WWEドルフ・ジグラーら解雇 ベッキーNXTドミニクやられ時間90万人

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 まずは大量解雇ニュースから。なにしろUFCと合併したTKOのニューヨーク証券取引所での売買が始まった以上、重複する部門のスタッフ人員整理でWWE側は現地金曜9月15日付けで、(暫く手当が払い続けられるが)「ダンボール箱に机の私物を入れて月曜はもう戻らなくていい」が100名+のスタッフに言い渡され、今週になって選手のリストが出回るようになった。公表しているケース、自らSNSにブチまけた者、ひっそりと実は消えていた場合もあるので完全なものではない。

 エンタメ会社である以上、永久雇用はないわけで、定期的に新しい血に入れ替えていくのは当然である。むしろ日本のプロレス団体が本来的にはオカシイと考えるべきもの。居残りロートルが溜まる一方の弊害は、世間一般への浸透を阻害している要因になろう。
もっとも、必ず「なんでやねん」となる人事もあるわけだ。サモア・ジョーの名前が出たときは、ドクター陣が「健康不安の兆候」診断だったのだが、『AEW Grand Slam』ではMJFとの防衛戦で素晴らしいお仕事をしてくれた例もある。あるいはブロンソン・リード(新日本プロレスではジョナ)も「ええ?」だったわけだが、トリプルHが政権復帰して、さっそく呼び戻されたことがすべてだろう。政治的な要因がありうるのはどこの社会でも同じか。

 今回のリストにあるギター弾き語りのアライアスのように、使われなくなっていたから驚きはない選手が大半になる。あるいは、形式上はNXTに行ったことになったデイナ・ブルックだと、本誌は「これじゃ使えない」と辛口評を残した通りだ。それなのにSNSで文句を垂れていたから、それもあって切られたんだと思う。アリーヤはNXTから昇進というか、要は昇給になったものの、ほとんど番組では使われないままだった。もっともNXTのまま終わる選手も多いのだから、給料上がってからだったのが救いなのかも。
 会社の扱いに不満・不平をSNSでやるとWWEは厳重注意なんだが、ムスタファ・アリはクビを覚悟というか、退社願いまで提出したんだがAEWに行くのは(当時は)「困る」だったんでいったん飼い殺しに。つい先日まではNXTに出て、「北米王者狙い」をずっとアピールしたスキットにも登場していたばかりなので、NXTのマッチメイク実行委員会は寝耳に水だったハズだ。ドミニクとの抗争は進行中のままだった。やはり決定は上層部ということになる。リディック・モスとエマ夫妻は、社内結婚もあり置いてもらっていたが、使われてなかった。中邑真輔の入場曲をギター演奏出来ていたリック・ブーグスは、あの筋肉なので故障が多かった。バンプ取れる肉体というのは、ボディビルダーのかっこいい筋肉とはまた違うから難しい。

 なんといっても、一番大きいのはドルフ・ジグラーになる。まぁ、以前から「そろそろコーチや裏方業に回らないか」と打診されていたのは伝わってはいたが、お仕事役でなんでも出来る貴重な脇役には違いない。つい先日のRAWにもでていたが、最後の大きな「お仕事」は、昨年NXTに出向して3月8日の『Roadblock』でトリプルスレット戦を制して王者に。ダラス遠征の『STAND & DELIVER』でもブロン・ブレイカー相手に防衛していた。プロレスは滅茶滅茶上手かったから他が拾う可能性、あるいはそのWWE裏方業に転身はあるのかも。あと、鈴木軍にもいたから日本にも馴染みのシェルトン・ベンジャミンの名前も。まぁ最近は番組に出てなかった次第である。

■ WWE NXT
日時:9月19日(現地放送時間 日本WWEネットワーク木曜以降)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center

 今週のNXTは、『AEW Grand Slam』が自前取材だった関係で、簡易的な紹介とさせていただく。

 当然ながらベッキー・リンチのパフォーマンス・センター登場が目玉になる。ティファニー・ストラットンとの王座抗争になるわけで、現地時間9月30日『No Mercy』で再戦決定。ただ、重ねてベッキーはん、ちょっと痩せすぎかも。やや心配です。

 あと、AEWとの視聴率戦争が重要な場合と、そうでない回があるし、裏番組なりに影響される要因もあるから、前週比で下がったとかは余り重要ではありません。むしろJudgement Dayやベッキー・リンチ投入で、前年比では好調を維持していると読むのが正しい解釈なのである。

 ノンタイトル戦ということで北米王者ドミニクvs.NXT王者カーメロ・ヘイズは、お約束のうやむや決着。反則だったと思うけど一般の視聴者なんか覚えてませんって。だから、結果だけ出しても意味ないのです。

 それより、解説席に座ったイリヤ・ドラゴノフがドミニクをボコる場面、クォーター別の平均視聴者が90万人超えたことの方がはるかに重要。皆さん、ドミニクがやられる絵を嬉々として喜んでいるのでありました。

 はい、いよいよ『No Mercy』でカーメロ・ヘイズvs.イリヤ・ドラゴノフ王座戦の再戦です。お楽しみはこれからだ!


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