「ど真ん中」発言にWJの亡霊…山本雅俊氏の一言がXを揺らす

 2026年1月16日、野田佳彦代表率いる立憲民主党と、斉藤鉄夫代表の公明党が、新党「中道改革連合」結成を発表した。会見で斉藤氏が放った「中道勢力を日本のど真ん中に」というフレーズは、一見すれば穏健かつ分かりやすい政治用語である。

 しかしこの言葉に、即座に反応したのがプロレス界隈だった。

 元WJプロレスのリングアナウンサーで、週刊ファイトの看板である「ヤマモ」の愛称で知られる山本雅俊氏が、Xに次のように投稿した。

「うーむ。『ど真ん中』はちょっと縁起悪いぞ。プロレス好きの野田さん、その辺りは言ってあげないと。」

 この一言が、思わぬ形で拡散する。

 プロレスファンにとって「ど真ん中」という言葉は、2003年に旗揚げされたWJプロレスのキャッチコピー「プロレス界のど真ん中を行く」を直撃で想起させる。長州力を中心に船出した同団体は、わずか1年余りで資金難により崩壊。その象徴的フレーズは、いつしか“忌み言葉”として語られるようになっていた。

 野田氏が筋金入りのプロレスファン、とりわけ全日本プロレス派として知られていることもあり、「なぜ誰も止めなかったのか」「そこは王道と言うべきだった」という声が、Xを中心に噴き出した。山本氏の投稿は8万ビューを超え、ユーモアと警告が入り混じった反応が連鎖的に広がっていく。

 反応の半数近くは、完全にプロレス的文脈でのエンタメ化だった。「野田対斉藤の6連戦」「1年で解散して『俺はど真ん中に立っている』と言い出したらWJ再現」「ど真ん中目覚まし時計を作ってほしい」といった、WJ崩壊史を共有する者にしか分からない内輪ネタが飛び交う。政治ニュースでありながら、どこか昭和プロレス的な笑いに変換されていった。

 一方で約3割は、よりシリアスな警告として受け止めている。「縁起が悪すぎる」「WJと同じ道をたどる暗示に見える」と、新党の短命化を重ねる声や、野田氏自身の政治姿勢への不満を絡めた批判も目立った。WJが財政破綻の兆しを見せた段階で山本氏が身を引いたエピソードを引き合いに出し、「ヤマモの嗅覚は侮れない」と評する投稿もある。

 さらに興味深いのは、中立層による“プロレス脳”での分析だ。「野田さんは全日ファンなのだから王道を名乗るべきだった」「新党ロゴがRINGSっぽい」など、政治をプロレス団体の系譜に当てはめて読み解く動きも見られた。政治そのものより、言葉選びや演出の文脈を重視するのは、まさにプロレスファン的視点である。

 山本氏自身は後日、「Yahooニュースに載りました。ヤバっ!!」と投稿し、さらにWJ退団時の裏話を披露。業者への支払い滞りを察知し、恩人に迷惑をかけまいと身を引いたという話に、「義理人情のプロレス人」と称賛が集まった。

 結果としてこの一件は、政治的対立を激化させることなく、プロレス史という共通言語を介して消費された。野田氏側から公式な反応はないが、「ど真ん中」という言葉がこれほど強い反応を呼ぶあたり、日本のプロレス文化がいまだ生きた記憶として機能していることを示している。

 WJの亡霊は、令和の政治会見にまで顔を出す。笑い話で済むのか、それとも不吉な予言になるのか。プロレスファンは、静かに次の展開を待っている。


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