AEW内インパクト王座戦アンギャロ防衛-ジェリコ試練の5番勝負次週

(c) AEW

■ AEW Dynamite
日時:8月11日(現地時間)
会場:米ペンシルベニア州ピッツバーグ ピーターソン・エベンツ・センター


 番組はエリート軍(ヤングバックス&ケニー・オメガ)と、マット&マイク兄弟にダンテ・マーティンを加えた6人タッグだが、この若きダンテがなんと素晴らしいことか。ここにもまた、AEWは次世代スターを確保していることを見せつけたのである。特に跳躍力。RAWの24/7王者レジーが、リング下からトップロープ越えてリングインするのは、TikTokで再生回数2200万だから別格としても、ケニーの頭の上をその場飛びでゆうに高く飛び越えたのには思わず「え!」と声を上げてしまった。

 試合はケニーが牛殺しを魅せて、エキスカリバー実況がUSHI-GOROSHIとやるような大変良く練られた構成になっており、最後は大活躍だったダンテに3方向からのBTE Vトリガーでフォールとなるんだが、6人とも凄いとしか評しようがない。


 そのままクリスチャン・ケイジが出てきて、当然トニー・シェバーニのマイクなんか要らんとドン・キャリスがまくしたてるんだが、現地金曜夜10時の新番組Rampageの第一回放送で8月13日ケニーのインパクト世界王座に挑戦、さらに『All OUT』PPV大会でAEW世界王座に挑戦ということに。大人のファンは流れが読めたと思うが、これがあってハングマン・ペイジが挑戦者決定戦で負けたことも納得という次第である。
 ただ、あとのセグメントでカミーレのNWA女子王座に挑戦するレイラ・ハーシュのプロモ映像があり、要するに他団体NAWのPPV大会を宣伝しているのであって、新日本プロレスの棚橋弘至が出てくるのと併せて、全方位外交のAEWがWWE包囲網を着々と進めていることの証であろう。


 ダニエル・ガルシアと一緒に出てきたつい先日NXTを解雇されたカナダはケベックのEVER-RISEは、AEWでは2.0というチーム名なんだとか確認しながら始まったダービー・アレンとのシングル戦は、コフィン・ドロップが決まるんだが・・・。問題はスティングさんが張り切って花道でスープレックスかましたりと、こりゃ新番組も始まるので、「また試合する」と言ってるに違いない。止められないんだろうなぁ~。
 ということで、Dynamiteでのスティング&ダービー・アレン対2.0のタッグ戦が発表。PPV大会はともかく、一般向けテレビ番組でスティングが試合するのはかなりの久しぶりになると思われる。


 次はオレンジ・キャシディ&チャック・テイラー&ウィーラー・ユウタのベビーフェイス組に、マット・ハーディ&プライベートパーティのヒール組6人タッグ。6人タッグが多いのは、トリオ選手権が近く発表されることもあるが、なんか同じ少ない面子の焼き直しカードばかりやってるSmackDown-RAWに対して、本当は所属選手の総数なんかWWEより大きく劣るのに、番組だけ見ていたら、なんかいつも大勢出ている印象があるように思わせる効果もあるかと。
 マット・ハーディがウィーラーにツイスト・オブ・フェイトを見舞うケツだが、それはどうでもいい。むしろ巷で言われているのは「ウィーラーがWWEのトライアウト受けて不合格だったのに、ここでは活躍している」という嫌味の方である。WWEは見る目がないとの論旨に繋がるわけだ。


 ナイラ・ローズ w/ビッキー・ゲレロvs.クリス・スタットランダーとなれば、これまでは女子王座のトップコンテンダー扱いだったナイラなんだが、ここらで世代交代、異星人がoverになるんだろうと思った通り、比較的大きいのにクリスが450スプラッシュやって取りました。
 

 Dr.ブリット・ベイカーD.M.D.は今でこそ(今のところNXTの)アダム・コールとフロリダに住んでいるが、ピッツバーグの出身。前の方の客にはタオルが配られてグルグル回しての花火もバンバンの大物の地元凱旋である。もうここでは完全なベビーフェイスなのだ。次に挑戦するレッド・ヴェルベットが突っかかって行ったが、確かにもう女子部門の顔なのだ。


 From Tokyo, Japanのカール・アンダーソン&ドク・ギャローズ組が、ダークオーダー軍のイービル・ウノ&スチュ・グレイソンにマジック・キラーを決めて、インパクト世界タッグ王座を防衛なのである。結構なことなのだ。


 QTマーシャルのファクトリー軍が、なぜか出ているトニー・シェバーニの息子をどつき、救援に大巨人ポール・ワイトが来てチョークスラム決めて蹴散らすというセグメントも。ワイトも現役復帰なのだろうか?


 番組トリがクリス・ジェリコの試練の5番勝負4戦目、ウォードロウ戦である。そりゃ勝利して最後の大将戦MJFに辿り着くことはわかっているんだが、激しい試合やってくれたし、実際すでに痛めているヒジをさらに悪化させたようで(トップ画像)それは心配のハードヒット攻防だった。

 途中でMJFがオーブリー・エドワーズ女史から退場を命じられ、ジューダス・エフェクトが決まってついにMJFに辿り着くのだが・・・。MJFが突きつけた試合形式は入場曲合掌ナシ、ジェリコがジューダ・スエフェクトを使ったら即刻負けというルールに。それにしても最初から出来上がっていた今宵のピッツバーグの大観衆、♪Judasの入場大合唱は、今の時代スマホで歌詞を見ながらの女性客も大写しになっていたし、盛り上がりが最高なのだった。
 いよいよAEWは、この週末から2つ目の番組Rampage放送開始である。


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