■「巌流島 OUT ENEMY 2018 in MAIHAMA－謹賀新年、宿敵同士の果たし合い－」
日時：2018年1月3日（水）
会場：千葉・舞浜アンフィシアター
2018年1月3日に毎年恒例となりつつある「巌流島」が舞浜アンフィシアターにて開催された。
第一試合ではトライアウトから本戦出場の聡-S DATE(タイガーズデート/ インド王族武術 /日本)が、胴回し回転蹴りで鮮やかなKO勝利をおさめ、煽りVでの「僕の試合がおそらく日本で一番」という言葉に偽りなく、大会の幕開けにふさわしい大花火を打ち上げてみせた。聡-S DATEはまだ21歳。「巌流島」の未来をになう新星となるか。
その後、第2、第3試合と3Rまで行く試合が続いたが、第4試合以降は全て1R決着。第5試合ではエブゲニー・シャロマエフ(空道 /ロシア)が、カルロス・トヨタ(柔術 /ブラジル)を右ストレートで沈めると、第4試合では元力士のプロレスラー鈴川真一(大相撲 /日本)が、キックボクサーの斐也(キックボクシング /日本)から転落3回を奪い勝利した。
後半戦の第6試合では関根“シュレック”秀樹(柔術 /日本)が、ジミー・アンブリッツ(MMA /USA)を腹固めでタップアウトを奪い貫禄の勝利。
第7試合のシビサイ頌真(倉本流武術 /日本)は、ブライアン・ドゥウェス(キックボクシング /オランダ)からパウンド連打でTKO勝利を奪った。しかし、ブライアン・ドゥウェスは致命的なダメージが無いまま試合を止められた事に対し納得がいかない表情で、勝利したシビサイも首を傾げた。観客も呆気に取られた反応。谷川貞治プロデューサー曰く、このTKO判定はルール上は問題ないとしながらも、この選手も観客も納得のいかない状況を生み出したルールが是か非か、改めて議論が必要ではないだろうか。
メインイベントの菊野克紀(沖縄拳法空手 /日本)vs小見川道大(柔道 /日本)は、小見川の左フックに対し菊野が左パンチをカウンターで合わせてＫＯし、追撃のパウンド連打でＴＫＯ勝利をおさめた。この2人は2016年の10月に行われた「巌流島 全アジア武術選手権大会2016」のトーナメント決勝で対戦し菊野が勝利。ワンマッチでの決着戦となったが、結果的には菊野の2連勝となった。
数日前に「自分の体が無くなる感覚」を掴んだと言う菊野は、試合後のコメントブースで、まるで喜びの感情すら無いかの様に落ち着いていた。一方の小見川はとてもすっきりとした表情で「1マッチだったらどうなるか。俺の方が強いんじゃないかという気持ちがあったが、自分よりも強い人間がいるんだな」と負けを認めると共にリスペクトの念を示した。そして試合の印象として「僕の力を彼が吸い取っている様な感じがした」と語り、それは前回の対戦の時には無かったと言う。
菊野克紀は「巌流島」と共に、格闘技界に神がかり的な幻想を生み出し始めている。
【試合結果】
＜メインイベント 70キロ契約＞
○菊野克紀(沖縄拳法空手 /日本)
1R 57秒 一本 (左パンチ⇒パウンド連打)
●小見川道大(柔道 /日本)
＜第7試合＞
○シビサイ頌真(倉本流武術 /日本)
1R 25秒 一本 (パウンド連打)
●ブライアン・ドゥウェス(キックボクシング /オランダ)
＜第6試合＞
○関根“シュレック”秀樹(柔術 /日本)
1R 2分55秒 一本 (腹固め)
●ジミー・アンブリッツ(MMA /USA)
＜第5試合＞
○エブゲニー・シャロマエフ(空道 /ロシア)
1R 53秒 一本（右ストレート⇒パウンド）
●カルロス・トヨタ(柔術 /ブラジル)
＜第4試合＞
○鈴川真一(大相撲 /日本)
1R 一本（転落3回）
●斐也(キックボクシング /日本)
＜第3試合 78キロ契約＞
○岩崎徳正(数見空手 /日本)
判定 3-0
●蓮見隆太(キャチ・アズ・キャッチ・キャン /日本)
＜第2試合＞
○アキラ・シット・レック(システマ /日本)
3R 34秒 一本(パウンド)
●左禅丸(日本拳法 /日本)
＜第1試合 65キロ契約＞
○聡-S DATE(インド王族武術 /日本)
2R 59秒 一本(胴回し回転蹴り)
●香月俊介(フルコンタクト空手 /日本)
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