延々と続く格闘術伝授…銀座VILAXは“地下の穴”なのか!? 1・15地下プロレス『EXIT-29 VILAX:C』

 15日、東京・銀座VILAXにて、地下プロレス『EXIT-29 VILAX:C』が開催された。
 銀座一丁目の瀟洒なスポーツジムにあまりに不似合いな暗黒のマットが敷かれ、あまりに不似合いな地下プロレスが初めて行われたのが昨年11月。今回で銀座開催はすでに3回目を数える。これまでに行われてきた銀座地下プロレスの特徴といえば、マット上の激闘もさることながら、観客に地下戦士たちが格闘技術を直々にレクチャーすること。地下プロレスで行われることはすべて、主催組織WUW(World Underground Wrestling)の思し召しで決まるため、この格闘講座にも何かの真意があるに違いない…。地下の闘いに魅入られた“地下フリーク”たちは、皆そのように噂を立てていた。
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 会場の銀座・VILAX(ヴィラックス)に足を踏み入れると、早速“先生”こと小笠原和彦の格闘レクチャーが始まっていた。
「この前蹴りを、カカトを突き立てて低く蹴り出せば、関節蹴りになります。これは確実に相手のヒザを壊せますよ…! あまりにも危険なんで、滅多なことでは使わないでください。実際に喧嘩に使って相手に大ケガさせた奴は、賠償金300万円だそうですから(笑)。それでもいいと言うなら、どうぞ(笑)」
 う~む、相変わらずニコニコ顔でシレっと恐ろしいことを言う小笠原先生なのであった。
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 そして富豪2夢路のレスリング講座が、これに続く。
「プロレスと格闘技を線引きする風潮が定着して久しくなりましたが、それはとんでもない。プロレスは格闘技ですよ。今日はプロレスの格闘技術の一つ『脇固め』を教えます…」
と、体重の預け方も極める角度も“路上の実戦”を想定したようなエグい脇固めを、集まった地下フリーク一人ひとりに伝授する夢路。
 そこで伝授される内容は、人体の急所を一撃するのが狙いの“究極の格闘術”ばかり。いち観客である地下フリークたちにそれを伝授するということは、やはり地下組織WUWの狙いは、見る側の観客たちの中からすらも“地下戦士のタマゴ”を発掘せんという貪欲な試みなのであろうか…。
 結局この日は、試合そのものは行われず。にもかかわらず『地下プロレスEXIT』の名が冠されていたということは、銀座で繰り広げられる格闘術伝授の試みは、“常在戦場”の地下の魂を闘う側と見る側がともに確かめ合う神聖なイベント、と重要な位置づけがされているということなのか……!?
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男性には格闘術そのものの伝授を、女性には“地下の魂”に触れることを、それぞれの主題として、一人ひとりに懇切丁寧な指導が行われる。レスリング指導は夢路と“銀座の鉄人”三州ツバ吉。
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小笠原先生の後ろ蹴り(ソバット)講座。「馬が後ろ脚で地面を蹴る要領と一緒です。馬の蹴りと一緒ですから、当たれば蹴り技の中でこれが一番効くんですよ…!」。流石は実戦カラテの雄!
 今回詳報は、1・11『EXIT-28 CORE:I』詳報と併せ、近日発売の『別冊ミルホンネット 地下プロレス大全~誰か教えてくれよ2010 第一巻~』(仮題)にて大公開の予定です。
 そして地下プロレス2009年をプレイバックする総集編『別冊ミルホンネット 地下プロレス大全~誰か教えてくれよ2009~』(仮題)も近日リリースに向けて鋭意制作中です。しばしお待ちください!
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