[ファイトクラブ]お客入れてのMLW興行再開に見る1年半サバイバル術と新機軸行方

[週刊ファイト7月22日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼お客入れてのMLW興行再開に見る1年半サバイバル術と新機軸行方
 MLW収録独占!ヤコブ・ファトゥ、トム・ローラー、サビオ・ベガら40名+
 photo by George Napolitano 編集部編
・時間差過激名物40名参加王座挑戦権争奪Battle Riotサビオ・ベガ肝
・現MLW世界王者は本当に動けて飛べるデブ・サモア族ヤコブ・ファトゥ
・ベストマッチは客が決める!コナンの秘密兵器アラミスとアレッツ飛翔
・NJStrongダニー・ライムライトがリベラ名義LAX入り対インジャスティス
・ノア新日W-1のデイビー・リチャーズ対TJパーキンス注目20分貰う!
・女子戦ウィロー・ナイチンゲール戦慄!アシュレイ・ヴォックス
・ナショナル王座戦アレキサンダー・ハマーストーン格闘家トム・ローラー
・CONTRA軍介入もありキング・ムエルテスがIWAカリビアン王座戴冠
・Lモリアティ下したCタンクマンをキング・モー&AケインがATTに勧誘
・ダリオ・クエトがシーザー・デュラン役名!番組上のマッチメーカー就任
・ロス&マーシャル・フォン・エリックスとチーム・フィルシーズの抗争継続
・戦極の格闘家キング・モー、アレックス・ケイン結託でバド・ヘビー粉砕
・5時間に及んだ収録「立ちっぱなしで死ぬかと思った」ナポリターノ記者


 オリンピックが無観客なら、「なんでコンサートやスポーツはキャパの半分とか制約あるとはいえ許されてのか?」、との議論はどうしても出てくる。日本のマット界はもともとすべての規模が小さいから、例えば新木場1stリングは半分だと言われようが、そもそもコロナ前も半分入れば良い方だったとの笑えない現実がある。だから、かえって生存にしぶといのかも知れない。しかし、米国の場合は設立段階からいきなり世界2位の規模だったAEWと盟主WWEは、すでに約束された巨額の放送権料契約があったから、無観客だろうがサンダードーム仕様だろうが、毎週それでも大量のコンテンツを新規でプロデュースしてきたというのは改めてもの凄いことなのだ。

 ところがROHやMLWとなると、中規模の方が小規模のローカル団体よりシンドクなる宿命にある。契約社会だから選手には給料出さないといけないとかもあり、CHIKARAとか数多くの団体が現実問題として消えたのだ。またROHは、しばらく本当に活動ストップにしていた。テレビ局シンジケートが親会社なので、クラスターの発生源とかになったら困るという体面が重視されたのである。

’20年02月13日号オカダ猪木 独占MLW代表 ActwresGirl’Z 新日本キックWLC 内藤KENTA

 MLWの場合は、弱小ケーブル局とはいえ放送枠はあったから、えらく昔の小島聡が王者になった時代の映像とか、過去の試合を再編集して流したり、結局は無観客でのスタジオ収録を続けることになる。コート・バウワー代表に独占インタビューをして以来、連絡は取り合っていたが、それはそれは涙ぐましいサバイバル劇であった。

 この間、デイビー・ボーイ・スミスjr.とケンカ別れとか、MJFからブライアン・ピルマンjr.までAEWに盗られるなど、色々あったのだが生き残ったことだけでも勝者だろう。日本だと近所の飲食店が閉店になったとかがわかりやすいのかもだが、米国ではどれだけ沢山のエンタメ会社がひっそりと消滅したことか。どうせコロナが終結してから、あれもなくなった、これも終わっていたと気が付くのだろうが・・・。
 ともあれMLWが興行再開となれば、ジョージ・ナポリターノ記者も「行く」となるのは自然であった。

時間差過激名物40名参加王座挑戦権争奪Battle Riotサビオ・ベガ肝
【LIVE試合順結果と現場報告】
(放送とは異なります)

<第13試合 40名参加王座挑戦権争奪バトル・ライオット>
〇アレキサンダー・ハマーストーン
 約50分 フォール
●マッズ・クリューガー
参加者:Davey Richards, TJP, Gringo Loco, Savio Vega, Kwang (Vegaが2度目), Tom Lawlor, LA Park (Lawlorが2度目), Rivera, Slice Boogie, Kimchee, Zicky Dice, Alexander Hammerstone(優勝), King Muertes, Richard Holliday, Zenshi, Lee Moriarty, Arez, Kevin Ku, Mads Krugger(最後), Myron Reed, Gino Medina, Calvin Tankman, EJ Nduka, Marshall Von Erich, Ross Von Erich, Aramis, King Mo, Bu Ku Dao, Alex Kane, Shawn Daivari, Kit Osbourne, Josef Samael, Ikuro Kwon, Simon Gotch, Blue Meanie

 バトル・ライオットはバトルロイヤル、時間差ロイヤルランブル、ストリートファイト形式をミックスしたMLW独自の形式である。最初に出てきたのはフィルシー・トム・ローラーだった。新日本プロレスの米国向けNEW JAPAN STRONGではお馴染み。つい先日はMMA選手としては引退を発表。プロレス一本にすると専念宣言をしたばかりである。
 グローバル・パンデミックの功罪として、もう新日本プロレスは米国はROHがパートナーとか、そんな呑気なこと言ってられない事態になったプラスはあろう。AEWとも選手交換やるし、MLW所属のトム・ローラーもまた、いずれは来日することになるのだ。

 サビオ・ベガ先生が出てくると、業界用語クリーン・ザ・ハウスで全員やられたりするのみならず、あとから覆面のクワンとして2度目も出てきて、そりゃマニア集結のビンゴホール客は全員わかっているのだが、ブルーミニーに毒霧拭いて拍手喝采とか笑かしてくれました。
 また、トム・ローラーは結構見せ場が与えられていたのが注目点か。優勝したのは新たに契約したアレキサンダー・ハマーストーンであった。

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