SmackDownアスカ&カイリ王座挑戦!Bストローマンに中邑真輔「弱肉強食」

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 最新のWWEニュースとしては、つい前日まで大量の録画収録をパフォーマンス・センターで現地金曜からも続けるというものだったし、実際昼間にその収録が行われていたのだが、突如、ビンス・マクマホンが「来週からLIVEでやる」と強権発動。収録が中断になったという情報が伝わっている。
 これはひとつには、巨額の放送権料の契約内容に、例えば欧州ツアーからのSmackDown中継とか、クリスマスと重なった場合の数週間の例外を除いて、LIVE番組を提供するからあの凄まじい金額になる条件なので、このまま録画番組ばかりやっていたら契約違反になり減額なりになりかねないからだと目されている。かといって、仮にパフォーマンス・センターからのLIVE中継としたところで無観客大会には違いない。ましてまともに飛行機が運航してない状況で、フロリダ在住選手はともかくスタッフ含めて全員集合は無理なことに加えて、日本以上に厳しい「外出自粛」の最中に、無理にトラベルさせること自体が大きなリスクにさらすことになる懸念もある。

 また、タッグ職人リバイバルのリリースも発表された。「辞めさせてくれ!」は本人たちもSNSにブチまけていたし、もうずっと公然の秘密だったのだが、すぐにAEWに行かれても不味いと契約期間から「飼い殺し」にしてテレビにも出てなかったのだが、なにしろこの戦時下である。意地悪する意味も希薄になったということだろう。

 いずれにせよ今回のSmackDown番組はかなり前に収録されたもの。ただ、無観客なのでカード編成にどっちが勝った負けたの情報は洩れてはいないという建前なのだが、そんな地上波FOXの「金曜8時」にやっている一般層向きの番組に、専門マスコミが読めない試合結果なんかあるわけない・・・とも思うのだが。


 冒頭はユニバーサル王者となったブラウン・ストローマンから。中邑真輔の音楽が鳴って、これが番組トリになると。今はアスカの大阪弁など日本語マイクやるから、ナカムラさん(サミ・ゼイン調)が「弱肉強食!」とやって、英語でも意味を説明していた。もっとどんどんやってくれなのだ。

 試合としてはWWE女子タッグ王座のリマッチから。早くもやるのかとも思うかもだが、フロリダにいる選手で続けて収録したのかもだし、カブキ・ウォリアーズなら安定した試合内容で楽しませてくれるのだから結構なことだ。
またアスカの実況席ジャックもやってくれました!
アレクサとカイリのspot展開はレッスルマニアと同じ。

 流しのギター兄ちゃんアライアスが、次回PPV『マネー・イン・ザ・バンク』でブリーフケースを取ってやるとか歌うんだが、いつの録画収録なのかと(笑)。すでに『マネー・イン・ザ・バンク』は中止が発表されたのだった。


 オーティスと女神マンディ・ローズhappy endingのフォローとして、相棒のタッカーvs.ドルフ・ジグラーもやっていた。まぁここは「そうは問屋が卸さない」となるのが筋道でジグラーのスーパーキックが決まるケツである。


 笑ったのは、なかなかどれがどっちか覚えられないフォゴットン・サンズ(スティーブ・カトラー&ウェスリー・ブレイク w/ジャクソン・ライカー)がNXTからSmackDown入りになったそうだ。フロリダ在住だからと思うのだが、そのお茶の間向き番組のお披露目・生贄役がルチャ・ハウスパーティ(グラン・メタリック&リンセ・ドラド)って・・・。そりゃリバイバルが「辞めたい」となるハズだ。

 ケルト戦士シェイマスは米国に残っているようだ。スクワッシュマッチをやっていた。


 そしてブラウン・ストローマンが中邑真輔にパワースラムと。ただ、番組はそれで終わりでなく、ファイアフライ・ファンハウスになって、ブレイ・ワイアットが裏切り者のストローマンを非難する。次のカードなのだろうが、どうぞ好きにしてくださいであって、正直なにもそそられないのであった。

◆ビンス・マクマホンのフットボール別リーグXFLが撃沈!

 プロレス団体ではいにせよ、関連ということではコロナ戦時下のメジャーなプロモーションの最初の犠牲者が、こともあろうに2020年にスタートしたばかりながら、シーズン途中で試合中止になり、そのまま全員解雇の発表がなされた。仕方あるまい。
 但し、転んでもタダでは起きないのがビンスである。同じく弱っている日本の団体の買収に乗り出す観測にはなんの驚きもないだろう。インディー団体は「喜んで」となるだろうが、本誌既報通りズバリ狙っているのはメジャー団体である。
Mr.マクマホンのTシャツは欲しいかも・・・。

■ WWE SmackDown
日時:4月11日(現地放送時間)
会場:フロリダ州オーランド パフォーマンス・センター

◆中邑真輔が王者ストローマンに無念の黒星

 オープニングに登場した新ユニバーサル王者ブラウン・ストローマンが「チャンスがドアをノックした時、俺はゴールドバーグを倒してユニバーサル王者になったぞ」とPPV「レッスルマニア36」を振り返るとそこへ中邑真輔が姿を現した。中邑は「お前のドアをノックしに来たぞ」と挑発すると「お前は俺の拳を食らうことになる」と挑発を仕返すストローマンにハイキックを放って2人のノンタイトル戦が決定した。

 メイン戦で2人が対戦すると中邑は華麗なステップで攻撃を避けて襲い掛かったが、ストローマンはビックブーツから中邑を場外に投げ飛ばしてそのパワーを見せつけた。中邑もスピンキックからセコンドのセザーロがアッパーカットでアシストしたところでヒザ蹴りを放ったがカウント2。さらに中邑が隙を突いて必殺のキンシャサを叩き込んだが、最後はこれをカウント2で返したストローマンがランニングパワースラムを中邑に決めて3カウント。中邑は王者ストローマン相手に無念の敗戦となった。試合後、突如ファイアフライ・ファンハウスのワイアットが現れて「取り返したいものがある。お前の肩にあるだろ」と王座ベルトを指差して王座挑戦を表明すると、ストローマンも「いつでも挑戦を受ける準備はできている」と返答した。

◆カブキ・ウォリアーズがアレクサ&ニッキーと再戦も王座奪還ならず

 カブキ・ウォリアーズとアレクサ・ブリス&ニッキー・クロスがPPV「レッスルマニア36」の再戦となるWWE女子タッグ王座戦で激突した。王座奪還を狙うカイリ・セインはゴングと同時にドロップキックからターンバックルにアレクサを叩き付けると、アスカもアシストしてかかと落としやドロップキックの連携攻撃で攻め立てた。さらに場外でヒップアタックを決めて勢いに乗るアスカが「いつでもやったるわ。こいや!」と日本語で挑発すると、奮起したニッキーが解説席からクロスボディを決めて反撃。アスカも負けじとアスカロックでニッキーを捕まえたが、アレクサがカットして白熱の攻防を展開した。

 しかし、試合終盤にアレクサがコーナートップからの豪快なツイステッドブリスをアスカ&カイリに叩き込むと、最後はアレクサの平手打ちからニッキーがツイスティング・ネックブリーカーをカイリに決めて3カウント。カブキ・ウォリアーズは善戦するも王座奪還ならず、アレクサ&ニッキーが王座防衛に成功した。