『UFC 132: Cruz vs. Faber II』王者クルーズ防衛 ティト復活 W・シウバ無残

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(C)Photo Courtesy of UFC
※リアルタイム中はリロードしてお楽しみください。
 ”格闘技の聖地”ラスベガスで開催され、見所の多いカードが組まれている今大会の模様は、7月3日(日)午後5時30分からWOWOW UFC-究極格闘技-でオンエア!
 人気・実力・選手層の厚さで、世界の総合格闘技の頂点に君臨するUFC。今大会のメインカードではバンタム級のタイトルマッチが行われる。
『UFC 132: Cruz vs. Faber II』
日時:2011年7月2日
場所:アメリカ ネバダ州ラスベガス
<バンタム級タイトルマッチ 5分5R>
○ドミニク・クルーズ
(判定 3-0)
●ユライア・フェイバー
 バンタム級(57.1~61.2㎏)は、今年、UFCが軽量級中心の格闘技イベントWECを統合したことを機に、フェザー級とともにUFCに新設された階級で、UFC全7階級のうち最も体重が軽い階級となる。王者ドミニク・クルーズは、統合当時のWEC王者として、初代UFCバンタム級王者に認定、今回がUFCデビュー戦となる。総合格闘技戦績17勝1敗、現在は8連勝中と、絶好調だ。その対戦相手がユライア・フェイバー。”カリフォルニア・キッド”のニックネームを持つ彼も、WECから移籍してきた選手で、元WEC王者。実は、WEC時代にふたりは対戦しており、その時は王者がフェイバーで、挑戦者クルーズを1Rで下しているのだ。そのふたりが今度はUFCの舞台で、また王者と挑戦者の立場を変えてあいまみえることになる。最軽量級ならではの光速のスピードバトルは一瞬も目が離せない。
 声援は人気者フェイバーに集まり、王者クルーズにはブーイング。その声援に後押しされたのが序盤はフェイバーの動きが良いがじわじわとクルーズがペースを握ってくる。フェイバーがテイクダウンしてもすぐにグランドで上になるクルーズ。打撃でもクルーズが押し、テイクダウンでポイントを稼ぐ戦法だ。的確にポイントを稼いだクルーズが接戦の末、判定勝利。前半、フェイバーが優勢だったので苦戦した王者は勝利に安堵を浮かべ喜びを隠しきれなかった。
<ミドル級 5分3R>
○クリス・リーベン
(1R 0分27秒 TKO)
●ヴァンダレイ・シウバ
 約1年半ぶりにヴァンダレイ・シウバが復帰する。対戦相手は、常にアグレッシブな戦いで会場を沸かすクリス・リーベン。ふたりの打撃系ファイターによる激しい闘いが期待できる好カードだ。
 試合開始と共に殴り合う両雄。すぐにリーベンがシウバの頭を右手で抑えてアッパー連打。崩れ落ちるシウバ、追撃するリーベンをレフリーがストップして、リーベンが衝撃の秒殺KO勝利となった。
<ライト級 5分3R>
○デニス・シヴァー
(判定 3-0)
●マット・ワイマン
 珍しいドイツ選手のシヴァーとThe Ultimate Fighter出身のマット・ワイマン。軽量級らしくスピーディな試合で観客の心を掴んで欲しいものだ。
 1Rは両者、目まぐるしく体を入れ替え、ややシヴァー有利だったが、2Rにはワイマンがグランドで肘連打、シヴァーは流血に追い込まれる。その後シヴァーは3Rに盛り返し、ラウンドマストの妙もあってシヴァーが判定勝ち。
<ライトヘビー級 5分3R>
○ティト・オーティズ
(1R 1分56秒 ギロチンチョーク)
●ライアン・ベイダー
 低迷期のUFCを支えてきたティト・オーティスだが、近年は敗北が目立ち、この試合で負ければ引退とダナ・ホワイトから宣告されている。しかし、相手は、若手バリバリの強豪ライアン・ベイダーだけにティト・オーティスにとって厳し過ぎる戦いになりそうだ。
 会場の人気はやっぱりオーティス。勝ち星が無くてもかつて、みんなを熱狂させただけに観客の思い入れは強い。その声援が力になったのか、オーティスの右フックがベイダーに命中。倒れこむベイダーに得意の肘からギロチンチョークを仕掛けるオーティス。これががっちり極まりベイダーがタップ。オーティスが完璧すぎる復活劇を見せ、最後は久々になる墓掘りパフォーマンス!会場はハチの巣をつついた様な熱狂に包まれた。
<ウェルター級 5分3R>
○カーロス・コンディット
(1R 2分58秒 TKO)
●キム・ドンヒョン
 日本のパンクラスマットでも活躍した古豪コンディットに対するは、アジア系としてはUFCでも好成績を納めているキム・ドンヒョン。激戦区ウェルター級で上に行けるのはどちらか?
 ドンヒョンはPRIDEのテーマ曲で入場。DEEPにしか出場した事ないはずだが。試合はスタンドの展開から、ドンヒョンをケージに追い詰めたコンディットが豪快な飛び膝蹴りが見事に命中。コンディットの膝がドンヒョンの顔面に完璧に命中し、更に追い打ちのパウンドでレフリーがストップ。コンディットが豪快にKO勝ちした。まるで沢村忠の“真空飛び膝蹴り”がリアルファイトで決まった様な感じだった。
54年力道山~沢村忠キックの誕生『マット界の黙示録☆真正文化史』①
アンダーカード
<ライト級 5分3R>
○メルヴィン・ギラード
(1R 2分12秒 TKO)
●シェーン・ローラー
<ライト級 5分3R>
○ハファエル・ドス・アンジョス
(1R 0分59秒 TKO)
●ジョージ・ソティロポロス
<バンタム級 5分3R>
○ブライアン・ボウルズ
(判定 3-0)
●水垣偉弥
<ミドル級 5分3R>
○アーロン・シンプソン
(判定 3-0)
●ブラッド・タヴァレス
<ライト級 5分3R>
○アンソニー・ジョクアーニ
(判定 3-0)
●アンドレ・ウィナー
<バンタム級 5分3R>
○ジェフ・ホグランド
(判定 3-0)
●ドニー・ウォルカー
詳細版は金曜日発売のマット界舞台裏に掲載予定です。
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