AEW詰め込み回!オハイオ出身MOX鈴木みのる中継短縮の憂き目

(c) AEW

■ AEW Dynamite
日時:9月8日(現地時間)
会場:米オハイオ州シンシナティ フィフス・サード・アリーナ

 シカゴ『All Out』が業界のパワーバランスをも崩す歴史的な大会になったことは疑う余地すらない。PPV後の番組はWWEのRAWもそうだが何があったのか知りたい視聴者が増えるから、平均視聴者数1,319,000ともの凄い数字になったのみならず、18から49歳の広告主にとって最重要なデモグラフィックにおいて681,000(視聴率は0.37%から0.52%と+40.5%の驚愕ジャンプ)を確保。今週のRAWが678,000だったので、あっさり抜き去ったのであった。
 しかし、大勢が見てくれたからといって今回のDynamiteに課題がなかったわけではない。フォローアップやらないといけない、『All Out』には出れなかった選手も出さないといけないと、あれもこれもと詰め込み過ぎてしまったからだ。


 番組は例によってマラカイ・ブラックが、ダスティン・ローズをも下すカードから。

 ダスティンの引退を匂わす前回に奪ったシューズの小道具も出てきたりと、そりゃ一方的な内容になるわけではなく”You still have it”のダスティンさんにも見せ場のある展開ではあるのだが、問題はブラックマスのフィニッシュだ。ほぼ百発百中で綺麗に顔面を捕えるのだが、今回は肩に当たっただけの不完全なものに。こういう場合は咄嗟の判断で違うことやれよとも思うのだが・・・。
 その直前がむき出しにされたターンバックルにダスティンが顔を突っ込むspotがあったから、実況はうまいことそっちですでに「やられていた」ことにしてはいた。


 2時間番組の構成をプロデュースする側から考えるなら、続くセグメントがCMパンクなのは順当だろう。ここでは次に闘うのは誰かとなるのだが、今宵の実況席はエキスカリバーが結婚準備のためもとからタズが入っていたこともあるのかないのか、パンク演説の途中でタズが割って入って、要するにタズ軍団が相手だと。ハンサムなタズの息子も出てきたが、どうやら次はパワーハウス・ホブスになるようだ。


 ということで、そのままホブスが、エリート軍との6人タッグで飛びまくって好印象を残したダンテ・マーティンとのシングル戦に移行。そりゃスパインバスターで勝利するんだが、『All Out』に出れなかった選手たちをこちらでというのはわからないでもないが、あまりにニュース満載だったPPVなのでフォローに徹すべきだったかも。なにしろ、MMA総本山ATT(アメリカン・トップ・チーム)のダン・ランバート会長が、いかにしゃべれる役者かはもう十分わかったし、スコーピオスカイ、イーサン・ペイジもPPVに出番なかったからと、オハイオにまで呼ばれてきたんだから台割りセグメント与えたんだろうが・・・。そりゃダン会長のヒールプロモ、天職なんじゃないかと思わせる模範例ではあるものの、こうした積み重ねで肝心のトリの試合時間が押してしまうことになっていくのだった。


 ヒールプロモといえばしゃべりの天才MJFであり、クリス・ジェリコに負けた言い訳で「俺が勝っていたのに再戦にさせられて・・・」とやるのは順当かつ必要。そしてオハイオ出身はジョン・モクスリーだけでなく、故ブライアン・ピルマンとファミリー、現在AEW所属のジュニアもそうなんだが、このセグメントの危ない内容にはビックリ。「お前の母ちゃんは薬物中毒で・・・」と、最前列にファミリーがいるのにMJFが毒づきだしたのだから、プライムタイム(日本表記ゴールデン)の一般向け番組なのにいいのか?
 当然乱闘になり、MJFの次の抗争プログラムになるのだろうが、WWEが「あんなのはお茶の間向きでない」と断罪するように流血戦は容認だし、デスマッチまでやってしまう。そしてマイク内容もヤバいことは事実なのである。


 ルビーSOHOにシングル戦なのはフォロー回として順当なのだが、対戦相手のお仕事役はジェーミー・ヘイターなのか。そもそもルビーはベビーフェイスなのかと記者は面食らったのだが・・・。

 ライオットキックで勝利後、当然Dr.ブリット・ベイカーD.M.D.らがどつくんだが、里歩やクリス・スタットランダーが救援にと、お茶の間にわかりやすく構図を提供してました。


 FTR&ショーン・スピアーズに、ダークオーダー軍の6人タッグは、後者のイービル・ウノ&スチュ・グレイソンの参謀組と、ジョン・シルバーの仲間割れがテーマに。

 スピアーズのデスバレー・ドライバーが決まって、タリー・ブランチャーはダービー・アレン戦を要求してました。あと、サミー・ゲバラ君のボブ・ディラン紙芝居コーナーも挿入されてます。


 世の中、週刊ファイト増量ページ拡大版にせよ、有料のまでは買わないという方がいるのは仕方ないのと一緒で、PPV見てないままの一般ファンもいるからアダム・コールのエリート加入はフォロー回として必要なんだが、やや助長に過ぎたかも。ブライアン・ダニエルソンがやってきて「俺とケニーの試合が見たいか?」とやれば、そりゃ会場はYESの大合唱になります。そして「お前は俺のレベルに達してない」とやるんだが、番組はオメガがプロレスリング・イラストレイティド誌恒例のトップ500選手選出で1位になったことを強調するのであった。はい、権威があるのは本誌の鷹の爪大賞だけです(笑)。他がなんと書いてようが、本誌はまったく左右されません。眼中にありません。

 YESロックをケニー・オメガに瞬時の早業で決めたら、すかさずエリート軍が、そしてジュラシック・エクスプレス、クリスチャン、”エリート・キラー”フランキー・カザリアンが救出に来るのはお約束です。


 ということで肝心の鈴木みのる、♪風になれもカットだし、試合時間も5分くらいに押してしまって勿体ないなぁ。生中継だから仕方ないんだが、来週再戦やればいいとかの選手じゃないんだから、詰め込み過ぎた煽りを食ってしまった。まぁ、試合は短くとも中身は凝縮。この二人の定番spotを平均視聴者数1,319,000に披露出来たのは画期的なんだけど。

 どこで切ったのか不明なのだが、みのるは右目流血になってパラダイムシフト、ダブルアーム・スープレックスに沈むのだが、絵的にはうまくいけたかと。なにしろ新日本プロレス内での格・序列と違って、石井智宏と並んで海外の方が圧倒的に評価の高いMinoru Suzukiである。これで詳しくなかったお茶の間のプロレスファンにも、凄い大物がAEWに来たという印象は間違いなく残せたのであった。


※月額999円ファイトクラブで読む(クレジットカード、銀行振込対応)
▼金網ルチャ兄弟Yバックス突出-CジェリコCMパンクKオメガPPV全容

[ファイトクラブ]金網ルチャ兄弟Yバックス突出-CジェリコCMパンクKオメガPPV全容

※500円電子書籍e-bookで読む(カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応)
’21年09月16日号AEW爆発AllOut スターダム 西武ドーム新日 虎女王新木場 猪木ドリー