AEW棚橋弘至IWGP US挑戦表明Hペイジ威風堂々Cジェリコ蛍光灯流血

(c) AEW

■ AEW Dynamite FIGHT FOR THE FALLEN
日時:7月28日(現地時間)
会場:米ノースカロライナ州 シャーロット ボージャングルズ・コロシアム


 番組はハングマン・ペイジの再紹介ビデオというか、放し飼いの馬もいる荒野に立つカウボーイなのである。そしてダークオーダー軍を引き連れた花道入場の演出が大掛かりで、すっかり大物スターなのだ。AEWの成功は様々な観点から考察可能だが、やはりそれまでまったく無名だった選手がメインイベンターになっている点に尽きよう。選手を発掘してお客さんにも認めさせるまでが団体としての能力であり実力である。
 今回はエリート軍との10人エリミネーション・タッグマッチということで、実際にバスケのボールとシュート台が持ち込まれ、ヤングバックスたちが実際にシュートを決めながらの入場で対抗。服装もわかりやすくバスケのチームにしていた。

 いい試合なんだが、バックショット・ラリアットでヤングバックスを脱落させたものの、最後に残ったケニー・オメガの片翼の天使がハングマン・ペイジに決まってしまう。普通前哨戦は挑戦者の勝利がセオリーなんだが、これはなにを意味するのか。これからのお楽しみである。


 棚橋弘至がビデオでDynamite番組に登場。「IWGP US王座だけは巻いたことがない」から、今宵のランス・アーチャーvs.ヒクレオの勝者に挑戦すると。新日本プロレスからは現地8月14日のロサンゼルス大会が発表されている。
 なお、あとに出てくるジョン・モクスリーのセグメントでは、空港のテレビで五輪中継見ていて、差別になりかねないので国名は伏せるがMOXは出していたんけど、要は小国の選手までTOKYOに来ているのに、「なんで俺が行けないんだと」を八つ当たりする場面も放送されている。いよいよ、AEWとの提携路線が本格化する。

 そして現地8月20日(金)、新たに始まる番組『Rampage: First Dance』の中継会場がシカゴのユナイテッド・センターだと発表される。あの巨大会場を埋めるというなら、もうあの男の登場しかない。お客さんがCMパンクの名を連呼している(笑)。


 FTRとサンタナ&オルティーズのカードは、残念ながらキャッシュ・ウィラーがどこでなのかわからなかったのだがガチ流血になり、恐らくフィニッシュを早めたと思われる。なのでダッシュ・ハーウッドがオルティーズをフォールしていた。


 そしてIWGP US王座戦。キング・ハク親父が新日のジャージーで出てきて往年の型をビシっと決めるのだ。そしてランス・アーチャーは「鈴木軍」Tシャツである。お膳立ては揃った。

 ブラックアウト(スプラッシュ・マウンテン)が決まる。先週のDynamiteが禁断の扉が開いたのだとしたら、今回はマット界の地殻変動が始まったのである。

 コディ・ローズのセグメントにはマラカイ(元アリスター)ブラックが襲撃。クリスチャン・ケイジ&ジュラシック・エクスプレス対アンヘリコ&プライベートパーティー w/マット・ハーディの6人タッグ、さらに正式にAEW所属となったサンダー・ロサが、新人のジュリア・ハート(ヴェロシティ・ブロンズのチアリーダー)を片付けるカードが続いた。


 タナの番組登場に合わせるかのように、東京ドームの時のメイクのペインメーカーとしてのクリス・ジェリコのお出まし。MJF&ピナクルが派遣する試練の5番勝負の2戦目であり、米国のデスマッチ王ニック・ゲージとなれば、やはりダブルジュースの大流血戦になるのだが、中身は想定をはるかに上回る、大日本プロレスやフリーダムスの研究成果なのか。ピザをカットするスライサーでジェリコの額を切り刻み、蛍光灯は出てくるはついにはガラスまでというフルコース。
 ちなみにここは旧シャーロット・コロシアムであり、NWAの時代からWCWでも何度も使われた馴染みのプロレス会場だ。名称権を買ったボージャングルズのチキンはKFCより旨いんだが、日本には進出していない。しかし、そこでピザを武器に使うのかという突っ込みをしたくなった。

 WWEは絶対にこういうのはやらない。ニック・ゲージの出ているインディーか、テレビ放送していた団体で蛍光灯まで出てくるのはギリギリ、ルチャ・アンダーグラウンドまでだと思うが、南部プロレス継承のAEWは流血好きだなぁと。お茶の間の日本表記ゴールデンに流しているのだから、「いいのか?」と心配になるのだが。ましてこの日は、キャッシュ・ウィラーの予定外のガチ流血が画面に出ていたばかり。ジェリコさんはなにかと便利な手袋着用なんだが・・・(笑)。


 終いには毒霧攻撃まで飛び出して、ジューダス・エフェクトで沈めた。MJFが第三の刺客として送り込むのはメキシコはコラソン・デ・レオン時代の宿敵、青春戦士フベントゥ・ゲレーラだって。調べたら現在46歳かぁ。それにしてもAEWは、選手がやりたいことをやらせている。ちょっと驚きの放送回だった。


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