[週刊ファイト9月28日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼Eキングストン、Rフェニックス戴冠 MJF防衛SジョーAEW Grand Slam
photo by George Napolitano タダシ☆タナカ編
・クラウディオ・カスタニョーリROH王座陥落 エディ・キングストン2冠王
・NYではサミー・ゲバラ善玉計画無理!急所蹴ってドン・キャリス軍入り
・魔界!序盤MOX軽い脳震盪インター王座レイ・フィニックス移動に変更
・災い転じて福となれ!初代AAAフュージョン王者32歳 不死鳥世界へ
・A portrait of a woman白黒画面トニー・ストーム60年代pin up girl
・艶やかトニー・タイム会場熱狂応援もサレヤw/ルビーSOHOズル勝ち
・サモア・ジョー説得力MJF地元善玉白アダム・コール足くじく負傷メイン
■ AEW Dynamite Grand Slam
日時:9月20日(現地時間)
会場:米ニューヨーク州ニューヨーク市クイーンズ区フラッシング・メドウ アーサー・アッシュ・スタジアム
マンハッタンからなら地下鉄の⑦番乗車、メッツ-ウィレッツ・ポイント駅下車すぐ
もはやこの9月の3週目に恒例行事となったUSオープン・テニスの大会場アーサー・アッシュ・スタジアムに乗り込んでの、AEWニューヨーク本丸総攻撃である。2021年は、ケニー・オメガとブライアン・ダニエルソンの30分の激闘が、昨年度はサレヤの初登場、MOXの再戴冠が記憶に新しい。本年も本誌はジョージ・ナポリターノ記者を派遣。AEW公式を待つより写真が早く届くのであった。現時点予想で観衆11,000人だけでなく、当日券の売上がAEWの歴史上最高だったそうだ。
クラウディオ・カスタニョーリROH王座陥落 エディ・キングストン2冠王
まずは、番組では放送されない会場向きのみのトニー・カーン代表の前説から。「3年連続で戻ってきた」がどれだけ凄いことかは述べるまでもない。試合はクラウディオ・カスタニョーリの持つROH世界王座に、New Japan Strong無差別級のベルトを持つエディ・キングストンが挑戦するカードから。実況が、二人の仲が悪いことを強調するんだが・・・。ご存知のようにエディとジョン・モクスリーは、ガキの頃から一緒に日本からのVHSを見ていた悪友同士。クラウディオはMOXとBlackpool Combat Clubのチームメイトなんだが、クラウディオがエディを嫌ってるというのはプロレス上のお芝居ではなく、リアルなんじゃないかと思う(笑)。なにしろエディは、気に食わないとサミー・ゲバラを殴って謹慎処分にされられたりした前科がある。プロレスに対する考え方が違うのだろうが、ちゃんとお仕事するのがクラウディオなのだ。「地元ニューヨークに凱旋」とエディが紹介された時点でケツはわかったんだが、まぁそれはどうでもいい。
もっとも展開まで、この二人ならというそのまんまだったのは本誌的にはややマイナス点かも。ちっとは驚かすような新たな攻防を期待したのだが・・・。天龍パワーボムに沈んだクラウディオは握手を求め、ベルトを渡して紳士的に去っていくのでありました。
NYではサミー・ゲバラ善玉計画無理!急所蹴ってドン・キャリス軍入り
クリス・ジェリコとサミー・ゲバラの師弟対決は、オハイオ州でやった先週のDynamiteをおさらいする必要がある。師匠が必死でやりたかったのは、サミーをベビー・フェイスにターンさせることだったんだが、お客が受け取ってくれない。この師弟対決をニューヨークでやることは前から決まっていたから、もう最初から諦めてプランBに移行したんじゃないかと思うのだが、なんか二人がやり出した試合は普通というか・・・。
ジェリコ先生のロープに走る姿なんか、ますますウルティモ・ドラゴン校長であって、長く色々見てきた方には「あちゃ~」だったのだ。タッグの際のいつもの師弟ポーズ、一応はやるけど「闘っているのにアホか!」とスグに叩かれたりはするんだが、お客さんが静かになっているのが画面からも見えてしまう。
フィニッシュは飛んできたサミーをジェリコがヒザで迎撃のコードブレイカー、そのままフォール。ただ、それで終わりじゃ許されない。いったん抱き合う二人なんだが、やはりサミーが急所蹴り。花道にはドン・キャリスが待っていたというオチでした。