[週刊ファイト10月23日期間 [ファイトクラブ]公開中
▼因縁、裏切り、再出発-全日本プロレス新木場大会は闘志と混沌が交錯する
全日本プロレス公式/編集部編
・全日本プロレス新木場大会!激闘の記録
・三冠前哨戦で激突した因縁の二人!宮原健斗と潮﨑豪
・野村直矢が“道場マッチ”で見せた信念!本田竜輝との激戦
・謎の裏切りを越えて勝利を掴んだ王者MUSASHI!前哨戦の混乱
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全日本プロレス新木場大会!激闘の記録

■ 旗揚げ記念シリーズ2025
日時:10月14日(火)
会場:東京・新木場1stRING
<第6試合 メインイベント 三冠ヘビー級選手権試合前哨戦 ゼンニチ本隊 vs HAVOC 8人タッグマッチ 30分1本勝負>
芦野祥太郎 ○潮﨑豪 ザイオン オデッセイ
17分27秒 剛腕ラリアット⇒体固め
宮原健斗 ●青柳優馬 斉藤ジュン 安齊勇馬
<第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
○野村直矢
15分20秒 マキシマム⇒片エビ固め
●本田竜輝
<第4試合 アジアタッグ選手権試合前哨戦 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
青柳亮生 ●ライジングHAYATO 綾部蓮
14分24秒 二天一流⇒片エビ固め
○MUSASHI 吉岡世起 鈴木秀樹
<第3試合 タッグマッチ 20分1本勝負>
○大森北斗 羆嵐
16分14秒 ナルシストプレス⇒体固め
●井上凌 佐藤光留
<第2試合 シングルマッチ 15分1本勝負>
○立花誠吾
8分46秒 スクールボーイ
●菊タロー
<第1試合 シングルマッチ 15分1本勝負>
○田村男児
10分46秒 デスバレーボム⇒片エビ固め
●小藤将太
三冠前哨戦で激突した因縁の二人!宮原健斗と潮﨑豪

2025年10月14日、新木場1stRINGにて開催された全日本プロレス「旗揚げ記念シリーズ2025」第2戦のメインイベントで、三冠ヘビー級選手権試合の前哨戦となる8人タッグマッチが行われた。ゼンニチ本隊からは三冠王者・宮原健斗を筆頭に、青柳優馬、斉藤ジュン、安齊勇馬の4人が出陣し、対するはHAVOCのザイオン、オデッセイ、芦野祥太郎、そして9月にノアを退団しHAVOC入りを果たした潮﨑豪という布陣で迎え撃った。試合は30分1本勝負として行われ、ゼンニチとHAVOC、それぞれの意地とプライドがぶつかり合う激闘となった。
開始前からすでに火花が散っていたのは、やはり宮原と潮﨑の因縁があるからに他ならない。ゴング前にいきなり宮原が潮﨑へ蹴りを見舞い場外乱闘を引き起こすと、その後も潮﨑がリングインしようとするたびにキックで突き落とし、怒りを全面に出したファイトを展開した。10年前、ユニット「Xceed」の一員として世界タッグ王座を共に戴冠した二人だが、当時突然の潮﨑の退団によりベルトは返上されることとなり、宮原にとってはそれが大きなトラウマとして残っている。試合中、そしてマイクアピールでも繰り返された「出たり入ったり、ベルトを返上したり」というフレーズは、そんな10年越しの怨念の結晶である。
試合は終始激しく、主導権争いが目まぐるしく変わる中でも、宮原は何度も潮﨑に絡みにいき、苛立ちを隠さず攻撃を仕掛けていった。一方の潮﨑も、HAVOCの一員として冷静に連携をこなしつつ、要所で存在感を発揮。特に青柳優馬との対決では、逆水平チョップや雪崩式ブレーンバスター、ゴーフラッシャーなど豪快な技を繰り出し、圧倒的なパワーを見せつけた。芦野とのコンビネーションで青柳に豪腕ラリアットを炸裂させると、最後はサポーターを外して放った一撃の豪腕ラリアットで完全決着。潮﨑が17分27秒、青柳を沈めてHAVOCが勝利を掴んだ。
試合後、潮﨑の勝利を受けても怒りが収まらない宮原は、マイクを握ると再び潮﨑を挑発。「スーパースターの俺とは格が違う」「10年前、オマエの勝手な都合で世界タッグは返上になった。だから三冠は渡さない」と吠え、22日の後楽園ホールでの王座戦へ向けて強烈なメッセージを送りつけた。
それに対し潮﨑も臆することなく、「出たり入ったり、ベルトを返上したり?その通りだ!」と開き直ると、「もうひとつ付け加えさせろ。またベルト返上してきたよ」と、自らが保持していたプロレスリングZERO1の世界ヘビー級王座も返上していた事実を公然と口にし、さらに「このHAVOCで、全日本プロレス、とことん変えてやるよ!」と宣言。最後には「We Are HAVOC!カモン!」と咆哮し、会場を支配した。

この日の潮﨑は、宮原の怒りをすべて受け止めながらも、一切ブレずに自らの姿勢を貫いてみせた。悪びれることなく過去を肯定し、HAVOCという新たな拠点で全日本プロレスに“侵略”を仕掛けていく姿勢を示したその姿は、まさに開き直りと覚悟の融合とも言えるだろう。三冠王者として王道を背負う宮原にとって、今回の敗戦は痛恨であると同時に、10月22日のタイトルマッチに向けて火に油を注ぐ結果となったことは間違いない。
この8人タッグマッチは単なる前哨戦ではなく、10年間のわだかまり、過去の信頼関係の崩壊、そして現在の立場と覚悟が交差した激戦だった。HAVOCの勢いは止まらず、潮﨑の存在感は試合を通して確固たるものとなった。だが、宮原の怒りと闘志もまた本物であり、後楽園でのタイトルマッチは両者の過去と現在、そして未来を賭けた激突となるに違いない。
果たして、スーパースター・宮原健斗が三冠を守りきるのか、それとも出戻りの暴君・潮﨑豪が全日本プロレスを“とことん変えて”しまうのか。10月22日、運命の一戦に全てが託される。
野村直矢が“道場マッチ”で見せた信念!本田竜輝との激戦

全日本プロレス「旗揚げ記念シリーズ2025」第2戦・東京新木場1stRING大会のセミファイナルにて、本田竜輝と野村直矢によるシングルマッチが実現した。試合時間は30分1本勝負。これは単なる公式戦ではなく、野村にとって本田をタッグパートナーとして認めるに足るかを見極める、いわば“道場マッチ”であった。
野村は本田と共に「世界最強タッグ決定リーグ戦2025」へ出場する意向を持ちながらも、その覚悟と礼節に疑問を抱いていた。かつて秋山準や青木篤志から厳しく礼儀を叩き込まれた野村にとって、先輩への敬意を欠いた言動は決して見逃せるものではなかった。リングの上では闘うマシーンであっても、ゴングが鳴り終われば人として戻るべきだという信念が野村にはある。本田が野村を呼び捨てにし、「お前」と呼ぶ態度に対し、野村は「生意気なのはいい。でもマナーは大切にしなくてはいけない」と明確な言葉で線引きをした。