経験とテクニックでは明らかに劣っていますし、向こうの減量(※1)が上手くいくのなら自分の特徴であるパワーでさえも超えられている可能性もあります。それでも勝ちに行く武器は、ハート以外にありません。
——特攻精神的な?
自分がどんなにポイントを取られていようと最後まで諦めずに倒しにいきます。それが自分の背中を見るだけで伝わる。そんな試合をします!
——背中で気持ちを伝える……厳つい男気を感じます。そんな前田選手の来歴をお訊きします。生まれ育ちは?
江戸川区に生まれて目黒区で育ちました。小学生の頃からバレーボールに夢中だったところ、高校から辞めてしまって軽い気持ちでやってみたのがキックボクシングとの出会いです。
——当初からRIKIXへ?
いえ、初めはJ-NETWORKのアクティブJ三軒茶屋でした。喜入衆さんなどに教えていただきました。ですが、その当時のジムは、すごくソフトにキックボクシングを楽しむことを第一にされていたので、スパーリングなんかもしませんし、もっと強くなりたいと思っていたところ、テレビのドキュメンタリー「Get Sports」で小野寺会長の特集を見て、オープンから間もなかったRIKIXに入門しました。
——環境が変わっていかがでしたか?
アマチュアクラスなどない本格派のジムだったので、しっかり練習でアピールして「試合する?」と声をかけられるのを待ちました。
——アマデビューは?
2年くらいかかりました。アマ戦績は。12戦9勝3敗です。
——プロデビューは?
大学3年くらいの頃、お話しいただいて即答で。友人にチケットを買って応援に来てもらってアマとはまったく違う舞台でこれ以上ないくらい緊張しました。試合は、とにかく夢中でカットされようと痛めようと構わずローキックを打ち続けて勝てたことをよく覚えています。
——これまで印象に残る試合は?
2015年4月19日、新日本キックボクシング協会での松岡力戦でアゴを折られてしまって手術から入院で7か月のブランクを作った時です。とにかく悔しくて。そこから気持ちの入れ方も強くなった気がします。
——そして、3年以上の月日を経てここまできたと。今は、健太戦で頭がいっぱいかもしれませんけれど、健太選手は、来年2月12日から始まるKNOCK OUTの大型企画「KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級トーナメント」へのエントリーが発表されています。それだけに健太選手に激烈なKO勝利を収めれば、代わって参加資格が得られるかもしれません。
恐れ多いです。今は、そんな考えは持てません。
——KNOCK OUTへの畏怖が強い?
一緒に練習することもある勝次選手の試合を間近で見て「こんな試合が自分にできるものか」と驚きを超えて自問自答してしまいました。
——では、健太戦後の展望は?
30戦かかってやっとベルトを巻きましたが、自分はまだ最弱のチャンピオンだと思っています。ですが、コツコツと真面目に積み重ねてきた努力に損はない。それが己の可能性を広げてくれる唯一の方法だと信じています。NO KICK, NOLIFE……キックボクシングこそが人生です!
インタビュー後感想:「背中で気持ちを伝える」と何気なく語ったこの名言が前田という男の魅力を十二分に表しているように思う。かつて、師である小野寺の先輩に新妻聡という侍ファイターがいた。彼の異名は“肉体言語”。断固たる決意を持ってリングに上がる男の闘いに理屈などいらないのかもしれない。その肢体が最も雄弁に彼を語るであろうから。
前田将貴のプロフィール
リングネーム:前田 将貴
フリガナ:マエダ マサタカ
所属:RIKIX
生年月日:1989年10月30日(28歳)
出身地:東京都目黒区
身長:170cm
戦型:オーソドックス
デビュー年月日:2010年9月23日
戦績:31戦18勝(5KO)12敗1分
ステータス:ルンピニースタジアムジャパン認定スーパーライト級王者
“二階級制覇三冠王”岩浪悠弥インタビュー
取材・文:JAPAN KICKBOXING INNOVATION広報部
解説:今年INNOVATION興行内で二階級制覇三冠王となった岩浪は、連盟のMVP的存在だ。鉄壁のディフェンスは高性能レーダーでも搭載しているかのよう。課題だったオフェンス面の希薄さもINNOVATIONバンタム級タイトルマッチの1RKO勝利で吹き飛ばしてみせた。今秋の世界王座戦でベルト奪取こそならなかったものの、そこで得た対ムエタイの経験は大きかったようで、更なる成長を強敵と認める山田にぶつけゆく——。
——今年、WBCムエタイ日本フライ級王者となりINNOVATION王座を二階級制覇した岩浪選手は、日本軽量級屈指の実力者として頭角を現しています。
ありがとうございます。けど、まだ「自分こそが日本一だ」なんて思ってはいないです。ただ、リングの上では逆に「自分こそが一番だ」と確信するように心がけています。
——そんな中、日本ムエタイ界との観点から、紛うことなき好カード、山田航暉戦が実現しました。
はい、年齢も近いし、いつか当たるだろうなと思っていた相手です。望むところです。
——同じ98年生まれで、早生まれの岩浪選手の方が1学年上、戦績も似通っていますが、実績では一歩リードしている具合でしょうか?
