デモ視聴率AEW敗北秘策WWE番組内RAW王座戦MITBビッグE新王者

 AEWのDynamiteが広告主にとって最重要なデモグラフィック18-49歳において視聴率0.52%を記録、RAWを抜き去ったことでWWEに非常ベルが鳴り響いた。そして続くAEWのPPV『All Out』が世界合計推定で20万件突破と驚愕数字になりそうとの観測のみならず、先行して断言を活字に残す本誌以下、後出しジャンケン組も乗っかって史上最高のPPV大会との評価も得た。ましてシカゴ会場のゲート収益が$10MM(邦貨約11億円)超え確定の報道が伝わり、もはや非常ベルがまったく鳴りやまない。米マット界は大変な地殻変動が本誌の予想記事での重なる指摘だけでなく、紛れもない歴史的な転換がついにリアルに具現化したのであった。

 この緊急事態を受けて、当初は2週間後のPPV大会『エキストリーム・ルール』の目玉だったボビー・ラシュリーvs.ランディ・オートンRAW王座戦を急遽、テレビ番組RAW内で前倒しに組むとSNSで発表。また、もとから現地翌日USAネットワーク放送(日本は木曜からWWEネットワーク視聴開始)のNXTは、会場を少し広く明るく改修したので新装開店「2.0」バージョンなのは前から決まっていたことだが、突然王者サモア・ジョーが「ケガしたから王座返上」と、本人による映像がSNSにばら撒かれたのだ。
 上辺のアングルを真に受けての報道しかやれない媒体もあるが、大人のファン向けの本誌は瞬時に見破り、そんな恥かくことはやらないとの判断を(アメプロ担当は複数記者を擁するので)スタッフに伝達したのが昨日である。当初は次期王座挑戦者を決めるFatal 4 way戦がそのまま新王者決定戦にスライドとも発表された。目先のインパクト重視でWWEは必死の巻き返しに躍起なのが、大慌ての騒動ぶりが事前に確認出来た経緯である。


 そんな会社全体がパニック状態でエライことになっているタイミングのRAWだから、良くも悪くも大注目回だったことは述べるまでもない。そしてビッグEがMITB(マニー・イン・ザ・バンク)の権利書ブリーフケースを持って現れた。会場は名称こそ現在TDガーデン表記だが、ローカル・テリトリーの時代からMSG以外では唯一王座交代の起きうるボストン・ガーデンである。「嗚呼!」~大人のファンは読めたことだろう。3時間番組、どう構成して魅せるのか、WWWF時代から長年に渡って現場フォローしている専門媒体記者との火花散る真剣勝負が始まった。


 シャーロットがシェイナ・ベイズラーをビッグブーツで倒すカードは先週のナイア・ジャックス戦の焼き直し。よって仲間割れとなったシェイナとナイアが次週に対決だそうで・・・。
そしてアレクサ・ブリスとお人形のコントになるのだが・・・。


 ドリュー・マッキンタイアがバイキング・レイダースと組んで、インド軍(ジンダー・マハル&ヴィア&シャンキー)を叩く6人タッグはドリューの独壇場に。最後はシャンキーがクレイモアキックを喰らうが、いつ見ても百発百中の精度で綺麗に顔面に命中するのは凄いことだ。


 ダミアン・プリーストがジェフ・ハーディの攻撃に苦しむも逆転でレコニングを決めるシングル戦は、お約束でシェイマスが解説席に付いた。相変わらずシェイマスのアイリッシュ英語、はっきりとはわかりません(笑)。

 アメリカのお茶の間もわかってないに違いないからいいんだが、当然に試合終わってからやり合ってました。


 タミーナがニッキーA.S.H.のトルネードDDTに沈む試合はボッチ(失敗)かと。タミナーが「こんなの効いてない」とばかりカウント2で肩上げてしまうんだが、もう次のCMが迫っているのにレフェリーは無理に3叩くしかない。う~む。

 試合後ナタリア&タミーナがCM明けに襲撃するから続いてのカードはニッキーがいったん引っ込んで、リア・リプリーとナタリアに攻防をやらせるも最後はプリズムトラップが決まり、ニッキーがリアに飛びついてベビーフェイスの勝利を祝ってました。


 中東ということで無理やり師弟コンビにされているムスタファ・アリとマンスールに、なぜかニューデイというベビー組と、AJスタイルズ&オモスに、T-bar&MaceというAJを除く大型組ヒールの8人タッグも挿入。

 なるほど、ビッグEはSmackDown所属なんだが、MITBをキャッシュインするからとRAWに来ているわけで、ここでニューデイが揃うことになる。実際、約1ヶ月後にドラフト会議があることも発表されていた。少なくともニューデイは再合流なのだろう。ということで8人タッグは木偶の坊オモスがアリにチョークスラムを見舞うのだが、要するにAJが受けて受けて引っ張る内容でした。


 バイパー⇒パイパー・二ーヴン⇒ドゥドロップが、今度はちゃんとした試合でエヴァ・マリーに勝ちました。なんでも結婚されたそうでおめでとうございます。負ける試合なんだけど、ちゃんとしたプロレスの試合になんかやたらエヴァ・マリーが嬉しそうに試合してたなぁ。わかります。ようやく感情移入出来ました。


 番組トリは、実況が「レッスルマニア級のカードをテレビでやります」と強調するボビー・ラシュリーvs.ランディ・オートンのWWE王座戦である。WWE、AEWに視聴率で抜かれてもう必死である。選手たちもがんばっていたからメインイベントではあった。ラシュリーが左膝をやられたのセールをやっていたのがポイントになる。


