RAWサンダードーム最後リコシェJモリソン立体戦+ナタリアRリプリー

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 いよいよサウス・フロリダ大学のイングリングセンターにおける画面参加のサンダードーム仕様とも今日でお別れ。なんかそれを強調する趣向でもあるのかと思ったが、そもそも録画番組ということもありアレクサ・ブリスが柵というか仕切り壁の外側にドゥドロップから落とされ消えるというマジック?があり、前のリコシェvs.ジョン・モリソンの焼き直しで、無観客を利用した演出があった程度かも。AEWのデイリーズ・プレイスお別れ回と違い、「サンダードームとはなんであったのか」の大した回顧もなく、淡々と『マネー・イン・ザ・バンク』=MITBの前振りが続いた感はあった。もっとも冒頭グラフィックで、ポール・オーンドーフ追悼は出していたが・・・。


 試合はボビー・ラシュリーvs.ゼイビア・ウッズから。全部見ているユニバースなら、前哨戦ではどうなるかは丸わかりの底なし沼なのである。ただ、イイ試合だった。ラシュリーはゴツゴツだけでなく器用な相手にも柔軟にやれている。ウッズが出来る選手なのはWWEの給料がセコンドの元王者コフィ・キングストンや、SmackDownでアポロ・クルーズとシングルの抗争を続けているビッグEと公平に同じの扱いを受けていることでも明らか。いつでもシングル・プレイヤーとしても出来ることを証明したのであった。


 ジンダー・マハルとインド軍、先週放送回で凄いカスタム・バイクをひけらかせていたから、今週というか、実際は翌日の火曜6日に収録された番組で、どうなるかは気が付いた方も少なくないかも。ドリュー・マッキンタイアのアイリッシュの聖剣エクスカリバーが折られると、リモート出演のドリューは高級バイクを壊します。高そうな小道具なんやけどなぁ・・・。


 同じ面子、同じ構成でちょこと焼き直しているだけのカード編成というのはサンダードーム時代、最後まで変わらなかったようで・・・。同じフロリダと言ってもオーランドからタンパまでは結構遠いのである。スタッフも最小限でやってるようで、ニッキー・クロスはニッキーA.S.H.になったのだが・・・。この試合の前のセグメントでアレクサの遊び場ブランコになって、ドゥドロップとエヴァ・マリーが出てきていたので、この試合途中にこの二人のコントも付録します。ちなみにポール・オーンドーフの追悼エントリーを仕上げていてサイト内検索していたら、2014年『レッスルマニア30』のDIVA時代にエヴァ・マリーの名前を発見。そうだったなぁ。DIVAじゃ激しいバンプなんか無理だよな。


 AJスタイルズとオモスが、バイキング・レイダースのアイヴァー、エリックとそれぞれシングル戦で闘うって、少なくともAJがどうなるかは浅いファンでもわかったんじゃないかと思うのだが。

 ということでAJはアイヴァーに負けて、オモスはチョークスラムでエリックに勝つのだが、オモス、プロレス出来ないままなんですけど。


 ウンベルト・カリーヨはシェイマスの鼻をガチで折った因縁があるから、もう試合前のバックステージですでにカリーヨをボコっていて、これでUS王座戦ってもブローグキック一発だけの最短試合に。さらに勝ち名乗りを受けてからもカリーヨを痛めつけていたら、スペイン語が通じるダミアン・プリーストが救出にいるという流れにしていた。但し、その前のインタビュー・セグメントでカリーヨは綺麗な英語しゃべっていたんだが・・・。


 さてさて、同じ選手の焼き直しを続けたサンダードームでのRAWなのだが、リコシェvs.ジョン・モリソンとなれば話は別だ。何度でもやってくれなんであって、今回も派手に立体的で大変面白かったのである。しかも、客がいたら出来ない柵という壁とリングにハシゴをかけて、それを2つに折るとか、リコシェは画面の客に向かってハイタッチまで、このパンデミック時代の仕様を使いこなしており高評価だろう。

