前代未聞…焼失CORE STADIUMで地下プロレス強行! 6・7『EXIT-17 CORE:B』

 廃墟と化したCORE STADIUM。煤煙の臭い残る黒焦げだらけの中、7日に地下プロレス『EXIT-17 CORE:B』が強行された!!
 
 5月6日の『EXIT-15 CORE』において、初めて我々の前に全貌を現した謎だらけのスポット『CORE STADIUM』。その正体は、都内屈指のラブホテル街・歌舞伎町二丁目に居を構える“EXIT JAPAN”の秘密基地こと『新宿ジム』であった。この“愛欲の街の地下闘技場”にこしらえられた、カリスマ緊縛師・春兜京(はると・きょう)氏が手がける麻縄ロープに囲まれたマットの視覚的衝撃が、詰めかけた観客一同の度肝を抜いたことは、先のレポートの通り。
 そしてこのCORE STADIUM=新宿ジムでは、7日に地下プロレス第二弾『EXIT-17 CORE:B』の開催が予定されていた。しかしながら、このCORE STADIUMが、なんと5月末に原因不明の出火! 地下プロレスの開催が危ぶまれていたが、主催組織WUW(World Underground Wrestling)会長イワノフ・ロゴスキーJr.は、一切の逡巡もなしに「予定通りの決行」を即断! 新宿ジムの主・RIKIYA以外は被害状況も一切知らないまま、まったくの手探り状態で当日を迎えることとなった。
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 そして当日、其処に訪れた誰もが、我が目を疑った!
 我々を迎え入れるドア、そして地下に通じる階段、周囲の壁が、完全に煤(すす)で真っ黒に塗り固められている。そして一瞬吸い込んだだけで、咳と吐き気を催すような、地下から沸きあがってくる煤煙の異臭。第一報では「ボヤ」と伝えられていたが、これはどう見ても…全焼である! はたして、本当に此処で地下プロレスを決行できるのだろうか…!?
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 そして中に入ると……
 其処は、完全なる“火災現場”そのものであった。5月に訪れた際の、清潔な白い壁は、すべて煤に塗り替えられ跡形もない。来客用に、常に缶ビールやソフトドリンクが常備された冷蔵庫も、塗装が無惨に剥げ落ち、火災現場らしく、各種備品が黒焦げに変わり果てて異臭を放ちながら、あちこちにゴミ屋敷のように散らばっている。
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 前方に目をやると、春兜京渾身の緊縛アート・麻縄ロープの向こうで、参戦選手とセコンドが入り乱れ、黙々とアップを続けている。そして、「本当にやるのか?」と半信半疑でCORE STADIUMに詰めかけた観客が、その光景を狐につままれた表情で見つめている…。決行することは、確かなようだ。
「間もなく試合を開始いたします!」
 松田靖幸リングアナのノーマイクの絶叫が、煤に染められた漆黒の天井に響く。
 麻縄に囲まれたマットを照らす、むき出しの簡易照明。
 
 そう。この災難によって、CORE STADIUMの照明・音響はいっさい機能しなくなっているのである。
「青コーナー、スパーク青木! そして赤コーナー、日龍!」
 そして控室も焼け落ちているために、アップを終えて第1試合スタートとなっても、何処にも帰れない選手たちが、そのままリングサイドをぐるりと囲み、スパークと日龍の第1試合を見つめながら、両者に檄を飛ばす。
 これが本当に、2009年の景色なのか……!?
 これではまるで、終戦直後の焼け野原で、腕自慢同士が繰り広げる野試合ではないか……!!
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 CORE STADIUM開催のEXITでは、常に火の噴き出るような敢闘ファイトを見せるJOMを始めとする、地下戦士たちの闘いの詳細は、近日発売の『別冊ミルホンネット』地下プロレス『EXIT』大特集にて紹介の予定。今しばし待たれたし!
 
 そして地下プロレスは、明くる週の14日日曜日に世界屈指のゲイタウン・新宿二丁目『EXIT』に“帰還”する。“ミスター闘強導夢”登場に始まり、元地下王者ザ・グレート・カブキの眼前での王座交代劇オーストラリアへの上陸謎の女ShaktI(シャクティ)との邂逅CORE STADIUMの登場と焼失…と、驚愕の事態が次々巻き起こった2009年上半期を締め括るに相応しい、息を呑む激戦が繰り広げられるに違いない!
週刊マット界舞台裏’09年3月12日号~3・1 地下プロレス『EXIT-7 KABUKI』
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