いえ、そこで僕は「挑む」という姿勢は崩しません。
——山田選手には、どんな印象をお持ちでしょう?
キング・ムエ所属でありながら技巧派というより激闘派ですよね。攻めが強くて粘りがある感じです。
——そういった相手こそ岩浪選手の“和製ムエフィーム―(タイ語:万能型)”が発揮され技術で翻弄するパターンになるのでは?
それもありますが、自分は打って出ます!
——タイプを変えて倒しに行く?
「打ち合う」と「攻撃をもらう」は同意ではないです。打ち合い倒しにいきながら、相手の攻撃は見切って当てさせません。
——それは、今年8月19日、21戦目にして初KO勝利を収めた感触から攻撃的な部分が加わった?
それは、これまで練習していた動きがようやくはまって出た結果で、狙って倒したのではありません。攻撃はいつでも狙って倒しにいっているとも言えますが、練習の成果がようやく試合で出せるようになってきたということです。
——長年の鍛錬の賜物?
ですし、前の岡山の試合、リティグライ戦で掴んだ自信や経験も大きいです。
——今秋10月15日のWPMF世界スーパーフライ級王座決定戦、同フライ級世界王者のリティグライ・ゲーオサムリットは、前評判以上に好戦的な強豪でしたが、岩浪選手の最終回の追い上げなど見事で敗戦ながらもナイスファイトでした。
いつもは負けると相当落ちてしまって回復に時間がかかりますけど、この時は「このレベルにこうやって戦える」って手応えと自信が掴めたので、それを確かめる為にすぐに練習に復帰したし、実り多い試合だったなと。明らかな成長の実感があります。
——“新生・岩浪悠弥”ではなく、練習と経験が結実して進化したと?
ですね! 師範(橋本道場の橋本敏彦会長)のご指導は、その場限りでなく、信じてついてゆけばこうして結実するものだと信じてきましたが、それが確信に変わりました。
——今年最後の試合を有終の美で飾ったとして、来年の展望はいかがでしょう?
身体も成長し続けてデカくなってきたので、階級もバンタム級を主戦場にしたいと願っています。すると特に狙いたいWBCムエタイ日本バンタム級王者が鈴木真彦選手なので、そこは意識します。凄く強い選手ですので。
——町田光選手や宮元啓介選手ら先輩が活躍するKNOCK OUTは?
声がかかるような選手になること。それが第一で、そこが叶えば自然となるようになると思っています。
——少し私生活の話をさせていただくと、岩浪選手は、現在、柔道整復師の学校に通われているとか。
はい、3年制で、今、2年生です。
——「壊す」と逆の「治す」職能は、戦うことにも役立ちますか?