 フォールカウント・エニウェア形式であり、途中でリドルがミズを車椅子ごとひっくり返すなど、ハチャメチャ度も満点。最後はハシゴに寝かせたモリソンにリコシェが高くからダイビング・ボディプレスでの勝利。お客を入れてもまたやって下さい。明らかなベストマッチでした。


 続いてのナタリアvs.リア・リプリーのシングル戦。期待してなかったのに、これまた良かったのだからわからないモンだ。ナタリアおばさんは、シングル戦だとちゃんと攻防を魅せるのである。そりゃリップタイドに沈むケツなんだが、それはどうでもいいことなのだ。

 もっともヒールブーツを履いたままのシャーロットがリアを襲撃して、エプロンでの四の字固めまでやってたんですが、余計だと怒ってはいけません。PPV大会『MITB』を売らないことには始まらないのだから。


 先週のタッグ戦に続いてニュー・デイに2週連続の敗戦を喫したラシュリーはMVPと美女軍団が集まるエンディングのVIPラウンジに姿を現すと「俺はウッズに負けたんだぞ! 美女とシャンパンパーティみたいな馬鹿げたことはやめる」と言ってラウンジのテーブルやソファを破壊。結構なド迫力だ。それにラシュリー、マイクもうまくなったなぁ。「MVPはコフィが言ってた通りのカス野郎だ」とやるのは説得力があった。

 続けてラシュリーは「俺は王者としてMITBを去る。コフィを打ち砕いてやる!」と決意を新たに王座防衛を宣言した。ラシュリー vs. キングストンのWWE王座戦が行われる PPV「マネー・イン・ザ・バンク」は日本時間7月19日にWWEネットワークで配信される。

■ WWE RAW
日時:7月12日(現地放送時間 録画番組)
会場:米フロリダ州タンパ サンダードーム(イングリング・センター)

◆王者ボビー・ラシュリーがPPV防衛戦を前にゼイビア・ウッズに不覚

 王者ボビー・ラシュリー(with MVP)がPPV「マネー・イン・ザ・バンク(MITB)」の防衛戦を前に対戦したゼイビア・ウッズ(with コフィ・キングストン)にピンフォール負けを喫し、先週のタッグ戦に続いてニュー・デイを相手に2連敗した。ラシュリーとウッズがオープニングのノンタイトル戦で激突するとラシュリーがウッズを鉄製ステップに叩きつければ、ウッズもスーパーキックやDDT、トペ・コンヒーロを繰り出して激しい攻防を展開。

 終盤には王者ラシュリーがポスト強打からのスピアーでウッズを沈めて止めを狙うも、ウッズが不意を付いたスモール・パッケージ・ホールドでラシュリーを丸め込んで3カウント。王者ラシュリーがPPV防衛戦を前に不覚にもウッズにピンフォール負けを喫した。

◆“女帝”アスカが4ウェイ前哨戦でピンフォール負け 女子MITBラダー戦2連覇に暗雲

 女子MITBラダー戦2連覇を狙う“女帝”アスカがPPV「マネー・イン・ザ・バンク(MITB)」を前にフェイタル4ウェイ戦でニッキー・アッシュ、アレクサ・ブリス、ナオミと対戦するとニッキーの執念の丸め込みで3カウントを奪われた。アスカは「ワシが勝つところ見せたるわい! 2度目のMITB権利書を手に入れるぞ」と大阪弁からいきなり英語になるプロモ、万人にわかったかは不明です(笑)。

 PPVを見据えて4ウェイ戦に挑むとアレクサにスピンキック、ニッキーにはナオミとのダブル・ドロップキックを放って攻め込んだ。試合途中にはアレクサが現れたエヴァ・マリー&ドゥドロップを威嚇するとドゥドロップにバリケード外に投げ飛ばされてそのまま姿を消してしまう。その後も残った3人が激しい攻防を展開すると終盤にはアスカがナオミにアーム・バーやダブル・ニーでダメージを与え、ニッキーにはアスカロックを狙ったが、最後はニッキーに再三にわたる執念の丸め込みで3カウントを奪取された。アスカ、ニッキー、アレクサ、ナオミが出場する女子MITBラダー戦が行われるPPV「マネー・イン・ザ・バンク」は日本時間7月19日にWWEネットワークで配信される。


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