[ファイトクラブ]全日本プロレス・長尾一大心選手追悼!志を受け継いだ宇都宮大会の熱い試合

[週刊ファイト9月18日期間 [ファイトクラブ]公開中

▼全日本プロレス・長尾一大心選手追悼!志を受け継いだ宇都宮大会の熱い試合
 全日本プロレス公式 編集部編
・長尾一大心選手、21年の生涯に宿った「唯一無二」の情熱を偲ぶ
・全日本プロレス宇都宮大会!激闘の記録
・宮原健斗と野村直矢、3年ぶりの死闘が映し出す王道マットの現在地
・関本大介が巨漢オデッセイとの激闘を制し準決勝へ!
・王道トーナメント前哨戦で火花散る!熱狂の宇都宮4試合総括


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長尾一大心選手、21年の生涯に宿った「唯一無二」の情熱を偲ぶ

 全日本プロレス所属の若きプロレスラー、長尾一大心選手が2025年9月7日、21歳の若さでこの世を去った。彼の死は、団体内外に大きな衝撃を与えたが、それ以上に、彼の短くも鮮烈なプロレス人生は多くのファンと関係者の記憶に深く刻まれることとなった。北海道釧路市出身の長尾選手は、プロレスファンだった曾祖母の影響でこの道を志し、中学2年時には全日本プロレスの地元興行を観戦し、宮原健斗との写真撮影を通して将来の夢を明確にする。その後、9年間にわたりアイスホッケーに打ち込み、さらに高校時代は柔道に励むなど、アスリートとしての素地を徹底して築き上げていった。高校卒業後には一度一般就職を経たものの、夢を捨てきれずにトレーニングを重ね、2023年12月の公開入門テストに合格し、全日本プロレスへの入団を果たす。

 デビュー戦は2024年10月22日、後楽園ホールで旗揚げ記念大会という節目に行われ、井上凌との試合で初陣を飾った。続く10月27日には、アパホテル&リゾート札幌での地元凱旋試合となる「試練の3番勝負」第1戦として、師匠・青柳優馬との一騎打ちに臨んだ。試合には敗れたが、その姿勢と志の高さは多くのファンの胸を打った。その後も綾部蓮、安齊勇馬との試合を通じて経験を積み、2025年1月には宮原健斗との夢の一戦も実現するなど、入団からの数か月間で濃密なキャリアを刻んでいった。

 彼の持ち技はドロップキックであり、その跳躍力と正確さは高く評価されていた。また、鈴木秀樹からは「先輩」と呼ばれており、これは長尾選手の入団が鈴木よりも早かったためであり、年齢やキャリアに関係なく敬意を払われる人柄の表れでもあった。だが、彼の明るい未来は突然の事故によって絶たれる。2025年5月31日、団体の巡業バスとの接触事故により重傷を負い、腹部が圧迫されたことによる外傷性ショックで集中治療を受けていたが、3か月後の9月7日、神奈川県内の病院にて静かに息を引き取った。

 この訃報に対して、団体からも追悼の意が表明され、ファンの間でもSNS上で「彼の未来をもっと見たかった」「一度会場で応援しただけだったけど、忘れられない存在になった」などの声があふれた。彼自身は「唯一無二を目指していきたい」と語っていたように、王座や勝敗に関係なく、自身のプロレスに哲学と魂を込めていた。その思いは彼の試合姿勢からも伝わっており、たとえ敗れても観客の心を掴み、次の試合に希望を持たせるような説得力を持っていた。

 長尾一大心選手の人生は、21年という時間の中で数々の挑戦と成長を遂げ、若さの可能性を見せてくれた。彼の死は計り知れない喪失ではあるが、その精神は今後も全日本プロレスのリング上に受け継がれていくだろう。「プロレスが好きだからこそ、続けたいと思った」。彼の言葉は、これからプロレスを志す若者たちにとって、心の支えとなるに違いない。

全日本プロレス宇都宮大会!激闘の記録

■ 第12回 王道トーナメント【準決勝・優勝決定戦】
日時:9月15日(月・祝)
会場:東京・後楽園ホール

<第6試合 メインイベント 王道トーナメント2回戦 時間無制限1本勝負>
○宮原健斗
 20分38秒 シャットダウンスープレックスホールド
●野村直矢

<第5試合 王道トーナメント2回戦 時間無制限1本勝負>
○関本大介
 10分30秒 横入り式エビ固め
●オデッセイ

<第4試合 斉藤ブラザーズ vs HAVOC タッグマッチ 30分1本勝負>
斉藤ジュン ●“ミスター斉藤”土井成樹
 10分57秒 ダイビングヘッドバット⇒片エビ固め
芦野祥太郎 ○ザイオン

<第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
本田竜輝 ●大森北斗
 7分51秒 デスルーレット⇒片エビ固め
○綾部蓮 デイビーボーイ・スミスJr.

<第2試合 ゼンニチ本隊 vs バカの時代 タッグマッチ 20分1本勝負>
田村男児 ●井上凌
 9分33秒 無道⇒ギブアップ
佐藤光留 ○真霜拳號

<第1試合 世界ジュニアヘビー級選手権試合&アジアタッグ選手権試合前哨戦 6人タッグマッチ 20分1本勝負>
青柳優馬 ○青柳亮生 ライジングHAYATO
 12分11秒 逆エビ固め⇒ギブアップ
鈴木秀樹 MUSASHI ●小藤将太

宮原健斗と野村直矢、3年ぶりの死闘が映し出す王道マットの現在地

 2025年9月6日、全日本プロレス「第12回 王道トーナメント」宇都宮大会において、メインイベントとして行われた王道トーナメント2回戦、宮原健斗対野村直矢の一戦は、実に3年ぶりのシングルマッチであり、過去11戦全敗というデータに挑む野村にとっても、そして全日本のリングに立ち続ける宮原にとっても、非常に意味のある闘いとなった。両者はかつて“NEXTREAM”というユニットに身を置き、未来のエース候補として並び立っていたが、時が流れ、今では宮原が「全日本の顔」として君臨し、野村は外敵として再びこのトーナメントに挑む立場にある。そんな背景を背負いながら、試合前には宮原が「優しさを見せるつもりもない、思い出に浸るつもりもない」とあくまで勝負の世界に徹した発言を行い、一方の野村は言葉少なながらも覚悟を持ってリングに上がった。

 試合は静かな立ち上がりから徐々にヒートアップし、野村が場外戦に持ち込むと、鉄柱攻撃で流れをつかみかけたが、宮原もすぐに応戦。鉄柵への叩きつけやヘッドバットで主導権を奪い返すと、リング内では得意のパイルドライバーや雪崩式ブレーンバスターといった大技を連発し、強さと存在感を改めて示す展開となった。しかし野村もこれに怯むことなく、スピアや連続エルボー、さらにはボディープレスを畳みかけて反撃を見せ、宮原をギリギリまで追い詰めていく。中でも野村が繰り出したエルボーの連打とノムレーザーは試合の山場の一つであり、会場の観客からも大きな声援が送られた。

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