奥田啓介地元津市凱旋、村上会に一矢報いる~最後のIGF/NEW名義!?メッセウイングみえ大会

 IGF・NEWを観戦するために津市のメッセウイング三重を訪れた。同会場を訪れるのは2014年3月28日の全日本プロレス以来で3年ぶり、メッセウイングも増築され10月1日から津市産業スポーツセンターとして生まれ変わる。おそらくプロレスに関しては中央のサオリーナが使用されることになるだろうが、果たしてどの団体が進出するのだろうか?

 会場に到着したのは12時半頃だ。当日券もう売り出されていたが、館内は人だかりは数えるほど、開場となっても観客も数えるほどで厳しさを感じるも、試合開始時間である3時頃になると今回はメインを務める奥田を応援するファンが集まったのか、空席は目立ったものの6割の入りに。だがその大半は招待券で、たまたま後ろに立っていた自分にも知らない人物から、「チケットがあるよ」と押しつけられそうになった。自分は基本的にチケットは買う主義なのだが、これだけ大量に招待券がバラ撒かれていたとは、自分のバカ正直さにあきれ返る反面、招待券がバラ撒かれても空席が目立つという現実、この団体は本当に大丈夫なのかと思わざる得なかった。

 午後3時となると取締役であるサイモン・ケリー氏が登場、猪木批判はせず挨拶のみとなった。


 試合後は村上会をのぞく全選手が揃って記念撮影となって大会は幕となった。

 大会の内容は悪くないというのが率直な感想、ただ問題点を挙げるとなると村上を含めたフリー勢と現在残っているIGF勢のキャリアの差がまだまだ開きがあること、今回は村上会には勝ったものの、5号でなく佐藤耕平だったらこんな試合が出来るのかという疑問もあり、まだまだ課題も多い。

 最後にTwitter上では開催予定だった8・25後楽園大会の日程が消えており、NEWは津大会を持って最後になるのではとも憶測が飛んでいる。津大会ではサイモン氏らIGFの後ろ盾になっている湯川剛氏も来場し、若手に指示を出すなど陣頭に立ち、サイモン氏と談笑するなどこの大会をもってNEWが終わることを感じさせなかったが・・・。


大阪三愛グループOSGコーポレーションの湯川剛社長

 これは自分の推論でもあるが、7月7日の後楽園大会の時点では「イベントコンセプト・団体名・運営方針等々を見直す必要がある」としていることから、言葉通りとなれば、これからも湯川氏のバックアップの下で継続、またリニューサルされるということか。近日中に開催されるという株主総会次第では、サイモン氏らも脱猪木に舵を切り、また8・25後楽園は日程は消滅してもキャンセルはなされていないことから、再スタートする意味で開催すると見ている。

 サイモン氏が猪木に対して強気に出ているのは、湯川氏のバックアップがあればこそ強気に出ているのだろうが、しかし館内の床に捨てられていた招待券のハンコが押されていたチケットを見ると、依存する相手が猪木から湯川氏に代わっただけのような感じがしてならない・・・

■ NEW「NEW第2シリーズ」
日時:7月16日(日)
会場:メッセウイングみえ 350人

<第1試合 15分1本>
○田中稔
 5分2秒 サソリ固め
●林棟軒

 序盤は腕の取り合いなどで林が稔に喰らいつくも、一瞬間が空いた隙を突いた稔がソバットから高速ブレーンバスターの連発などで攻め込み、逆エビ固めで捕獲する。林もブレーンバスターで反撃し、串刺し攻撃からミサイルキックなどで突進力があることを見せつけたが、稔のハイキックを喰らってしまうとサソリ固めに捕まり、林はギブアップ。林は体格はあるが、攻めるときにガンガンいかないなど、キャリアの浅さも出た。

<第2試合 15分1本>
○金本浩二
 8分36秒 逆エビ固め
●常剣鋒

 金本vs常は金本のローキックの連打で常が怯むと、金本は容赦なくアキレス腱固めはキックの連打を浴びせて、常を徹底的にかわいがる。金本の打撃の連打を浴びて顔面を真っ赤にした常はドロップキックで反撃するが、バックを奪ったところで金本はアンクルホールドで捕らえ、金本は一旦離して常がロープに逃れかけたところで、また捕まえてリング中央に戻すなど余裕ぶりを見せつける。
 金本は顔面ウォッシュを浴びせるが、キャッチした常はエルボーで押し返す、だが金本が締めの一撃を浴びせると、常が起死回生を狙ったミサイルキックもスカし、ラ・マヒストラルもキックアウトした金本はソバット、顔面蹴りからアンクルホールドで捕獲、常は一旦ロープへ逃れたが、金本はすぐさま逆エビに捕らえて常は無念のギブアップ、金本が見事な横綱相撲で完勝となる。

