2日、全日本プロレス恒例の後楽園ホール大会2連戦が初日を迎えた。
メインは昨年末の世界最強タッグ決定リーグ戦を制したNEXTREAM(青柳優馬&宮原健斗)が暴走大巨人(石川修司&諏訪魔)の持つ世界最強タッグ王座に挑んだ。最強タッグを制した勢いで2日の世界最強タッグ、3日の三冠ヘビーという連続挑戦の機会をつかんだ青柳は、このタイミングでの三冠最年少戴冠記録(これまでの最年少記録は宮原)を見据える。一方の暴走大巨人は「負けたら解散」を口にするという背水の陣で臨んだ。
試合は暴走大巨人が体格とコンビネーションで勝るが、NEXTREAMも連係で対抗する。試合は諏訪魔が青柳を攻め込み、諏訪魔が左ラリアットからのバックドロップで必勝モード。ところがこれを寸前のところで踏ん張った青柳は、諏訪魔にフロントネックロックで組みつく。動きが止まった諏訪魔にそのままエンドゲームを仕掛けて、青柳はここぞとばかりに絞り上げる。これには和田京平レフェリーがゴングを要請し、青柳がレフェリーストップ勝ちとなった。
リング上では関本大介&アブドーラ・小林が新王者組に挑戦表明し、バックステージでは諏訪魔の「長年やってきたけど、暴走大巨人解散しますよ」発言に石川が合意。波乱含みの中で、バックステージの宮原は“SNSの声”に対して声を荒げた。
「2021年、俺の耳には入っているぞ。『全日本プロレス大丈夫なのか?』ってな。そんなのは全日本プロレスを見てないヤツの発言だ。申し訳ないがな、宮原健斗が何も言わないということは俺の耳には届いても何も言う価値がないからだ。わかるか? 何も言う価値がないことには、俺は何も言わない。ファンが悲しむことを言うな。ああ? 刺激的とプロレスファンが悲しむことは違うんだよ。だからな、俺が引っ張るんだ。わかるか? 俺の耳に入っても、俺は何も言わねえぞ。全日本プロレスどうこう言ってもな、この俺がいるんだ。俺は何も言わねえ。なぜなら、言う価値がないからだ。もう今日の大会見てわかるだろ? 俺らがベルトを巻いている。時代は動いてんだ。もう過去を見てどうすんだ?」
2020年にはいくつかのトピックスがあった。秋山準のDDTへの6月末レンタル移籍、当初2月開催のチャンピオンカーニバル中止の際のチケット返金での工面(映画出資に伴う配当金により賄う)、東スポプロレス大賞での選外(前年は2部門受賞)。宮原がどこまでの範疇で発言しているかは定かではないが、世界タッグ奪取を皮切りとした2021年前半、ファンが心配するような出来事を払しょくすることが問われる。
■ 全日本プロレス 2021 NEW YEAR WARS~ReOStaff株式会社 presents~
日時:1月2日(土)11:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆670人(主催者発表)
<第1試合>
〇入江茂弘
イザナギ
7分56秒 後頭部へのビーストボンバー⇒体固め
ライジングHAYATO
●青柳亮生
<第2試合>
力
植木嵩行
土方隆司
〇ヨシタツ
9分02秒 逆エビ固め
●本田竜輝
西村修
ブラックめんそーれ
大森隆男
<第3試合>
羆嵐
〇土肥こうじ
10分54秒 ラリアット⇒片エビ固め
●田村男児
佐藤光留
<第4試合>
大森北斗
児玉裕輔
〇芦野祥太郎
8分11秒 アンクルロック
●フランシスコ・アキラ
TAJIRI
ジェイク・リー
<第5試合/新春バトルロイヤル>
〇ボディガー
9分49秒 キャメルクラッチ
●本田竜輝
【退場順】
[1]TAJIRI[2]土方隆司[3]ヨシタツ[4]入江茂弘&羆嵐[5]大森隆男[6]西村修[7]佐藤光留&大森北斗[8]ジェイク・リー[9]児玉裕輔[10]ブラックめんそーれ[11]イザナギ[12]芦野祥太郎[13]力[14]植木嵩行[16]田村男児[17]土肥孝司[18]ライジングHAYATO&青柳亮生[19]フランシスコ・アキラ
<第6試合>
〇阿部史典
野村卓矢
11分19秒 怨霊クラッチ
日高郁人
●岩本煌史
<第7試合/新春スペシャルシングルマッチ>
〇田中将斗
10分48秒 スライディングD⇒片エビ固め
●ゼウス
<第8試合/世界タッグ選手権試合>
[挑戦者/2020世界最強タッグ決定リーグ戦優勝チーム]
〇青柳優馬
宮原健斗
25分26秒 レフェリーストップ
石川修司
●諏訪魔
[第87代王者]
※諏訪魔&石川修司が6度目の防衛に失敗、宮原健斗&青柳優馬が第88代王者となる
2020年から2021年へ!! 週刊ファイトが激動の国内プロレス界を斬る。
電子書籍で格闘技最新情報&見解を読む。