スックワンキントーン後楽園ホール第1試合からKO沸騰-ジュライ防衛

▼スックワンキントーン後楽園ホール第1試合からKO沸騰-ジュライ防衛
 健太Sライト奪取宣言 小林司ライト級-辻井和奏フライ級戴冠17歳対決
 photo & text by タダシ☆タナカ
・石井一成の甥ジュライ寿来18歳縦肘で老沼隆斗切り裂きフライ級防衛
・タイ選手KO健太「しばらく元チャンピオンと言われ…」、Sライト級照準
・無敗のまま25歳小林司が22戦年下22リク シッソー下しライト級戴冠
・無敗のまま辻井和奏がフライ級王座獲得!タイ修行のKOKOZは連敗
・タイ対決ファールカップ紐切れ珍事もBEN侍YZ`D29-28オートAXGYM
・42戦36歳の石川直樹が22歳SHUをコカして上になる印象点で勝利
・個別入場曲中堅KNOCK OUT出ていた38歳津崎善郎3-0康輝27歳
・特攻隊TシャツYUHEI1-2ローブローのダメージ引きずらず畠山育朗
・1Rからコカせるコントロール支配で老獪45歳ウアン判定35歳KAZU
・17歳対決ドロー笠原弘希/友希の実弟シュートボクサー直希-赤土公亮
・記者採点ダメージ与えた高梨凌太と異なり2-0で磯貝雅則プロ初勝利
・デビュー戦岩谷将平3ダウンTKO大河内佑飛 第1試合から会場沸騰


■ SUK WAN Kingthong スックワンキントーン aggressive
日時:10月22日(日)
会場:東京・後楽園ホール

石井一成の甥ジュライ寿来18歳縦肘で老沼隆斗切り裂きフライ級防衛
<第12試合 スックワンキントーン フライ級王座防衛戦 3分5R>
○ジュライ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション/王者) 18歳 175cm 19戦11勝8敗 50.65kg
・スッワンキントーンフライ級王者 
・WMC日本フライ級王者
 3R 1分02秒 ヒジ打ちTKO
●老沼隆斗(STRUGGLE/スッワンキントーンフライ級1位) 24歳 161cm 30戦21勝8敗1分 50.8kg
・元REBELS-REDスーパーフライ級王者


 老沼隆斗は6月の新宿FACE大会で阿部晴翔を返り討ちにしており、顔つきが闘志を秘めてのリングイン。ジュライ・ウォーワンチャイこと石井寿来は2022年の6月に王者決定戦で戴冠して以来、今回がようやくの初防衛戦に。両者ともワイクーはほとんどナシの大トリ開始だった。

▼スックワンキントーン(昼)森岡悠樹バンタム戴冠 老沼隆斗10・22王座戦へ

スックワンキントーン(昼)森岡悠樹バンタム戴冠 老沼隆斗10・22王座戦へ


 序盤は互角以上に老沼隆斗が仕掛けていたものの3R、ジュライ・ウォーワンチャイこと石井寿来の縦肘(写真上中)が老沼隆斗を切り裂き、レフェリーが試合を止めた。興行としては最後が判定でなくKOで締めた後楽園ホール大会となった。

タイ選手KO健太「しばらく元チャンピオンと言われ・・・」、Sライト級照準
<第11試合 スッワンキントーン スーパーライト級次期挑戦者決定戦 3分3R>
○健太(E・S・G)36歳 172㎝ 111戦64勝40敗7分 63.8kg
・元NJKFスーパーウエルター級 & ウェルター級王者 
・WBC日本ムエタイウエルター級王者 
・Krush初代70kg王者
 1R 2分14秒 右フックKO
●セーンアティットYZ`D(タイ/YZ`D GYM/スッワンキントーン スーパーライト級2位) 34歳 170㎝ 152戦122勝27敗3分 63.9kg
・元ラジャダムナンスタジアムフェザー級6位 & ルンピ二-スタジアム同級5位

 セーンアティットが健太をコカした場面もあったのだが、1Rあっという間のパンチが入り、カウント数えだした時点で立ってくると思ったものの、足がふらついておりレフェリーが止めた。記者の反対側なので当たったのか見えなかったのだが、ムエタイ選手の弱点を突いたことになる。

 久しぶりのマッスルポーズが飛び出し、息子との記念撮影に納まった健太は、「しばらく元チャンピオンと言われ・・・」と、今回のスーパーライト級に照準を絞ると王座奪取宣言した。

無敗のまま25歳小林司が22戦年下22リク シッソー下しライト級戴冠
<第10試合 スックワンキントーン ライト級タイトルマッチ 3分5R>
●リク シッソー(トースームエタイジム/王者) 22歳 171cm 22戦15勝7敗 61.35再61.2kg
・スッワンキントーン ライト級王者
 判定0-3(47-49×2 47-50)
○小林司(SPORTS 24/スッワンキントーン ライト級2位)25歳 174cm 8戦7勝1分 61.2kg

