石井慧敗れる!ランペイジ・ジャクソン勝利『ベラトール157』+『レガシーFC55』

(C)Bellator

 6月24日(現地時間)にミズーリ州セントルイスで『Bellator 157: Dynamite 2』が開催された。
 UFCに次ぐ世界2番目のMMA団体であるベラトールだが、今大会は「ダイナマイト」と銘打った大きな大会となっており、メインでは、人気者クイントン“ランペイジ”ジャクソンが、日本の石井慧を迎え撃った。UFCでも活躍し、映画にも出演したジャクソンが、元柔道金メダリストの石井を相手に勝利する事が望まれる一戦だ。試合は、距離をとる石井に対し、ジャクソンが逃げないでかかってこいと両手を広げて挑発する。それでも石井は組みついて柔道でジャクソンをテイクダウンし、グランドで上をキープした。しかし、2Rになると、ジャクソンも簡単にテイクダウンを許さずクリンチアッパー、首相撲からの膝蹴りで石井を痛めつけた。そして、3Rは逆にジャクソンがテイクダウンして上からパウンドで石井は防戦一方に。試合は判定となり2-1でジャクソンが勝利した。
 また、ウィル・ブルックスが王座返上しベラトール離脱した為、ライト級王座決定戦も行われた。元王者であるマイケル・チャンドラーと実力者パトリッキー“ピットブル”フレイレで争われた王座決定戦は、再戦でもあり前回はチャンドラーが勝利している。そして今回は、実力拮抗してるだけに、長期戦が予想されたが、それを覆し、1Rにチャンドラーが狙い澄ました右フックでフレイレの顎を打ち砕いた。これでフレイレは大の字にダウンし、レフェリーがストップ。チャンドラーが見事なTKO勝ちで王座に返り咲いた。
 さらにUFCヘビー級で人気を博したマット・ミトリオンがベラトールに移籍初戦を行った。対戦相手はカール・セユマヌタファだ。試合は、いきなりセユマヌタファの左ストレートが炸裂し、ミトリオンがダウンするという衝撃の展開。しかし追撃のパウンドをなんとか凌いだミトリオンが息を吹き返し、グランドで上を奪い返しパウンド。そして立ち上がったミトリオンは猪木アリ状態から、寝転んでいるセユマヌタファに飛び込んでいきパンチを落とす。これが見事に命中しセユマヌタファが意識を失ったのを見てレフェリーがストップ。ミトリオンがヘビー級らしい豪快な逆転勝ちとなった。

 そしてベラトールキックボクシングというキック部門の試合も行われ、日本とフランスのハーフである加藤久輝がジョー・シリングに逆転のバックブローでKO勝ちしている。

■ Bellator 157: Dynamite 2
日時:2016年6月24日(現地時間)
場所:アメリカ・ミズーリ州セントルイス

<ヘビー級>
○クイントン“ランペイジ”ジャクソン(米国)
 判定 2-1
●石井 慧(日本)

<ライト級王座決定戦>
○マイケル・チャンドラー(米国)
 1R 2分14秒 KO
●パトリッキー“ピットブル”フレイレ(ブラジル)

<女子フライ級>
○イリマレイ・マクファーレン(米国)
 2R 3分00秒 リアネイキドチョーク
●レベッカ・ルース(米国)

<ヘビー級>
○マット・ミトリオン(米国)
 1R 3分22秒 TKO
●カール・セユマヌタファ(米国)

プレミアムカード
<フェザー級>
○ジャスティン・ローレンス(米国)
 2R 2分11秒 TKO
●ISAO(日本)

ベラトールキックボクシング
<ミドル級>
○加藤 久輝(日本)
 2R 2分59秒 KO)
●ジョー・シリング(米国)

<キック・フェザー級>
○ケビン・ロス
 判定 3-0
●ジャスティン・ホウトン

 6月24日(現地時間)にテキサス州ヒューストンで『Legacy FC 55: Ritani-Coe vs. Ledet』が開催された。
 ASX-TVが全米生中継する北米MMAシーンを支える中堅大会であるレガシーFCは、UFCやベラトールなどメジャー団体との契約を勝ち取ろうとする若手だけでなく、UFCなどからリリースされた選手も再契約を目指し参戦する事も多い。今大会ではバンタム級王座戦が行われ、王者マニー・ヴァスケスが挑戦者スティーブン・ピーターソンと対戦した。下馬評ではMMA9勝1敗の王者ヴァスケス有利だったが、なんとピーターソンが前に出て優勢になる展開となった。金網際にヴァスケスを追いこみ打撃で攻めるピーターソンがテイクダウンにも成功し、3Rにはバックも制した。王者ヴァスケスも4Rに逆襲のテイクダウンを奪うも、なんとピーターソンが上を奪い返し、またバックを制する。そしてチョークを極めて見事に一本勝ち。下馬評を覆し、一本勝ちでピーターソンが新王者となった。

■ Legacy FC 56: Vazquez vs. Peterson
日時:2016年6月24日(現地時間)
場所:アメリカ・テキサス州ダラス

<バンタム級王座タイトルマッチ>
○スティーブン・ピーターソン(米国/挑戦者)
 4R リアネイキドチョーク
●マニー・ヴァスケス(米国/王者)

<フライ級>
○ジェイソン・サンプソン(米国)
 判定 3-0
●ライアン・ホリス(米国)

<フェザー級>
○リヴァイ・モウルズ(米国)
 判定 2-1
●エドウィン・フィゲロア(米国)

<ライト級/5分3R>
○JC・コトレル(米国)
 判定 3-0
●コディ・ウォーカー(米国)

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