[週刊ファイト9月18日期間 [ファイトクラブ]公開中
▼長尾一大心追悼あまりにも早い突然の別れ
photo by テキサスロングホーン/他 水口達彦編
・全日本の若手レスラー長尾一大心が事故死
・太く短く生きた長尾一大心のレスラー人生
・存命ならばどんなレスラーになったのか?
・長尾亡き後の全日本について思う事・・・今後の課題とは?
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全日本の若手レスラー長尾一大心が事故死

先日のファイトクラブ記事にもあった通り、全日本の若手レスラー長尾一大心が21歳という若さで亡くなった。21歳というと、まだまだ若手レスラーでこれからという時期だ。(この間までは坊主頭だった)今回のコラムでは、先日の記事では追い切れなかったことを書いていきたいと思う。
どうして亡くなってしまったかというと、5月31日に接触してしまったからである。そのため腹部を圧迫して外傷性ショックになってしまい、集中治療室(ICU)で3か月も治療していた。しかし懸命な治療の甲斐なく、9月7日に帰らぬ人となってしまった。死因は現在、遺体を警察に預けて調査中だという。
この後、福田社長などから事故当日の詳しい様子が語られる模様だ。突然の悲しい別れの訃報に、私も驚きを隠せずにいる。今も信じられない。ご冥福をお祈りします。
太く短く生きた長尾一大心のレスラー人生

長尾一大心は2003年9月13日生まれで、身長は164cm、体重は75kg。2023年12月1日に新木場1stRINGで公開入門テストに合格して全日本に入門し、半年後の2024年10月22日に後楽園ホールの井上凌戦でデビューした。
高校卒業後、一度は就職するも夢をあきらめきれずトレーニングして体を鍛えた。164cmという体格は全日本の入門規則である175cmを下回っている。(特に自信のある人はそれ以下でも構わないとある。)しかし努力と元社会人という誠実さが認められて、それでも入門してよいと許可が下ったのだと思う。
デビュー挨拶の時、誰もが緊張してしまう状況の中、元会社員の経験からか長尾はしっかりと前を向いて堂々と挨拶し、これなら身長が満たなくてもよいのではないかと思った。デビュー戦では緑のショートタイツを着用。緑といえばあの三沢光晴さんのイメージがあるが、それとは関係ないらしい。
デビュー戦も誰もが緊張するものだが、挨拶同様堂々と戦い、練習で覚えたエルボー、ドロップキック、ミサイルキックなど出せる技は何でも出した。(特にドロップキックは連発だった。)健闘したが、最後は井上の逆エビ固めで敗れてしまった。
しかし試合からは大器の片鱗を感じさせた。その後、2025年1月18日の新春ファン感謝デーでなんとメインイベント、団体のエースで元三冠ヘビー級王者の宮原健斗と戦うことになった。宮原の身長は186cmと、どう見ても勝てる相手ではなかった。それでも必死に食らいついた。
そして16分にも及ぶ戦いを見せた。しかし最後は二段階式ジャーマン・スープレックス・ホールドで敗れた。必殺のシャットダウン・スープレックスではなく、腕をクラッチしないジャーマンで、まだまだ実力の差を感じさせたが、練習次第でもっともっとよい勝負になるのではないかと思った。
そこから少し経って宮原のYouTubeに出演し、道場で培ったレシピのちゃんこ鍋と牛丼を調理して料理を披露した。宮原が野菜を切っているところに割って入り「切り方が違います」といって指摘した。先輩相手にも物おじしないのが、さすが全日本のレスラーといったところか。
こんなお茶目な一面も見せた長尾が、これから全日本に新たな風を吹かせるかと思った矢先、5月31日に事故に遭ってしまった。これからが楽しみだっただけに残念だったと思う。この事故死によって、他の選手は今まで以上に頑張ってほしいと思う。ありがとう長尾一大心!!
存命ならばどんなレスラーになったのか?
