まさに、解散に向け待ったなし。超戦闘プロレスFMWに非常ベルが鳴った。
昨年12・22後楽園大会の試合後、大仁田厚が「2・26後楽園が満員にならなかったら、解散する覚悟でやる」と発言したことに端を発したFMWの“解散問題”。
1月14日の記者会見では、W★INGモンスター軍の知恵袋・NOSAWA論外が、山近義幸代表に対し、「FMWなんか潰した方がいい。2・26後楽園が満員にならなかったら解散」と突きつけていた。
2016年の新春開幕戦となった1・22名古屋では、世界ストリートファイト6人タッグ選手権の前哨戦(大仁田&保坂秀樹&ダイスケvs雷神矢口&論外&橋本友彦)が組まれたが、FMW軍が完敗を喫した。
そして、迎えた1・24新木場大会では、大仁田&田中将斗&保坂の6人タッグ王者組が、矢口&W★ING金村&橋本の挑戦を受けた。ルールはW★INGモンスター軍が要求した公認凶器&有刺鉄線ボード・ストリートファイトトルネード6人タッグデスマッチ。
W★INGモンスター軍は公認凶器の有刺鉄線バットや有刺鉄線ボードを有効に駆使して、FMW軍を追い詰める。それでも、反撃に転じたFMW軍は、金村を捕獲し、大仁田が机の破片攻撃、保坂が雪崩式フランケンシュタイナー、田中がスーパーフライとたたみかける。だが、矢口が大仁田に毒霧を噴射すると、W★INGモンスター軍のセコンドが介入し、流れが変わる。矢口と橋本はダブルで、大仁田を有刺鉄線ボードに投げつけると、橋本が公認凶器のギターで大仁田の脳天をたたきつけ、矢口が雷神(ジーザス・ボンバー)を見舞って、大仁田から3カウントを奪った。
6人タッグ王座を強奪したW★INGモンスター軍は、倒れたままの大仁田を、足で踏みつけて勝ちどきを挙げた。
マイクを持った矢口は「大仁田! 俺様がオマエに勝って、ベルト獲ったぞ。2・26後楽園でFMWは解散だ!」と絶叫し、勇躍引き揚げた。
W★INGモンスター軍の集中砲火を食って、立ち上がれない大仁田は、試合後恒例のマイクパフォーマンスもできず、セコンドの肩を借りて退場。バックステージに戻っても、そのダメージは大きく、大の字で完全にグロッギー状態。言葉を発することすら、できなかった。
快心の勝利となったW★INGモンスター軍は控え室で、「乱入は俺たちのチームプレーやから」(金村)、「凶器は何でもOKを飲んだのは向こうだから。俺たちが勝つに決まってんじゃないか。大仁田はFMWの亡霊に取りつかれているだけ。新しい時代はW★INGモンスター軍。このまま俺たちがベルトを保持して、2・26後楽園でFMWは解散」(矢口)、「FMWの挑戦を受けないって手もあるな。解散を懸けるなら、受けてもいいか」(橋本)と言いたい放題。
さらに、矢口は「団体名はFMWに戻ったけど、ベルトを持ってるのは俺たち。今日向こうは最強トリオだったんだろ? それで負けた。俺たちには、まだNOSAWA論外もいる。サブゥーも来たいと言ってるぞ。大仁田、どうする? 2・26後楽園でFMWは解散、崖っぷちだろ!」と続けた。
最後に、金村が「今日俺たちがベルト獲ったんやから、次の2・11浜松では、大仁田は前座に降格やな!」と通告。
FMW軍は、単にW★INGモンスター軍に2連敗を喫しただけではない。大将・大仁田が、昨年4月のFMW再旗揚げ以降、初めてピンフォールを奪われて黒星を喫したダメージは、あまりにも大きい。そして、“虎の子”だったベルトも失った。2・26後楽園で、W★INGモンスター軍は矢口&論外&サブゥーの強力トリオで臨む構えを見せており、FMW軍に分が悪いのは明白。
W★INGモンスター軍は「2・26後楽園でFMW解散」を突きつけているが、同大会が本当に“FMW最後の日”になってしまいかねない。
ダンプ松本が予告通り無法乱入! 2・26後楽園でモンゴル軍と極悪同盟が担架デスマッチで決着戦へ
1月22日、極悪同盟の首領・ダンプ松本が1・24新木場への乱入を予告していたが、ミス・モンゴル&ミス・コハルvs花月&チェリーの試合途中に、公約通り、花道に姿を見せた。
しばし、試合を見つめていたダンプは、やおらリングインすると、モンゴル軍の2人を竹刀で滅多打ち。すると、ダンプは青息吐息でダウンするモンゴルの上に、花月の体を無理矢理覆いかぶさせ、レフェリーが3カウントを叩いた。
ダンプは「モンゴル! 私たちが本物のヒールってのを見せてやるよ。2・26後楽園では担架デスマッチでやってやる」と宣戦布告。
ケンカを売られたモンゴル軍は迎撃を決意。FMWに準レギュラーとして参戦する花月も、試合をぶち壊されたことで怒り心頭。“打倒ダンプ”に関しては、モンゴル軍と共闘する姿勢を見せた。
モンゴルは「予告があったから、来る構えはあったけど、試合を壊されて憤りを感じる。花月も同じ思いだと思う。まだ弱いかもしれないけど、コハルはこの半年で急成長してる。FMW女子をどうにかしないといけないし、後楽園では結果を出したい」とコメント。
コハルは「デビュー間もない頃、ダンプと対戦して、ラリアットで口が裂けて病院送りにされたことがある。その恨みを晴らしたい」と語った。
山近代表は、モンゴル&コハルvsダンプ&ZAP・Tを基本線に、2・26後楽園でモンゴル軍vs極悪同盟の担架デスマッチを組むことを決断。花月も何らかの形で、この一戦に絡む可能性があり、後日、正式に発表される。
なお、担架デスマッチとは、旧FMWが旗揚げ当初に行っていた試合形式で、誰かがKOされて担架で運ばれた時点で試合が決する極めて危険なルール。
ダンプという強力な外敵が出現したことで、FMWは男子のみならず、女子も解散の崖っぷちに追い込まれてしまった。
★休憩時間に山近代表がリングに上がり、カナダからの留学生ラスト・サムライの入団を発表。デビュー戦は2・26後楽園となる。
(記事・写真提供=超戦闘プロレスFMW)
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