『UFC on FOX 2 Evans vs. Davis』ラシャド・エヴァンス王座取りへ 悪口王チェール・ソネン辛勝

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(C)UFC/Zuffa, LLC
※リアルタイム中はリロードしてお楽しみください。
 UFCがアメリカ地上波FOXでの放送がいよいよ本格的にスタート、『UFC on FOX』としては今年最初となるこの大会は、タイトルマッチこそ組まれなかったものの、メインイベントとセミファイナルは注目度が高い究極のカードが用意された。
 クイントン・ジャクソンに勝利して、すでにタイトル挑戦権をもっていたものの、タイミングが悪く未だににタイトル挑戦が実現していない元王者のラシャド・エヴァンスに対し、次代の王者と呼び声高いフィル・デイビス。共に非常にレスリング力に定評があり、エヴァンス勝利で次は現在の王者ジョン・ジョーンズの挑戦が決定、デイビスも勝利すれば、タイトル挑戦が見えてくるだけに両者、負けられない。
 それ以上に注目されているのが、常にアンデウソン・シウバを挑発し続けて大きな話題になっている悪口王チェール・ソネンとイギリスの人気者マイケル・ビスピンの一騎打ち。勝者は即アンデウソン・シウバへの挑戦権を得る事は間違いなく、話題性では断トツの2人だけに、オクタゴン内では収まりそうもない旋風が吹き荒れるのは間違いない。
『UFC on FOX 2 Evans vs. Davis』
日時:2012年1月28日
場所:アメリカ イリノイ州シカゴ
<メインイベント ライトヘビー級 5分5R>
○ラシャド・エヴァンス
(判定 3-0)
●フィル・デイビス
タイトル挑戦権を賭けた注目の対戦。共に黒人レスリング強豪同士という事だが、MMA経験が豊富なエヴァンスが一枚上手だった。デイビスのタックルをきり、テイクダウンに成功するエヴァンスがじわじわとペースを握っていく。その後も金網に押し込み、タックルを潰し、デイビスを追い詰めていくエヴァンス。デイビスがテイクダウンしてもすぐに立ち上がり、逆に要所、要所でテイクダウンを成功させ試合の主導権を渡さないエヴァンスが老獪なテクニックで判定勝利した。しかし会場からは盛り上がりに欠ける試合にブーイング。エヴァンスとしては、勝利だけでなく怪我をしない事がタイトル挑戦の条件な為、この戦法は仕方なかったのだろうが、観客からは不満の声が大きい試合になってしまった。
<ミドル級 5分3R>
○チェール・ソネン
(判定 3-0)
●マイケル・ビスピン
良くも悪くも常に話題の中心になる人気者の両雄が遂に一騎打ち。
当然、いつも通りテイクダウン狙いのソネンが試合開始からテイクダウンに成功するもの、なんとビスピンは立ち上がる。その後もソネンが何度かテイクダウンを成功させてもビスピンが上手く対応し立ち上がり、逆にビスピンがソネンを金網に押し込む場面も見られ、下馬評ではソネン圧倒的有利だった事を覆す。それでも3R、テイクダウンをしたソネンは、そのまま長時間ビスピンを逃がさず上をキープしポイントを稼ぎソネンが判定勝ち。しかしビスピンが評価を上げた試合になった。
<ミドル級 5分3R>
○クリス・ワイドマン
(判定 2-1)
●デミアン・マイア
現代のヒクソン・グレイシーと呼ばれた柔術マスター、デミアン・マイアにMMA戦績7戦全勝というワイドマン。実力拮抗した同士のサバイバルマッチとなりそうだ。
試合はスタンドの展開が続き、スタンド打撃ではややマイアが有利だが、ワイドマンはテイクダウンに成功し、両者決定的な差が無いまま試合が続く。しかし3R開始早々にテイクダウンに成功したワイドマンがポイントを稼ぎ、後のないマイアはなんとかテイクダウンしようとするも潰されてしまい劣勢に。判定は割れ2-1のスプリットでワイドマン勝利だが、決定打のない試合に会場からはブーイングが起こっていた。
プレリミナリーカード
<ライト級 5分3R>
○エヴァン・ダナム
(2R終了 TKO)
●ニック・レンツ
激戦区、ライト級にあって、共に中堅から一歩上に行けないジレンマを抱えているダナムとレンツ。ここで綺麗に勝利した方がメインカード昇格もありうるので共に負けられないカードになっている。1Rこそほぼ互角というスピーディな攻防だったものの、2Rに入るとダナムが攻勢に出る。テイクダウンからグランドでパウンドを叩き落し、レンツは防戦一方という展開に。2R終了後、レンツの顔面の出血を見てドクターが試合続行不可能とストップをかけ、ダナムがTKO勝利となった。
<ヘビー級 5分3R>
○マイク・ルソー
(判定 3-0)
●ヤン・オラフ・エイネモ
なんと現役の警官であるという変わった経歴をもつヘビー級戦士、ルソーと、おそらくゴールデン・グローリーとズッファ社が揉めた関係で一度はリリースされたもののUFCに復帰した北欧ヘビー級の雄、エイネモというヘビー級対決。
地元という事もあって、会場からはルソーに大声援。その声援の後押しもありルソーが相撲の様に突進していき金網までエイネモを追いこんでテイクダウンして上を取る展開が続く。1R最後にはエイネモがスイープでマウントを奪うシーンもあったが、基本、ルソーが突進して押し倒し上をキープするという展開が続き、エイネモも下から仕掛けるが極める事は出来ず。3Rにはルソーにも疲れは見えるものの、地元という事で気合が入っているのか、必死で押し倒し戦法を続け、ルソーが見事に判定勝ちした。
<フェザー級 5分3R>
○カブ・スワンソン
(2R 2分22秒 TKO)
●ジョージ・ループ
<ライト級 5分3R>
○チャールズ・オリヴェイラ
(1R 1分43秒 カーフ・スライサー)
●エリック・ワイズリー
<ライト級 5分3R>
○マイケル・ジョンソン
(判定 3-0)
●シェーン・ローラー
<ヘビー級 5分3R>
○レイバー・ジョンソン
(1R 4分24秒 KO)
●ジョーイ・ベルトラン
<ミドル級 5分3R>
○クリス・カモージー
(3R 1分08秒 ギロチンチョーク)
●ダスティン・ジャコビー
詳細版はマット界舞台裏’12年02月09日号新日身売り事情WWE若手意識パンクラスに掲載されました。ミルホンネットでは海外ジャーナリスト、ジミー鈴木布施鋼治の本場ムエタイ情報など海外ネタが豊富に揃っております。是非、お楽しみください。
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