体幹バランスの流れを掴むことなど表裏一体だなと。身体の使い方が解れば解るほど強くなる材料が集まります。
——成長真っ最中の眩しさを感じます。
山田戦は、玄人のみならずビギナー観戦者の方も「この試合は空気が違う」と思えるような芸術的な試合にしたいです。山田選手とならそれができるのではないかと。
インタビュー後感想:“覚醒”とは成長著しい選手に対する定番の表現だが、岩浪の場合、一気に蛹から蝶に変態するのではなく、オタマジャクシが少しずつカエルに変化していくように着々と強くなり結果を出している。薄く閉じた目を少しずつ開けて見据える先に何があるか? 彼の性格のように優しく、それでいて芯のある覚醒を見極めていただきたい。
岩浪悠弥のプロフィール
リングネーム:岩浪 悠弥
フリガナ:イワナミ ユウヤ
所属:橋本道場/JAPAN KICKBOXING INNOVATION
生年月日:1998年1月6日
出身地;東京都青梅市
身長:170cm
戦型:オーソドックス
戦績:22戦14勝(1KO)7敗1分
ステータス:WBCムエタイ日本フライ級王者、INNOVATIONバンタム級王者、元INNOVATIONフライ級王者
Facebook:https://www.facebook.com/yuya.iwanami.3
Twitter:https://twitter.com/yuya_iwanami
“キング・ムエ三軍神” 山田航暉インタビュー
取材・文:JAPAN KICKBOXING INNOVATION広報部
解説:日本でムエタイへのこだわりが強いジムは数あれど、名古屋のキング・ムエは、その部分において突出している。そんな環境で小学校低学年から鍛錬し続けてきた山田航暉は、本人がどう謙遜しようと筋金入りのエリートファイター。それは対する岩浪悠弥も同様で、年齢、戦績の似通った両選手のせめぎあいは、相当高度な技術戦になることは間違いない——。
——往年の名王者、佐藤孝也会長率いる名古屋のキング・ムエは、とにかく本格派のムエタイを追求するストイックなチームのイメージがあります。その中でも福田海斗(カイト・ウォーワンチャイ)、伊藤勇真、山田航暉の三名は、“名古屋ムエタイ三軍神”といったイメージがあります。
ありがとうございます。けど、その三名の中では、自分が一番格下です。
——タイ人と同じようにタイ本土の試合を中心に活動するカイト選手はともかく、鳩(あつむ)選手や矢島直弥選手といった日本軽量級トップファイターを下しているだけに実績に劣るものではないと思います。
カイトは、幼稚園からの幼馴染でユウマさんは、2コ上です。カイトは、あそこまでタイの軽量級で活躍できていて本当に凄いです。
——練習で差は?
スパーリングなら負けません!(笑) けど、それは互いの手の内を知り尽くしているからというのはあります。
——山田選手も実はタイで試合をすることが本分なのでしょうか?
僕は、まず日本で一番になりたいです。とにかく国内の強い人たちとやりたいです。
——すると今回の岩浪戦は、願ったり叶ったり?
そうですね! 燃えています!
——岩浪選手への印象は?
当てさせてくれない巧さが第一印象で、距離の使い方が絶妙ですよね。本当に強い選手だと思いますが、関係者を驚かせる結果にしたいです!
——その攻略法は?
僕は、決してテクニシャンではなくて気持ちを強く前に出るタイプなので、どんなに打たれようと翻弄されようとしつこく前に出続けて攻撃し続けます! 今回は、3分3回戦ですが、まるでアマチュアの2分2回戦の試合のようにスタートダッシュでずっと打ちっぱなしのようなタフな試合をしてみませますよ!
——力強いファイター宣言の山田選手、得意な技は?
何が得意というよりも相手にあわせて、その中で弱い部分を探して徹底的に突くといった感じです。
——非常に骨太な印象です。
けど、小3でキックを始める前は、しょっちゅう風邪をひく虚弱体質で、身体を強くするためにジムに入ったんですよ。お陰様でそんなに風邪はひかなくなりました(笑)。
——また、今回はINNOVATIONの代表選手を相手にアウェーのリングに乗り込む形になります。
それは承知の上、そこをお客さんが自分の応援をしたくなるような試合をします!
師・佐藤孝也の談話:カイト、ユウマ、コウキの三人の中で安定感が一番あるのは、コウキです。試合でどんなに苦しい展開になろうと自分のペースを崩さない芯の強さがあります。名古屋在住の自分らは、上京して試合する時、常にアウェーなので、そういった空気には慣れています。岩浪選手は、本当に巧い好選手。そこを今回3回戦なだけに「よーいドン!」な展開で打ち合いに持ち込んで試合を盛り上げたいですね。
山田航暉のプロフィール
リングネーム:山田 航暉
フリガナ:ヤマダ コウキ
所属:キング・ムエ
生年月日:1998年7月17日(19歳)
出身地;愛知県
戦型:オーソドックス
プロデビュー:2012年5月20日
戦績:21戦15勝(3KO)6敗
ステータス:WMC日本スーパーフライ級王者
Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100015734497690
Twitter:https://twitter.com/kokimuaythai
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