7・12「REBELS.37」町田光、郷州力 試合直前インタビュー

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町田光インタビュー
「郷州力にはまっすぐなものを感じる」

聞き手:布施鋼治

──REBELSへの出場は去年10月SHIGERU戦以来9か月ぶりです。

町田 そう言われて「ああそうなんだ」という感じです(微笑)。
本当に久々ですね。

──しかも、急きょタイトルマッチで行なわれることになりました。

町田 すいません。
ちょっと勘違いしていた部分があって、最初から勝手にタイトルマッチだと思っていたんですよ。
最初から僕はそのつもりでした。

──確かに郷州力選手の実績は十分ですからね。

町田 最初に試合のオファーをもらった時、「ここで交じり合うんだ」と思いました。
なんとなくですけど、いつかはBLADEのトーナメントとかで闘うだろうと予想していたので、いざ闘わばどんなふうに闘おうかと考えていたりはしていました。

──だったら、オファーがあった時にはすぐ受けた?

町田 そうですね。
面白そうだと思ったし、噛み合うんじゃないかと思ったので。

──その心は?

町田 郷州選手同様、僕も前に出るし、手数も多い。
スタイル的にちょっと似ている部分があると思ったんですよ。
すごく盛り上がる試合になるんじゃないですかね。

──だったら「郷州力」という名前を聞いただけでモチベーションが上がったのでは?

町田 彼はすごく人間力があると思う。
そういう選手と闘えるのは光栄だし、すごく楽しみ。

──どんなところに人間力を感じる?

町田 なんかまっすぐなものを感じるじゃないですか。
ハッキリとはいえないけど、すごく強い魂を持っているような印象を受けます。

──客観的に選手としてはどんな評価を下している?

町田 もちろんテクニックもあるけど、それ以上にパワーやずば抜けたタフネスさを持っている。
それにどんな攻撃をもらっても、絶対に怯まない。
試合映像は4~5戦見たと思います。

──現時点ではどんな試合になると予想する?

町田 郷州選手のプレッシャーは強いと思うけど、自分は彼を後退させることができると思う。
それができれば、僕の勝ちでしょう。

──頭を使って下がらせる?

町田 そうですね。
あとはいかに殺気を出すか。
そうしたら、自ずと素晴らしい闘いをお客さんに見せられると思います。

──居合パンチを期待しているファンも多いと思います。

町田 居合パンチを殺気を漂わせながら絶対に出します。

──今回は殺気にこだわる?

町田 ここ何戦かに足りなかったもの──それは殺気だと思っているんですよ。
改めて振り返ってみると、全然足りなかったと思っています。
もちろん、華炎(かえん)や紫炎(しえん)など、僕が持っている全ての必殺技を使うつもりです。

──現時点ではどんな勝利をイメージしていますか?

町田 序盤は接戦になりながらも、後半は圧倒して下がらせてロープ際で郷州選手が倒れてKO勝ちというイメージですね。

──結構具体的ですね。
しかも、今回はトリの大一番です。

町田 本当はメインじゃなかった方が良かったと思うんですけどね。

──それはまたなぜ?

町田 まだ僕にはそこまでの集客力がないと思っていますから。
誰よりも面白い試合をするという気持ちはあるけど、まだまだ一般層まで僕の影響力は及んでいない。
キック界でも誰もが見たいというところまでは行っていない。
ほかの試合は意識しないで、自分自身が覚悟を持って、死んでもいいと思いながらやるだけです。

──郷州戦後の青写真も思い描く?

町田 そうですね。
次の試合もほぼ決まりそうなんですけど、やってみたいことといえば、キック界の橋渡し役や突破口になれたらいいなと思っています。

──町田選手ならできるのでは?

町田 この間シュートボクシングに行ったんですけど、やっぱりちょっと出てみたいと思いました。
いまはいろいろな団体に出ることが大切だと思っているんですよ。
いろいろな団体に出て、自分を高めたい。

○プロフィール
町田 光(まちだ ひかる)
生年月日:1987年7月23日
出  身:東京都
身  長:170cm
通算戦績:37戦25勝(9KO) 9敗3分

郷州力インタビュー
「居合パンチに惑わされることなく、しっかり闘いたい」

聞き手:布施鋼治

──REBELSには初参戦となります。

郷州 REBELSは首相撲は3秒以内というルールがありますよね。
町田選手はこかすのが得意だと思うので、そこをしっかり対応していきたい。

──この間、大久保で行なわれた記者会見にも出席していました。

郷州 ハイ。
初めてREBELS関連のイベントに呼んでもらったけど、みんなやさしかったんですよ。
アウェーという感じはしませんでした。
町田選手もすばらしい方でした。

──その時初めて喋った?

