[週刊ファイト9月21日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼国内マット50年Then & Now新日⇒合併TKO発足CMパンク報道課題
photo: 西尾智幸 山下達也 K.D.R/他
タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・1973年猛虎襲来から50年:新日プロ弱体化とNXTティファニー次世代
・新日30分ワープロ「令和闘魂三銃士の反発は計画アングル」の笑撃!
・WWE-UFC合併会社TKO取引New York Stock Exchange(NYSE)開始
・昭和の論客たちは何処へ 国内市場の問題点:報道姿勢と保守化ファン
・米国にせよCMパンク禍の偏向 新日ワールド999円⇒値上げ1298円
・問われるのは取捨選択判断「末永く愛そう!底なし沼プロレス・格闘技」
―― 今週号は藤井敏之記者からの1972年、新日本プロレス創立期からの貴重な考察ドキュメントを収録しました。日本プロレス時代の「かつて何か月も前からチケットを枕元において楽しみにしていた頃」からしたら、スタート当初の実態はしょぼかったんですが、その辺りを「大阪と東京のカード格差」という観点を交えて、関西在住ファンの心理がよく描けてます。
▼新日本プロレス★旗揚げから発展期への東京と大阪のカード格差考察
オフレコ そして1973年の猛虎襲来! タイガー・ジエット・シンが暴れ出して猛威を振るうも、新宿伊勢丹前猪木夫妻襲撃を挟んで、キラー猪木の腕折り事件へと躍進が始まる。あれから50年。週刊のサイクルで報道ジャーナル電子書籍を定期発行する本誌としては、2023年の新日本プロレスはどうなのか?
―― 当然そこに行きつきますね。週刊ファイトは昔からの愛読者に応えるべく「昭和プロレス回顧」も毎週収録していますが、今週のマット界ニュースを整理して伝えるのが本筋です。もっとも2023年の新日本プロレスは、レスラーとして旬のジェイ・ホワイト以下、次はウィル・オスプレイもAEW入りが内定。おまけに海外配信の頼みの綱だった英語実況のケビン・ケリーまで今後はAEWに専念と、まず陣容面の弱体化が顕著になりました。
オフレコ よって東京ドームの集客懸念を踏まえて、広島大会を転機とする大逆転という星取進行で、G1優勝が内藤哲也となった。もっとも日刊スポーツだけが一面扱いという、業界人の間で笑いのネタにされる始末や。そんな世間一般にはまるで届いてないし、その「昭和プロレス」からのファンはとっくに卒業してしまっている。
―― そこが日本のプロレスがアメリカに巨大な市場格差を作ってしまった構造的欠陥というのがシュート活字の一貫した指摘になります。
’23年08月24-31合併号TファンクBワイアット追悼 あきぴ G1 HEAT-UP NewBlood10 DG大田区
▼内藤哲也が危惧する今年のG1!終盤大阪を終えここまでの反応は?
オフレコ 西尾智幸記者が大阪2連戦を軸にG1の問題点を決勝大会を待たずして考察してくれている。単純なプロレス人口比較、それはTVの視聴者数の余りの桁の違いで明白なんだが、そっちではなく、卒業せずに50年以上プロレス見てますという実数が、アメリカではいかにとてつもなく大きいかのデモグラフィック分析の方が重要になる。
―― なにしろ、WWEのNXTを毎週見ている最大のデモグラフィック層が、50歳以上というデータが出てますからね。ちなみに60歳以上というのは儲けられてません。50以上は全て最高齢層。
オフレコ 今週はベッキー・リンチがNXT女子王座戴冠に。ティファニー・ストラットンはSmackDown-RAWに召集かかったからな。本誌は全部、活字に残してある。すべて当ててきている。
本年4月1日『レッスルマニア週間』LAから『NXT Stand & Deliver』 、第1試合6way女子ハシゴ戦名目のお披露目カードより、すでにインディ・ハートウェル、ゾーイ・スタークが召集済み。 photo by George Napolitano
―― グレッグ・ガニアら旧AEW勢の道場で鍛えられた元器械体操の選手ティファニーを、「パリス・ヒルトン風セレブのキャラ」で売り出した当初から、本誌はこの娘は行けると世界のどこよりも早くきっちり活字に残しています。バックナンバー揃えれば、全部証拠が残ってますから。
オフレコ SmackDown-RAWはよりお茶の間大衆向きに焼き直すカード編成とスキットの構成だからな。グローバルにマット界の潮流を先取り報道していくなら、Dynamite-NXTの戦争を追うことになる。
▼イリヤ・ドラゴノフNXTウェス・リー⇒ベッキー・リンチ戴冠85万人視聴
新日30分ワープロ「令和闘魂三銃士の反発は計画アングル」の笑撃!
成田蓮、辻陽太、海野翔太
―― アレ、アレ! 阪神タイガース優勝の方が大きいんですが、話を新日プロに戻しましょう。週末(関東地区)の通称『ワープロ』は、「三銃士」に焦点を当ててました。”令和闘魂三銃士”発表、当人たちの反発も計画アングルだったという・・・(笑)。
オフレコ まずなにより、30分しかない制約を割り引いても、旧態依然とした古い番組作りで世間一般のライト層からますます乖離している。カメラのアングルとスイッチング、ディレクターはテレ朝から担当を振られただけなのが丸わかり。まるでプロレスをわかってない。
―― プロレスLOVEがない制作班ですね。PPV含めて長時間番組が当たり前になっているアメプロ見たあとに、『ワープロ』でも『リターンズ』でも、「なんじゃこの作りは!」とぎょっとしてしまいます。
オフレコ テレビ制作班が団体内にあるというのも、日米の大きな違いになる。
―― 「新・闘魂三銃士」の棚橋弘至、中邑真輔、柴田勝頼。棚橋に「自分は喜んでいた」と言わせるのもどうなのか。
オフレコ 猛虎襲来から50年。阪神タイガースはアレを叶えたけど、新日はパッとしないよなぁ。