NXTトリはSブラックハート&Tノックス対Sバンクス&ベイリー!最後は紫雷イオが一掃

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 本誌はWWEのコロナ対応に批判が集まっている件を報道したばかり。ようやく公式に1名感染者がいたことを公表、よって全員の検査となり録画収録予定が一日延びたんだが、以前から「パンデミックが収まるまで冗談じゃない」と家族優先を表明していたケビン・オーエンズは、現地水曜に行われた次回RAWの収録に参加せず家に帰ってしまったという。なんでも身内にコロナによる不幸があったので、見過ごせない問題のようだ。また、水曜収録が予定されていた現地26日用SmackDownは検査結果を待って金曜日中にと、綱渡りスケジュールになってバタバタしているらしい。そんなニュースが駆け巡る最中でのNXTだったが、こちらは基本LIVEに近い収録で中身充実、飽きさせない2時間番組で楽しませてくれていた。


 冒頭は、タッグ王者のインぺリアム(ファビアン・アイクナー&マーセル・バーセル)に対して、毎回入場で楽しませるブリザンゴ(タイラー・ブリーズ&ファンダンゴ)なんだが、なんと「エンポリアム」と高級ブランドを名乗りつつ、あのジャージーだけのインぺリアムの恰好で笑わせると。

 試合はアイクナーがファンダンゴにDDTを決めて王座防衛なんだが、インドゥ・シェールが出て来るは、オニー・ローカン&ダニー・バーチも介入と、タッグ戦線のおさらいも忘れていない。


 プッシュが始まったダミアン・プリーストは、ベルファースト出身のキリアン・デインにレコニングを見舞うシングル戦。但し、あとの会場外セグメントで車をパンクさせられており、犯人らしきキャメロン・グライムスと来週も一騎打ちと発表されていた。


 中国本土出身のザイア・リーは、またアリーヤとのシングルが組まれたが、この試合はAEWのトニー・カーン代表に顔が似ているからギャグ要因に使えると、チェルシー・グリーンに逃げられて飲んだくれたままのロバート・ストーンが焦点かも。アリーヤの入場で、アクリルで仕切られた花道で髭も剃らずボロボロ状態のままのストーンを見つけのところで、やはりフルセイル大学の方だと気が付くのだが・・・。やはりパフォーマンス・センターよりはやや広いのだが、最近は電飾設備などを同じにして一般視聴者には収録場所をわからなくしている。試合は無理やりセコンド?に連れてこられたストーンがゲロをリング内にぶちまけて、それに気を取られたザイアがアリーヤに丸め込まれるケツ。ストーンがマネージする選手が見つかったということのようだ。ただ、顔似はともかく、キャラはトニー・カーンとは違うのでこの内輪ギャグは伝わってないと思われる。

 アンディスピューティド・エラは、ロデリック・ストロングだけにかの”田舎の農夫・連続殺人鬼”デクスター・ルミスが見えるという設定で、ようやく同一空間復帰のカイル・オライリー演じる精神医が心理テストしたりでロデリックの異常を診察するスキットも挿入されていたが・・・。なんかSmackDownテイストになってしまっており、スキット場面はほどほどにしないとNXTでなくなってしまう。

 いずれにせよ来週のカードは強烈だ。キース・リーの北米王座に、ジョニー・ガルガノ、フィン・ベイラーが挑戦するトリプルスレッド戦があり、その勝者は381日の長期政権となったアダム・コールのNXT王座に挑戦する二冠戦(現地7月8日)である。これは当然、同日裏番組になるAEWのFYTER FESTに対抗することが第一目的ではあるが、瞬時に世界に情報が伝わる時代、これまた間違いなく、新日プロの大阪城ホール決戦にてNew Japan Cup覇者が内藤哲也の二冠に挑戦することを意識しているようだ。


 大型のラケル・ゴンザレスを用心棒にしたダコタ・カイが、ケイデン・カーターをタップさせるのはこれまで通りか。ただ、RAW・SmackDownの番組構成よろしく消化試合を挟んでいるだけのような・・・。


