トリプルH25周年SmackDown Liveビンス・マクマホン飛来祝福!

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 今回はトリプルHの25周年が番組の目玉。サプライズで74歳のビンス・マクマホン御大がサプライズでフロリダに飛来、Social Distanceなのでハグは遠慮なのだが、77歳のアントニオ猪木がコロナ感染を避け疎開という状況を思えば現役指揮官を続ける執念は凄い。これはLIVE中継というのを自らテレビ局にアピールしたことになろう。


 その肝心の「25周年」なのだが、あえて美化した映像パッケージにせず、盟友ショーン・マイケルズと一緒に、むしろブルーパーズと呼ばれる失敗したテイクばかりを編集、自らを笑うというのは大評価だろう。誰も自慢セグメントなんか面白くない。実際、レッスルマニア連続出場記録は不滅なのだが、わざと負けた試合ばかりを流して笑うと。ただ、その前の失敗回の中に、その後もパロディが続けられるあのRAWとNitoroの「月曜生TV戦争」の激戦期、WCWの会場外に戦車で乗り込んで・・・の回の中に、HBKとのコントがあって、「俺たちのDVDは二番目に売れている」、「イチバンはどれか?」、「アンダーテイカーに負けたレッスルマニア」という伏線がある。わかるユニバースならお気づきの通り、年間最高試合賞の負け役やった選手こそが真のGreatestなのだ。ここでプロレス芸術の底なし沼に突き落とされることになろう。だから負けた試合ばかりを流す「25周年」だったのである。


 もっとも2時間番組は、録画のものとLIVEをわからないようにうまく混ぜた構成だ。映画見るのもネット配信サブスクリプションが主流になって市販DVDが売れなくなると、監督や製作者が別音声で、「種明かしをするとこの数分の場面はロンドンで撮影したのがイマイチだったので、ニューヨークでやり直して、さらにロンドンのも使って40回カットを繋ぎ直した」とかをやるんだが、「ドアを開けるところがロンドンで、開けてからがNY、さらに戻って・・・」と、映画マニアを舞台裏解説で喜ばせる手法である。

 実際、南部のおばさんレイシー・エバンスとサーシャ・バンクス w/ベイリーのカードは明らかに録画だった。やる側・作る側から見ているなら途中でレイシーが口中切って流血しているのに、実況はなかったことにしているし、最後はやり直したものに差し替えられて繋いでいる。まぁ99.99%の視聴者はそこまで見えないだろうが、要はやり直して繋ぎ編集したりカットのspotもあったということ。おばさんの試合は、まだまだ試合運びがグリーンで聖なるLIVE空間で試されるレベルにはない。


 番組はSmackDown所属になったフォゴトン・サンズが、早くも忘れられているタッグ戦線の絵からだったが・・・全体としては、やはりNXTを見たあとにSmackDownを見ると、ばらつきが大きくダメ試合も目立ってしまう。証券アナリストの追求質問をかわして2020年の最初の四半期の経常利益が前年比で60%上昇と胸を張ったビンス御大。良くも悪くも現役の最高司令官なのであった。

■ WWE SmackDown
日時:4月25日(現地放送日、一部録画)
会場:米フロリダ州オーランド近郊 パフォーマンス・センター

◆中邑&セザーロがブライアン&グラックを襲撃して遺恨激化

 中邑真輔&セザーロが試合のセコンドをしていたダニエル・ブライアンを強襲した。PPV「マネー・イン・ザ・バンク(MITB)」のラダー戦予選としてドリュー・グラック(with ブライアン)とキング・コービンが対戦すると、コービンのパワーとグラックのテクニックがぶつかる白熱の攻防を展開。セコンドのブライアンが鼓舞する中、グラックがコービンを鉄製ステップに叩き付けて試合のペースを掴むと突如現れた中邑&セザーロが背後からブライアンを襲撃。その隙にコービンがグラックをポストに叩き付けると、エンド・オブ・デイズで沈めてMITBラダー戦出場を決めた。

 試合後には中邑&セザーロが倒れたグラックを捕まえるとコービンが自身の杖で強打してトドメを刺し、中邑&セザーロとブライアン&グラックの遺恨がさらに激化した。MITBラダー戦がWWE本社で行なわれるPPV「マネー・イン・ザ・バンク」は日本時間5月11日にWWEネットワークで配信される。

◆トリプルHの25周年をビンス会長が祝福!

 WWEでのキャリア25周年を迎えたトリプルHがエンディングに登場して話し出すと、そこへ盟友ショーン・マイケルズが姿を現した。マイケルズが「お前のためにここに来た。25周年おめでとう!」と2人で25年間を振り返っていると、妻ステファニー・マクマホン(No Funといびられる)やリック・フレアー翁、長い白髭になったロード・ドッグが次々とスマホの映像電話(提携するSkypeではなくGoogle Duoのようだ)に登場してトリプルHを祝福。さらにステージにビンス・マクマホン会長も姿を現して真面目に「愛してるぞ」とお祝いの言葉をトリプルHに伝えると、最後は照れ隠しのように「今日のお前のパフォーマンスは本当にひどいな。おやすみ」と言って会場ライトが次々に消えて暗転となった。

 コオロギ鳴き声の余韻は、フロリダの初夏なのか、WWE大口スポンサーCricket Wirelessへの配慮なのか・・・。暖かくなると感染の広がりが止まるのがセオリーではある。そう祈るしかない。


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