邪道・大仁田厚が4日午後、都内目黒区の事務所で記者会見を開き、21日に新宿ＦＡＣEで開催される自主興行の対戦カードを発表するとともに、参戦が決まっているリアルジャパン12・7後楽園ホールおよびノア12・9両国国技館に言及した。
　3日後に迫ったリアルジャパン12・7後楽園では、大仁田邪道軍が要求した“全面対抗戦”が実現。大仁田は初代タイガーマスクと大将戦で2度目の一騎打ちに臨む（ほかにタッグマッチ、6人タッグマッチ各1試合）。リアルジャパン6・20後楽園で初代タイガーとの初シングルに敗れた大仁田にとっては今回が雪辱戦となるが、ここまでの展開ではむしろ大仁田が上手を取っている状態。初代タイガーを邪道ワールドに引き込み、6・20後楽園では試合後に軍団総出で敵陣リングを占拠、リアルジャパン9・21後楽園への乱入予告を実行し、さらには神楽坂の佐山道場に乗り込んで武士の魂である日本刀を奪い去る狼藉に及んだ。
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　再戦に背水の陣を敷くどころか、すっかり優位に立った気の大仁田は、「今回、オレにタイガーが負けたら、電流爆破を突き付けようと思ってます」と、最終目標とする電流爆破対決に向けて怪気炎。この一戦の立会人を務める小林邦昭氏にも、「“初代虎ハンター”と言われて、それがタイガーと仲良くなったみたいのは……。ああいう態度は気に入らない。だから、（9・21後楽園で本部席の小林氏に）水をかけた。もしよかったら、リングに上がってきてもらいたいし。オレと組んで、タイガーと電流爆破をやれれば最高ですけどね。オレは組みたいな」と、まさかの共闘を呼びかけた。
　かつて全日本退団後の85年6月に試合会場を訪れた大仁田を現役時代の小林氏が挑発した過去を持ち出して、「（その時は）ものすごく嬉しくてね。その恩返しの意味も含めて、ぜひ小林邦昭にリングに戻ってきてもらいたい。リングサイドでタイガーに媚を売るような、ああいう小林邦昭は見たくないな」と、メッセージを送った。12・7後楽園では、この両者のストーリーの“続き”も見られそうだ。よもや、初代タイガーと小林氏の盟友関係に亀裂が生じるとは考えにくいが……。
　また、先月29日の“ノア事務所襲撃事件”を受けて12・9両国で組まれた邪道軍（大仁田＆矢口壹琅＆保坂秀樹）とＮＯ ＭＥＲＣＹ（ＫＥＮＴＡ＆髙山善廣＆マイバッハ谷口）の試合ルールは、ストリートファイトトルネード6人タッグですマッチに決定。「ＫＥＮＴＡ選手は生意気なところもあるけど、プロレス界の逸材だと思うから、邪道にぶつかってきて吸収できるものは吸収してほしい」と、大仁田は余裕の構えだ。
　“小橋解雇、秋山退団”と一部で報じられ、降って沸いたノア分裂騒動にも触れ、「（今後は）ノアの皆さんがオレたちのリングに上るかもしれないし。ぜひ、21日、ノアの皆さん、仕事がなければ使ってあげますよ」と、苦境に立つ方舟の乗組員を冗談めかしてせせら笑う邪道だ。その一方で、「ぜひ小橋選手とはやりたいですね。小橋選手は人間的にも素晴らしいと思うので、ぜひやらせてください。乱入だとか不法侵入ではなく(笑)、小橋選手とはぜひ！　邪道からお願いする」と、渦中の人となった小橋建太にラブコール。
　抜け目ない邪道は、初代タイガーとＫＥＮＴＡに「オレが勝ったら、出場を要請する」と12・21新宿参戦を新たに要求。「そうしたら、全選手参加の超豪華バトルロイヤルがメインでいいんじゃないの？」とうそぶき、発表したばかりのカードの白紙撤回さえ辞さない姿勢を示した。
12・9ノア両国大会に邪道軍団大仁田厚、矢口壹琅、保坂秀樹が6人タッグ出陣 試合形式選択を要求

　カード変更がなければ、大仁田は12・21新宿で曙と激突。リアルジャパン12・7後楽園、ノア12・9両国で圧倒的な存在感をファンに見せつけ、来年2月8日に大阪で電流爆破再戦が決定した曙を相手に、“裏ＭＶＰ”とも言える八面六臂の大活躍を果たした2012年を気持ちよく締めたいところ。
　その12・21新宿には、“邪道姫”こと工藤めぐみさん（97年引退）が特別レフェリーとして華を添える。会見に同席した工藤さんは、「今年を締めくくる大会ということで、会場も盛り上がると思うので、私自身も楽しみたいです。（会場で）お客さんと会話できるのが楽しみです」と、にこやかに語った。当日は工藤さんの新グッズも発売され、記念のサイン会が開かれる。
■　大仁田厚プロレスリング
　～2012 YEAR END 胸いっぱいのプロレス、ありがとよ！～
日時：12月21日(金)　午後７時試合開始
会場：新宿FACE
【全対戦カード】
＜メインイベント　キャプテンフォール・ストリートファイトトルネード６人タッグデスマッチ時間無制限１本勝負＞
大仁田厚、田中将斗、矢口壹琅
vs.
曙、菅原拓也、藤田峰雄
＜ミクスドタッグマッチ　30分１本勝負＞
ダンプ松本、レザー・フェイス
vs.
ミス・モンゴル、雷電
☆特別レフェリー：“邪道姫”工藤めぐみ
＜邪道軍　VS　ZERO-ONE　タッグマッチ　45分１本勝負＞
保坂秀樹、藤井健一
vs.
大谷晋二郎、横山佳和
＜チェーンデスマッチ　30分１本勝負＞
ミスター・ポーゴ　vs.　戸井克成
＜喧嘩プロレス二瓶組提供６人タッグマッチ　30分１本勝負＞
二瓶一将、橋本友彦、松崎和彦
vs.
富豪富豪夢路、ワンマン・クルー、佐野直
＜オープニングマッチ　20分１本勝負＞
邪道軍　VS　ZERO-ONE　タッグマッチ
マグニチュード岸和田、ジ・ウインガー
vs.
ジェームス・ライディーン、トラビス・バンクス
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