 小林司は6月の新宿FACE大会で津橋雅祥を下し、無敗のままライト級王座戦へ。極真空手出身のリク シッソー(横田陸)入場には赤い紙テープが投げ込まれ、セコンドにはトースームエタイジムのスアノーイが付いた。両者たっぷりワイクー舞っている。

▼リク・シッソーのライト級初防衛戦相手に小林司が津橋雅祥を判定突破

スックワンキントーン(夜)クボマサヤ 岩城悠介 角谷祐介 小林司 笠原直希

▼注目のライト級王座戦115戦のテーパプット戴冠リク シッソー肘に撃沈

[ファイトクラブ]スックワンキントーン大興奮の武蔵2-1中島凛太郎や女子デビュー戦も

 2R、小林のヒジでリクが左眉下をカット。かなりぱっくりだったが、今は塗れば血はスグ止まる。ただ、やや焦りも出たリクは短期勝負に出るが小林もさらに傷口を狙って行く。大会名通り両者aggressiveな攻防に。

 ついに3R、小林の右フックでリクはダウンを喫した。立っては来たが、左眉下のカットが再び狙われる。

 さらに小林はバックスピン・キックまで繰り出してラウンドを支配。あとから50-47つけたジャッジがいたと知るが、この3R、記者メモも小林につけていた。小林勝ったと思ったのは早とちりで、王座戦なのでまだ2R残ってます。インターバルに、スアノーイがベトベトに塗り固めていたのが上右の写真になる。

 4Rには小林のバックハンド・ブローまで飛び出したが、リクも最後まで蹴りを繰り出して、王座戦ならではのベストマッチ賞である。

 5R、逆転を狙ってリクがヒジやフックをぶち込むなど果敢に攻めたが、後半は小林が盛り返して逃げ切り新王者誕生。小林はいつも入場の際からだがお子さんもリングに上げて戴冠を祝った。

無敗のまま辻井和奏がフライ級王座獲得!タイ修行のKOKOZは連敗
<第9試合 スックワンキントーン 女子フライ級王座決定戦 3分3R>
●KOKOZ(TRY HARD GYM) 160cm 12戦7勝5敗 50.8kg
・元スックワンキントーン ミニフライ級王者
 判定1-2(28-29×2 29-28)
○辻井和奏(BRING IT ON) 168cm  6戦5勝1敗 50.65kg
・タイ国イサーン&ラーナーフライ級王者

 第9試合からリングアナがリングに上がって紹介。辻井和奏にはミニフライ級王者になったばかりの狂猫YOKKOが、タイで修行して試合もしたKOKOZにはTRY HARD GYMのHIROYA会長が付いた。注目の女子フライ級王座決定戦である。

▼新王者誕生スックワンキントーン Mickey-片岡真秀 狂猫YOKKO-上真~第1試合から沸騰!

新王者誕生スックワンキントーン Mickey-片岡真秀 狂猫YOKKO-上真~第1試合から沸騰!


 記者はとりあえず撮影に集中してメモだけ取るが、あとから写真を見直してこれといった決定打は両者なかったものの、2Rから辻井のローキックが効き出す。3R最後にはヒザも当てて制空権をコントロール。長身は印象点含めて武器である。採点が割れたのはよくわからないが、無敗のまま辻井が2本目のベルトを戴冠した。
 同日昼に新宿FACE行われた『KROSS×OVER』にて、勝利したばかりの女子アトム級ベルトを肩にかけた妹の辻井和花と記念撮影に納まっている。

タイ対決ファールカップ紐切れ珍事もBEN侍YZ`D29-28オートAXGYM
<第8試合 58㎏契約 3分3R>
●オートAXGYM(タイ/AXGYM) 22歳 170㎝ 87戦53勝32敗2分 57.5kg
・元ラジャダムナンスタジアム バンタム級6位
 判定3-0(28-29×3)
○BEN侍YZ`D(タイ/YZ`D GYM) 30歳 164㎝ 64戦52勝12敗 57.8kg
・元スックワンキントーン ライト級王者

 タイ選手同士のカード。しかし両者応援団の数も多く、客が湧いていたのだからわからないものである。
 珍事は開始30秒、オートの蹴りがBEN侍の急所に当たったんだが、その際に紐まで切れてしまい別のに変えるため試合が中断した。

 若いオートの攻撃にBEN侍がかわして自身のを当てる展開は1ポイント差でBEN侍が逃げ切った。

42戦36歳の石川直樹が22歳SHUをコカして上になる印象点で勝利
<第7試合 55㎏契約 3分3R>
○石川直樹(teamLIT)36歳 171㎝ 42戦24勝10敗8分 55.0kg
・元スックワンキントーン スーパーフライ級王者 
・元新日本キックボクシング & 元JKAフライ級王者
 判定3-0(29-28×2 30-28)
●SHU(D-BLAZE/スッワンキントーン バンタム級4位) 22歳 170㎝ 8戦5勝3敗 54.9kg