 昨年のMITB優勝は女子がアスカ、男子がオーティスだったのだが・・・。恋人役マンディ・ローズからオーティスらもCOVID-19感染となった辺りから物語がグタグタになり、結局はミズが裁判までやってMITBの権利掌握と、あまりに長く引っ張りすぎて白けたのに対して、今年はAEWとの戦争からこのタイミング、しかもテレビ番組でやったのが歴史に残ることになろう。24/7王座のマンネリ地獄と違い、こちらはうまく遂行されたのである。

■ WWE RAW
日時:9月13日(現地時間)
会場:米マサチューセッツ州ボストン TDガーデン

◆王者シャーロットと“小悪魔”アレクサがプレゼントの人形シャーリーを巡って乱闘

 PPV「エクストリーム・ルールズ」のRAW女子王座戦で対戦する王者シャーロット・フレアーと“小悪魔”アレクサ・ブリスがプレゼントの人形シャーリーを巡って乱闘となった。王者シャーロットとシェイナ・ベイズラーが対戦すると、不仲パートナーのナイアがシェイナを邪魔した隙にシャーロットがビッグブーツを決めて勝利を収めた。

 試合後にはPPV王座戦で対戦するアレクサが人形のリリーと共に登場すると「王座挑戦を受けてくれたお礼にギフトを持ってきた」とシャーロットにプレゼントを手渡した。シャーロットは「私は人形ではなく、王座を集めているのよ」と言って1度は拒否するも最終的に受け取ったプレゼントを空けて中から不気味な人形を取り出した。アレクサは「彼女の名前はシャーリーよ。私がPPVで王座奪取をするからその後に遊ぶものをあげたかったのよ」と人形を紹介するとシャーロットは「私から王座奪取を狙い、そしてこんなバカらしい人形を渡すなんてクレージーだ」と人形を投げつけて2人は乱闘に発展したが、最後はアレクサがスペル・ラナをシャーロットに決めてマットに沈めた。 
 その後、シャーロットはバックステージで「エクストリーム・ルールズでアレクサとリリーを潰してやる」と言って人形シャーリーをゴミ箱に投げ捨てた。王者シャーロット vs. アレクサのロウ女子王座戦が行われるPPV「エクストリーム・ルールズ」は日本時間9月27日にWWEネットワークで配信される。

◆“忍者”戸澤陽とRトゥルースが王者レジーに逃げられて口論!「お前のやり方が問題だ」

 “忍者”戸澤陽とRトゥルースが再び24/7王者レジーを襲撃するも今回も王座奪取に失敗して「お前のやり方が問題だ」と怒鳴り合って口論となった。王者レジーはティックトックで例のリング下からトップロープ越えて大ジャンプのリングインする宇宙人動画が8000万ビューを獲得したと発表されると、戸澤とRトゥルースがバックステージで再び王者レジーを襲撃。
 しかし、Rトゥルースはレジーに大型トラックの下をすり抜けられて攻撃をかわされると、戸澤はフォークリフトに駆け上がるレジーを捕まえることができない。続けて戸澤とRトゥルースがレジーを追いかけるもレジーが押し出した機材ケースで妨害されて今回も王座奪取に失敗。最後は今回の襲撃を計画したと思われるドレイク・マベリックが現れて「計画に問題はなかった。遂行に問題がある」と主張すると戸澤とRトゥルースは「お前のやり方が問題だ」と決め台詞口論になって睨み合った。

◆“Mr. MITB”ビッグEがラシュリー相手にキャッシュインに成功して新WWE王者に!

 “Mr. MITB”ビッグEがランディ・オートンとのWWE王座戦を制したボビー・ラシュリーを相手にキャッシュインに成功。ついに新WWE王者となった。番組オープニングで“Mr. MITB”ビッグEと王座戦が決まっているオートン(with リドル)、ラシュリー(with MVP)がそれぞれリングに登場するとビッグEが2人に「今日、キャッシュインを狙うぞ!」と宣言すれば、オートンも「俺がラシュリーを倒して新WWE王者になる」と王座奪取を宣言した。さらにビッグEがMITBブリーフケースをラシュリーに見せつけて挑発すると、その隙にオートンがRKOをラシュリーに決めて雄叫びを上げた。

 メイン戦となったWWE王座戦ではオートンがスーパープレックスやクローズライン連打を放てば、ラシュリーもショルダータックル連打やネックブレイカーを決めて白熱の攻防を展開。終盤の大技の攻防ではラシュリーがスピアーからハートロックを狙うとこれをかわしたオートンがRKOを叩き込んだが、セコンドのMVPがラシュリーを場外に引きずり出して介入すると最後はラシュリーがオートンに豪快なスピアーを叩き込んで王座防衛に成功した。

 試合後にはラシュリーがオートンを解説席に叩きつけて襲撃したが、自身も左膝を強打して負傷してしまう。するとそこへ宣言通り“Mr. MITB”ビッグEが姿を現してキャッシュインするとゴングと同時にラシュリーがビッグEに襲い掛かってスピアーを炸裂したが、これをカウント2で返したビッグEがビッグエンディングを叩き込んで3カウント。ビッグEがキャッシュインに成功して新WWE王者となるとニュー・デイのコフィ・キングストン&ゼイビア・ウッズと共にベルトを掲げてWWE王座初戴冠を祝った。


 Happy Endingの大団円であった。