郷州 会場で何度か挨拶をしたことはあるけど、ちゃんと喋ったのは初めてでした。
試合になったら、変わる選手ですよね。

──確かに。
町田選手の印象は?

郷州 何でもできるという印象があるのとパフォーマンスに長けた選手ですよね。
そこはプロとしてすごいなと思いました。

──もし居合パンチのモーションに入ったら?

郷州 惑わされることなく、しっかりと闘いたい。

──居合パンチをやり返すことはない?

郷州 余裕があれば(微笑)。

──どんな試合になると予想する?

郷州 チャンピオンも激しい選手なので、面白い試合になることは間違いないと思います。
町田選手も打ち合うところは打ち合ってくれる。
おまけに居合パンチもあれば、ほかの必殺技もあるじゃないですか。

──お膳立てを聞いただけでも盛り上がりが期待できるタイトルマッチです。
そんな一戦で何を見せたい?

郷州 BLADEの敗北(一回戦でSHIGERUにKO負け)からどこが成長したのか。
そこの部分をしっかり見てほしい。

──具体的にいうと?

郷州 それまでは前にしか出られない選手だったけど、今年3月の小川翔戦からは横の動きもできるようになったと思います。
あとコンビネーションも出せたと思うので、町田戦の時にもしっかり出せたらなと思います。

──小川選手は現REBELS-MUAYTHAIライト級王者。
タイトルホルダーという部分は意識した?

郷州 それよりもお互いBLADEのJAPAN CUPの一回戦で負けた者同士という意識の方が強かったですね。
なので、BLADEの延長戦みたいな感じで捉えていました。

──今年5月にRISEで組まれた上杉文博は延長までもつれ込むクロスゲームになりました。
最終的に判定勝ちをモノにしたけど、苦戦した理由は?

郷州 練習でやってきたことができなかったというのが一番の理由ですね。
練習もあまりできなかったし、体調も良くなかった。

──それはまたなぜ?

郷州 小川選手との試合が終わったあと、すぐに練習を再開したんですよ。
それからずっと練習していたら、疲れてしまったのでしょう。
ゴールデンウィークまでは良かったけど、そのあと悪くなってしまった。

──オーバーワークが原因だったんですね。

郷州 今まではタイトルマッチだったらいつも以上に頑張ろうと思っていました。
だけど、それからは考え方を変え、タイトルマッチでもいつも通りやろうかなと思っています。

──自然体で挑む、と。

郷州 ハイ。
タイトルマッチだからといって気負いすぎるとダメになっちゃうので、今まで通りにしっかりやれたらなと思っています。

──どんな勝ち方を望む?

郷州 タイ人のトレーナーが町田選手の試合映像を見ていろいろ真似して、こうした方がいいという具体的なアドバイスももらっているんですよ。
そこをしっかりとやれば、「勝てる」と言われています。

──冒頭でも少し話に出たけど、3秒以内の首相撲も問題ない?

郷州 普段の練習でも首相撲はちゃんと(同門の)梅野源治選手とやっているので、その成果をしっかり出せたら。
日本で一番の首相撲の使い手と練習しているので、町田選手のそれは大したことはないと思います。

──勝って新チャンピオンになったら?

郷州 僕はRISEで育った選手なので、次はRISEのチャンピオンベルトがほしい。

──夏は体調を崩しやすいけど、問題はない?

郷州 ジムワークをしている時は自販機で飲み物を買うので冷たい飲み物を口にしてしまうけど、それ以外はそうしないようにしています。
アイスも食べません。

──体に気をつかっていますね。
最後に郷州選手は元高校野球児。
東海大甲府野球部に在籍していた頃は夏の甲子園にも出場しています。
母校の動向は気になる?

郷州 去年も県大会の決勝は応援に行きました。
7月から予選が始まるので、今年も決勝まで進んだら応援に行くつもり。
スタンドではいま何をやっているのかとか近況報告みたいな会話になりますね。

○プロフィール
郷州 力(ごうしゅう りき)
生年月日:1986年4月10日
出  身:東京都
身  長:172cm
通算戦績:17戦15勝(4KO) 2敗

大会概要・対戦カード
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