個別入場曲中堅KNOCK OUT出ていた38歳津崎善郎3-0康輝27歳
<第6試合 72㎏契約 3分3R>
○津崎善郎(LAILAPS東京北星ジム)38歳 180㎝ 25戦10勝12敗3分 71.85kg
 判定3-0 (29-28×2 30-28)
●康輝(キングムエ)27歳 183㎝ 15戦8勝7敗 71.9

特攻隊TシャツYUHEI1-2ローブローのダメージ引きずらず畠山育朗
<第5試合 65㎏契約 3分3R>
●畠山育朗(Pegasus project)31歳 175㎝ 23戦11勝11敗1分 64.8kg
 判定1-2(29-28 28-29×2)
○YUHEI(ONELINK)30歳 178㎝ 12戦5勝6敗1分 64.9kg

 判定が割れたのは納得。1R、ローブローを受けて蹲った畠山育朗は、ダメージを引きずらず闘ったかも知れないが、最後までどちらが勝つかわからない好勝負に。

 判定を聞いてYUHEIは飛び上がったが、畠山育朗に付けてもおかしくなかった。

1Rからコカせるコントロール支配で老獪45歳ウアン判定35歳KAZU
<第4試合 68.5㎏契約 3分3R>
●KAZU(GTジム)35歳 180㎝ 22戦11勝9敗2分 68.5kg
・元WMCウェルター級王者 
・KOSウェルター級王者
 判定3-0(30-28)
○ウアン・フェニックスジム(タイ/PHOENIX GYM) 45歳 170㎝ 95戦76勝17敗2分 67.7kg

17歳対決ドロー笠原弘希/友希の実弟シュートボクサー直希-赤土公亮
△笠原直希(シーザージム)17歳 167㎝ 7戦5勝2敗 54.9kg
 判定1-0(29-28 29-29×2)
△赤土公亮(D-BLAZE) 17歳 169㎝ 2戦2勝 54.85kg

 注目の17歳対決。なにしろスパッツ姿からもおわかりの通り、シュートボクサー笠原直希は弘希/友希の実弟にして、6月の新宿FACEでムエタイ・ルールに初挑戦、SHUに勝利している。

▼弘希/友希の実弟17歳シュートボクサー笠原直希、SHUを判定で完封
▼石井宏樹、小野寺力付いてもRIKIX作田智大29歳0-3赤土公亮17歳

スックワンキントーン(夜)クボマサヤ 岩城悠介 角谷祐介 小林司 笠原直希

 一方の赤土公亮は、3月のスックワンキントーン後楽園ホール大会、第1試合でプロデビュー戦勝利。続く笠原直希も出場した同じ6月の大会では、作田智大を下して連勝中。調べてみたら、元チャンピオン赤土公彦のご子息とのこと。押川典史(リングネーム押川童子丸)会長のD-BLAZEに所属して頭角を現した。

▼タイとの対抗5試合は1勝3敗1分も、老沼隆斗がウルトラC KO勝で払拭!

タイとの対抗5試合は1勝3敗1分も、老沼隆斗がウルトラC KO勝で払拭!「SUK WAN Kingthong/スックワンキントーン advance(前進)」

 判定は1名が笠原に付けたが、2名が29-29なのでドローに。それにしてもキック界の次世代は明るいかも。また成長した二人の再戦は

記者採点ダメージ与えた高梨凌太と異なり2-0で磯貝雅則プロ初勝利
<第2試合 スーパーフライ級 3分3R>
●高梨凌太(フジマキックムエタイジム)24歳 163㎝ 1戦1敗 51.9kg
 判定0-2(28-29×2 28-28)
○磯貝雅則(STRUGGLE)36歳 162㎝ 1戦1敗 51.85kg

 記者メモと判定が食い違ったカード。確かに1R、高梨凌太はスリップではなくダウンしたのだが、スグに立っただけでなく、そこからは攻勢だったから8-9ではないかと思うのだが・・・。

 その後も磯貝雅則はボコられ、鼻血だけでなくダメージ重視なら高梨凌太の優勢であり、セコンドからは「勝ちきれよ!」との激も飛んでいたのだが、判定は2-0で36歳、磯貝雅則のプロ初勝利となった。

デビュー戦岩谷将平3ダウンTKO大河内佑飛 第1試合から会場沸騰
<第1試合 60.5㎏契約 3分3R>
○岩谷将平(フジマキックムエタイジム)16歳 170㎝ デビュー戦 60.3kg
・スッワンキントーン サマックレン50㎏ & 60㎏王者
 1R 2分18秒 3ダウンTKO
●大河内佑飛(RIKIX)24歳 169㎝ 3戦1勝2敗 60.3kg

 可愛いガウン着てきたデビュー戦16歳の岩谷将平が、最初からガンガン飛ばしたので聖地・後楽園ホールがいきなり出来上がりました。

 大河内佑飛もやり返してはいたんだが、なにしろ16歳の勢いが止まらない。あっと言う間の3ダウンでした。

【次回大会】
11月19日 新宿FACE昼夜興行 
12月10日 アマチュア大会大森ゴールドジム


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’23年11月02日号Noah後楽園-月曜 全日青柳V5勝彦 SukWanKingthong MAキック 河野真幸