<第3試合 20分1本>
○高岩竜一 KENSO
 13分17秒 ラリアット⇒体固め
船木誠勝 ●青木真也

 KENSOが登場すると館内の空気が一変しKENSOのアピールで大いに盛り上がる。KENSOは海外時代に少ない観客でもどう盛り上げるかを考えてきただけに、この辺はさすがとしか言いようがない。
 試合は青木と高岩でスタートしたが見事なグラウンドテクニックを披露して高岩を翻弄、青木はIGF参戦時は誰もプロレスを教えてくれず、見よう見まねでプロレスを学んでいることを明かしていたが、場数が増えるにつれて自分の特徴をどうアピールするかを考え、またMMAで培った技術もプロレス流に見事にアレンジしており、今回はタッグマッチということで船木が青木をリードしていた。
 試合は船木組が高岩を捕らえるが、交代を受けたKENSOが試合を盛り返し、場外の船木組にプランチャを浴びせる。また青木もKENSOと渡り合うとパワー不足を露呈してしまい、カウンターでの攻めではパワーに勝るKENSO、高岩に攻め込まれて一気に失速してしまう。
 青木は脇固めや飛びつき腕十字などで高岩を攻め込むが、フロントチョークを狙ったところでデスバレーボムを喰らってしまうと、最後はラリアットの連打の前に3カウントとなった。青木はプロレスに関しては向上は見られるも、線が細いせいかパワー不足を露呈してしまった。

<第4試合 15分1本>
△谷嵜なおき
 15分時間切れ引き分け
△進祐哉

 セミの進vs谷嵜は、正直言ってFREEDOMSで組まれていいカード、試合は谷嵜が足攻めで先手を奪い、地獄の断頭台で攻め込むが、進はロープ越しの腕十字を極め、クロスボディーを浴びせてから腕固めと一気に盛り返す、谷嵜は串刺し式のFHを決めるとカサノヴァなど一気に勝負に出るが、進もハイキックで応戦、谷嵜はリバース・インプラントで突き刺すもインプラントは進が決めさせず、突進した谷嵜をフランケンシュタイナーからの腕十字で捕らえる。終盤には谷嵜は卍固めで捕らえたが決め手にならず15分の時間切れの引き分けとなったが、15分ではもったいない試合内容だった。

<第5試合 30分1本>
○奥田啓介 定アキラ
 13分54秒 ジャーマンスープレックスホールド
村上和成 ●白覆面5号

 奥田は地元のファンクラブが花束を贈呈され、渡された花束をレフェリーに渡すが、レフェリーがなぜか村上に手渡すと、村上が花束で一撃し、定も青木から手渡された花束でやり返して試合開始、だが場外戦で定が村上に蹂躙され徹底的に痛めつけられてしまい、リングに戻っても集中砲火を浴びてしまう。
 定は村上をジャーマンで投げてやっと奥田に交代するが、すぐ蘇生した村上もすぐ反撃して奥田を場外へ追いやり、白覆面は胴着でチョーク攻撃。本部席へ連行して奥田を痛めつけ、セコンドの上海IGFも制止に入るが返り討ちにされ、奥田は流血となってしまう。
 リングに戻っても顔面を掻き毟られるなどして奥田は痛めつけられるが、やっと定に交代すると5号にドロップキックを発射、スピアーを浴びせてからスライディングラリアットを炸裂させる。そこで奥田が交代を志願すると、定は任せたとばかりに奥田に代わるが、村上会は連係で蹂躙。5号がパワーボムで追い詰めるも、定が間一髪カットに入ると、奥田は村上会の2人にまとめてスピアーを浴びせ、定との連係で5号を捕らえる。
 村上も排除した奥田は5号にPKを浴びせると、最後はやや崩れ気味ながらもジャーマンで3カウントを奪い、村上会に一矢報いた。

ダブルポスト伊賀プロレス通信24時「日常茶飯事(ちゃはんじ)」


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