アスカ「当り前じゃ!」RAW LIVE中継 SロリンズDマッキンタイア抗争開始

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 現地時間、撮り貯め収録中の金曜だったそうだが、ビンス・マクマホンの鶴の一声で、契約違反で(巨額の)放送権料を減額されたりのリスクを排除するため、「やはり可能な限りLIVE中継にする」となっての仕切り直し初回。


 実際、番組冒頭はドリュー・マッキンタイアの勝利をおさらいしてから、ちょっとしたケガながら『レッスルマニア』出場を逃してしまったアンドラデの登場に。LIVEだからメディカル・クリアになって復帰できるというもので、今回のトリはチャンピオン(US王座)vs.チャンピオン(WWE王座)をノンタイトル戦でやると。


 試合としては、やはり仕事の出来るアスカが、ルビー・ライオットを蹴散らすところからなのだが、途中でコーナーポストに押し出されるも反撃という場面で、ちょっとうまくロープの間に乗れないspotがあったのだが、そんなのがわかるのは本誌くらいもののか。誰も気が付かないように何事もなかったかのように臨機応変にやれるところが、アスカが上層部からも絶大な信頼を寄せられている由縁なのである。
 

 一方で、カイリ・セインvs.ナイア・ジャックスのカードは、かなり前に事前収録されたものだろう。今回から、そもそも「高齢者にトラベルさせるのはリスクが高い」の警告から、レッスルマニアにも姿がなかったジェリー”キング”ローラーが、今回からまたLIVEというのを強調するためか実況席に復帰。ただ、カイリの試合は音声こそローラーらがかぶせ直しているが、実況席は映像処理のインチキであり、1年ぶりに復帰したナイアが勝利する試合は1ヶ所のミスもなく編集されている。もっとも、そんなこと99.99%の視聴者にはわからないことであって、なるほどすでに撮り貯めた試合を挟みつつ、建前上は3時間LIVE番組ということでプロデュースしていく構成に納得した次第だ。

 ところでAEWの方は、そのローラーとWWEではコンビを組んでいたJRことジム・ロスが、同じ高齢者として暫く実況席から外され自宅待機になっている。どっちがイイ悪いはなんともいえないが、WWF時代のスローガン「プロレスにシーズンオフはない」を思い出した。基本、すべてのスポーツ番組が行われていない米国で、プロレスだけ「RAW、NXT、SmackDownとLIVE番組毎週制作します」というのだからWWEの決断力を誉めるしかない。
 ちなみにPPV大会『マネー・イン・ザ・バンク』は、予定されたボルチモア会場での大会開催こそ公式に中止が発表されたが、同じくスケジュール予定を崩したくないからパフォーマンス・センターでやると。PPV大会と呼ぶのはどうなのかという以上に、またラダーマッチやるのかという供給過多の方が心配ではある。レッスルマニアでもNXTでも、ラダー戦やったばかりなのに、たまにやるから面白いんであって・・・。


 番組最後は、当然マッキンタイアが勝利するもセス・ロリンズの音楽が鳴って、スーパーキックでスコットランド人王者をダウンさせてから、二度カーブストンプを見舞うというもの。次の抗争プログラムが確定したことになる。但し、このカードは明らかに録画だ。まぁ視聴率を嵩上げするために変な延長とかやらない分はありがたい。日本時間だとちょうど正午に終わるのであった。

■ WWE RAW
日時:4月14日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド パフォーマンス・センター

◆「当たり前じゃ!ボケ!」アスカがMITBラダー戦予選を突破!

 “女帝”アスカがルビー・ライオットとマネー・イン・ザ・バンク(MITB)ラダー戦予選で激突した。試合序盤、アスカは「無理無理!ワシに勝たれへんから」と挑発すると、ヒップアタックやハイキックをルビーに叩き込んで余裕のダンスを披露した。さらにアスカはエルボーの応酬から得意のアーム・バーやアンクルロックで攻め込んで試合を圧倒。終盤にはルビーがフェイスバスターや関節技で反撃する一幕もあったが、最後はアスカがアスカロックでタップ勝ちしてMITBラダー戦出場を決めた。
 試合後、インタビューに答えたアスカは「当たり前じゃ!ボケ!これがアスカじゃ。マネー・イン・ザ・バンクでは誰もアスカに敵わない」と拳を掲げて自信を見せた。ラダー上に吊された王座挑戦権の権利書入りのブリーフケースを奪い合うMITBラダー戦が行なわれるPPV「マネー・イン・ザ・バンク」は日本時間5月11日にWWEネットワークで配信される。

◆戸澤、セオリー相手に無念の黒星

 “スタミナーモンスター”戸澤陽がオースティン・セオリーと激突した。序盤、戸澤は回し蹴りや延髄斬りで攻め込むと、セオリーも戸澤をターンバックルに叩き付けて反撃。さらに戸澤がハリケーン・ラナからビックブーツをセオリーに放つとエプロンから走り込んだセントーンを炸裂。続けて戸澤がそのスタミナでミサイルキックやオクトパスホールドと怒涛の攻撃を展開したが、最後はセオリーがATL(TKOを自身の名前に)を戸澤に炸裂させて3カウント。戸澤は善戦するも無念の黒星となった。但し、勝った負けたはどうでもイイことで、戸澤の方が数段上なのはユニバースにはわかったと思う。

 試合後には現れたアンドラデとエンジェル・ガザがセオリーと共に3人掛かりで戸澤を襲撃、アンドラデがハンマーロックDDTで戸澤を沈めた。ザリーナ・ベガ加えてこの4名がユニット化。レッスルマニア抜擢に続いてセオリーはRAWということになる。まだまだ試合運びはグリーンなのだが、ポール・ヘイマン監督は気に入っているそうだ。ただ、もはやNXTは完全に別路線なので、昔のような昇格とかはもう誰も言わない。ただ、ブロック・レスナーやゴールドバークのような昔のスターに頼るより、若い選手をこの時期に出すのは結構なことである。

◆カイリ、ナイアに完敗してMITBラダー戦の予選突破ならず

 “海賊姫”カイリ・セインが巨体のナイア・ジャックスとマネー・イン・ザ・バンク(MITB)ラダー戦予選で激突した。試合序盤、ナイアは襲い掛かるカイリを投げ飛ばしてその圧倒的パワーを見せつけると、一方のカイリも自身のお尻を叩いてナイアを挑発するとドロップキック2発を放って攻め込んだ。バックステージではパートナーのアスカが「カイリ行け!がんばれ!」と声援を送ったが、カイリの攻撃はナイアに効かず、終盤にナイアがパワースラムから強烈なクローズラインを放つと最後はカイリを持ち上げてからサモアン・ドロップを炸裂させて3カウント。カイリは予選突破ならず、パワーで圧倒したナイアがMITBラダー戦出場を決めた。

 試合後、この結果にカイリがバックステージで泣き崩れるとアスカが「気にするな。カイリちゃんの分までMITBで勝つから」とパートナーを励まして敵討ちを誓った。ラダー上に吊された王座挑戦権の権利書入りのブリーフケースを奪い合うMITBラダー戦が行なわれるPPV「マネー・イン・ザ・バンク」は日本時間5月11日にWWEネットワークで配信される。


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