ヴィキンゴAAA Zセイバーjr新日TV Strong女子 柴田勝頼Rampage

■ AEW Rampage
日時:6月2日(現地放送時間 録画番組)
会場:米カリフォルニア州サンディエゴ ビエハス・アリーナ(San Diego大学内 元COXアリーナ)

 Rampageは当初、Dynamiteと一緒のAショーであり、AEW DarkとかEllevationといった傍系というか、developmental番組ではないとの触れ込みだった。実際、Rampageだけの生中継番組もCMパンクを主役にシカゴで開催されたりもしたんだが、原則は現地水曜夜のDynamite生中継大会の3時間目を録画収録した内容である。WWEの3時間番組RAWが長過ぎて、本来ならトリというか、会場の最後がメインイベントなんだが、どうしてもダレてしまい3時間目に視聴率が落ちてしまうのはもうずっと続くパターンになっている。なのでAEWは3時間の番組は止めておこうとなったのだが、結局は中身が会場の3時間目となると、Dynamiteの残り物なり、傘下になったROHの宣伝と、やはり明らかな「Bショー」になってしまい、なんでもかんでも取り上げるサイトはともかく、現地媒体もRampageを外すようになって本誌も紹介を控えるようになった。第1回目のRampageから、超マメに毎週フォローしてきた本誌も、取り上げる価値なくなったと判断せざるをえなかったのだ。

 ところが、現地6月17日土曜から今度こそ「Aショー」の会場からの生中継番組『Collision』が放送開始だという。供給過多の問題はとりあえず置いておくが、そうなると『Rampage』はますます・・・と誰もが考えるわけで、そこは先手を打って先週あたりから「Aランク」の内容を出してきたのは興味深い。なのでトップ画像の志田光は5月26日放送回、Outcastsとの抗争における着物姿がインパクト満点なので保存しておいた分。そして下段が柴田勝頼のROHピュア王座防衛戦の入場時である。これが日本時間で昨日に放送された、Dynamiteの会場の3時間目であった。なのしろ4大王座戦を並べるという大盤振る舞いというか、本誌の辛口Dynamite評にて「ちょとマッチメイク委員会に疲れが出た感あり」と、はっきり苦言を呈して活字に残したばかりだったが、なるほどこの日は、むしろ1時間番組Rampageの充実に注力していたんだとあとから納得した次第であった。


 番組数も増えてますます日の出の勢いのAEWなんだが、ダメな面も結構ある。例えばマスコミ用の公式写真配布が異常に遅く、これじゃ特に海外の媒体にとっては報道にならない。この回のRampageが4大タイトル戦、しかも新日本プロレス管轄が2本に、柴田勝頼となるのはDynamite番組中でも煽られていたから、「これは見ないといけない」とばかりスグに視聴したのだが、日本時間の日曜午後になっても「Shibata vs.リー・モリアーティ」のしか届いてないのだから困ったものだ。

 Rampageの場合は、述べるまでもなく最初の試合がメインなわけで海賊男ヴィキンゴのAAAメガ王座戦である。しかも、3way戦でコマンダーとドラリスティコなんだから、高速ルチャ展開にウルトラCの曲芸と、そりゃやはりこの日のベストマッチ賞なのは間違いない。ただ、試合写真がなくAEW公式Twitterの画像はあくまで入場時のもの。まぁ安いんだからFITE TVで見て下さいとしておこう。あ、もちろんヴィキンゴの防衛なんだが、いくらAEWはAAAと提携しているとはいえ、ライバルCMLLとの連帯で知られる新日の王座戦が2つある回に、AAAの王座戦を強行出来てしまうAEWというのも、政治力学的に特筆すべきニュースになろう。


 ザック・セイバーJr.が、クリス・ジェリコ親分が寝て魅せることで売り出したアクション・アンドレッティを、クラーキーキャットで仕留める「NJPW世界TV王座戦」が第2試合だった。「そうか、TV王座にも”ワールド”とつくのかぁ」AEWというのが、AEWの実況からの再確認であった(笑)。AEW-ROH筆頭に、タイトル乱立過ぎて専門媒体でもフォロー仕切れてません。


 ウィロー・ナイチンゲールの「NJPW Strong女子王座防衛戦」対さくらえみ、これも画像ないと諦めていたのだが・・・。醜聞なのと本誌が写真を入手してないので紹介が今になったが、この王座、新日のロングビーチ大会でメルセデス・モネ(サーシャ・バンクス)のために創設されて、4人で一夜のトーナメントだったのだが・・・。なんとモネが決勝のナイチンゲール戦で足をくじいてしまい動けない。ナイチンゲールがフォールの体制に入って明らかに3なのに、律儀なレフェリーがカウント止めたりして「アホかぁ」と大人のファンに笑われる始末なのだった。そういう場合は仕方ないんであって、WWE-AEWのようにヘッドセットで指示出したり新日は出来てなかったのかもだが、口頭でモネが「もうダメ」と告げて2度目のフォールは3入れたといういわくつきの新王者ナイチンゲール誕生なのであった。


 いや、なんでも早すぎると言われてしまう本誌はMLW時代のナイチンゲールを何度も誉めてきたのが活字に残っている。ほどなくAEWが採用、マイケル中澤経由で東京女子プロレスにも来ていた。ベルト持っておかしくない良い選手であることは誤解なきように。
 あとでTwitter画像見つけたので入場時のを出しておくが、巨体を生かしたドクターボムでフレディー衣装は王冠とマントだけになった、さくらえみに快勝してました。そりゃAEWにしたら、「メルセデス・モネに勝った!」と、ことさら大袈裟に実況エクスカリバーが叫ぶのは当然なのであります。「今プッシュしないでどうする」なんであって、本誌がマッチメイク担当ならDynamiteに出したんだけどなぁ・・・。まぁ、今の方針だと「ROHや新日認定のタイトルはRampage」なんだろうけど。


 大会でもトリ順番だったのが柴田勝頼vs.リー・モリアーティである。リーも本誌のサイト内検索で「タグMLW」を探せば沢山出てきて、今はAEW所属に抜擢された。早くから今後の有望株だと誉めてあるからスイングした好勝負に。もっとも、柴田は普通にバンプ取っていたのだが・・・いいのか?


 ピュア王座というのは旧ROHがいわば日本流の「純プロレス試合」提供ということで始めたもので、ロープブレイクは3回までとかはともかく、セコンドや仲間が試合介入したら、その選手は契約解除にするという極めてユニークなルールを謳っていた。もっとも、今の新日本プロレスなんか毎回、介入になる試合やってるんだから、”一体どっちが日本流なんだ?”という笑い話になっているのだが・・・。

 柴田がサッカーボールキックを頭にブチ込んで王座防衛後、前王者のダニエル・ガルシアが登場。睨み合いになっている。なんか今はジェリコ・アプリシエーション・ソサエティの脇役やっているが、ガルシアこそ次世代の期待の星であることもまた、本誌はすでに何度も活字に残してきた通りだ。


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