 巨漢のブロンソン・リードが細見黒人のレオン・ラフにフロッグスプラッシュは、いわゆるスクワッシュマッチだろう。そして、台風の目となったキャリオン・クロスに「次週、やってやる」を表明した。クロスとは大型同志なのでこれは期待していいだろう。


 ファンタズマの息子が自ら覆面脱いでサントス・エスコバを名乗った途端、英語でプロモなのが大笑いなんだが、我らのドレイク・マベリックが文句やりにきても、軍団三人で袋叩きに。哀れマベリックはテーブル葬でも頭をコンクリートに打っていたし、予定の手配とはいえ担架で運ばれ救急車となっていた。


 さて、お待ちかねのショッツィ・ブラックハート&ティーガン・ノックス組が、乗り込んできたHome Comingのベイリー&サーシャ・バンクスとのタッグ王座戦である。本誌が「ショッツィを毎週出せ!」と活字にして以来、なにかと緑髪が目立っているんだが、存分に期待に応えてくれた。


 この回の収録は実質LIVEなので、そこでこれだけ素早く動けてメインを務めたのだから、いかに画期的なことか。親父がバイカーのパンク魂は大きな印象を残していた。

■ WWE NXT
日時:6月17日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド近郊 フルセイル大学スタジオ

◆6・26トリプルスレットNXT北米王座戦&7・10ダブル王座戦の2つのビックマッチが決定!

 NXT北米王座戦線が混沌とする中、日本時間6月26日のトリプルスレットNXT北米王座戦、7月10日の勝者総取りとなるダブル王座戦の2つのビックマッチが決定した。リングに登場したNXT王者アダム・コールは「キース・リーはNXT王座を狙っていると言っていたが、俺もNXT北米王座も標的にしているぞ! そもそも初代北米王座はこの俺様なんだ。これで2本の王座ベルトを両肩にかけることになるかもな」と挑発すると、そこへ北米王者リーとジョニー・ガルガノが姿を現した。ガルガノは「キャンディス・レラエと夫婦でNXT王者になるんだ」と目標を語ると、今度はそこへフィン・ベイラーも登場。ベイラーは「俺は多くのタイトルを獲得してきたが、NXT北米王座はまだだ。これは挑戦ではなく警告として言うが、北米王座を獲得したらすぐにNXT王座を獲りにいくぞ」と2人の王者を前にして2冠奪取を宣言した。
 この状況にウィリアム・リーガルGMがビジョンに現れると「いいアイディアを思いついた。次週のNXTでリーはガルガノ、ベイラー相手にトリプルスレットNXT北米王座戦、そして7月8日(日本時間7月10日)のNXTではその勝者のNXT北米王者とNXT王者コールが勝者総取りのダブル王座戦だ」と言って2つのビックマッチを決定した。

◆「これが私のNXTだ」新王者紫雷イオがWWE女子タッグ王者を追い払う

 新NXT女子王者紫雷イオがNXTに乗り込んできたWWE女子タッグ王者ベイリー&サーシャ・バンクスを襲撃して追い払った。王者ベイリー&サーシャがNXTメイン戦に登場すると、ティーガン・ノックス&ショッツィ・ブラックハートとWWE女子タッグ王座をかけて激突。ショッツィがフェイスバスターやスープレックスでサーシャに攻め込めば、サーシャも串刺しダブル・ニーで反撃を狙ったが、逆にショッツィにかわされてキャノンボールを食らってしまう。さらにティーガンがサーシャをチョークスラム、ショッツィがコーナートップから場外へのクロスボディで猛攻を仕掛けたが、最後はベイリーが介入した隙にサーシャがショッツィをバンクステートメントで捕まえて逆転タップ勝ち。ベイリー&サーシャは攻め込まれながらもティーガン&ショッツィを撃破して王座防衛に成功した。

 試合後には突如現れたNXT女子王者イオがスプリングボード・ミサイルキックをベイリーに決めて襲撃すると、サーシャにはジャーマン・スープレックス、さらに串刺しダブル・ニーも2人に叩き込んで撃退すると、「これが私のNXTだ!」と威圧して自身のNXT女子王座ベルトを掲げた。


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