衆議院議員・馳浩が「炎上中」だ。
発端は、DVや虐待等で居場所のない10代女性たちの自立支援を行う一般社団法人Colabo、仁藤夢乃代表の告発Tweet。
Colabo URL
自民党議員らによる10代女性を支援する『Tsubomi Cafe』視察における問題のある言動や少女に対するセクシャルハラスメント行為についての抗議文と要望書を該当議員にお送りし、こちらで公開しました。https://t.co/pSnwI8UmSI
— 仁藤夢乃 Yumeno Nito (@colabo_yumeno) April 24, 2020
これに対し馳浩はFBにて、行き違いがあったと、馳浩サイドからの状況説明と謝罪がなされてはいる。
馳浩FB
https://www.facebook.com/hasehiroshi.kousiki/
仁藤夢乃氏のTweetでは、Colaboの女性の身体を触ったとの申し立てや、現場での議員(馳浩と思われる)の秘書に対する言動が高圧的で、暴力の被害者である女性が恐怖を感じたとされているが、馳浩から具体的な釈明は無い。言った言わない、やったやらないの水掛論となってしまうが、そもそも今のご時世に10人強で行動している事も疑問だし、Colaboの女性達に対して真摯に向き合う姿勢が欠けていたと言わざるを得ない。
プロレスファンとしては、生徒を竹刀で殴りつけていた教師時代や、『ギブUPまで待てない!! 』で山田邦子さんを怒鳴った経緯から、リング外にあっても、良く言えば時代錯誤の体育会系のノリが抜けきらない馳浩に
「またか」
と思ってしまうところだが、「プロレス」を誰彼構わず押し付けるべきではない。
さまざまな事情で家にいられない、いたくない人向けに、無料で安全に過ごせるホテルを紹介できます。
企業の協力により、50ベッドまで受け入れ態勢を広げました。気軽に連絡してください!#新宿 #Tsubomicafe #歌舞伎町 #家出 #家出少女 #家出女子 #泊めて #神待ち #JK #女子高生 #ネットカフェ https://t.co/N9OJiYMi1H— 仁藤夢乃 Yumeno Nito (@colabo_yumeno) April 7, 2020
そもそも政権与党でそれなりに発言力もある衆議院議員である馳浩が今するべき事は、女性の会合に行って椅子を運んだり、ホームレスにパンを差し入れしたりする事なのだろうか。
4月15日、「プロレス界全体からの総意」として、ブシロード木谷高明オーナー、菅林直樹新日本プロレス会長、棚橋弘至他選手から馳浩に「要望書」が手渡された。
内容は
「プロレス団体のレスラー及びスタッフに対しての簡易検査キットの早期普及」と「年間契約している選手の休業補償」の2点。
新日本プロレスには「プロレス村」の住人と見做されていない弊誌ではあるが、「プロレス界の総意」として今政府に働きかける要望だとしたら余りにも利己的だし、浮き世離れしているのはないか。
これを受け取ったスポーツ庁、経済産業省の担当者の解答も、従来の政府のコロナ禍に苦しむ社会に対するものと同様であったが、事前になんらかの打ち合わせがあったと思わないと、あまりにも利己的に過ぎる。
特に、購入したチケットを放棄すると寄付金扱いとして控除対象とする税制改正などは、経済的に逼迫する庶民の側にプロレス団体救済の責を負わせる様な制度だと言わざるを得ない。
金融機関から無担保で80億5000万円を借り入れできるブシロードグループという後ろ盾を持つ新日本プロレスとスターダムが、さらにファンからもチケット代をカンパとして受け取る事を推奨する様な制度をあたかも国の救済措置だという姿勢は甚だ疑問だ。
馳浩は終息後のV字回復と統一機構とコミッショナー設置を要請しているが、巷では今日明日の生活に困るプロレスファン、ワンマッチ契約のフリー選手だっている筈である。
「プロレス界の総意」と言いつつ、この日参加しなかった他団体に事前に同意を得ての事ではない様だが、打診されても到底同意できない団体や選手も少なく無いだろうと思われる。
馳浩のお膝元でありブシロード木谷オーナーの出身地でもある石川県では、4月9日にも谷本正憲県知事が
「元気な人は観光に来て下さい」
と発言して批判を浴びたが、結果として金沢などで人口当たりの感染者数で全国一という惨禍を招いている。
『石川県 兼六園も閉園へ/谷本知事「気持ちを入れ替える」/休業要請/クラスター情報 新型コロナウイルス』
https://matome.naver.jp/odai/2158738250359458101
これらの対応の根源は、石川のドンと言っていい森喜朗・東京五輪大会組織委員長が今夏の東京五輪開催に拘泥し、かつ延期された来夏開催にも執念をみせている事にあるのではないか。
全ての市民の生命に責任を持つのが国会議員の責務だとするならば、真っ先に馳浩に求められるのは、コロナ対応のアキレス腱である東京五輪中止の進言であろう。政府として胸を張る雇用調整助成金にしても、窓口はパンクで申請者に対し門前払いも多いと聴くし、陳情に訪れたプロレス団体に対してなどという限定した救済ではなく、広く経済的困窮を救う為に消費税率引き下げや市民個人に対する一律の生活費の保証であるはずだ。
本当にDV被害に苦しむ女性の役に立ちたいのであれば、その場限りの椅子を運ぶなどという矮小な力仕事では無く、眼前に迫る10万円給付を、世帯主に対して等という家父長制的給付をやめさせる事に尽力すべきだろう。
【拡散希望】
世帯主への給付振込という愚策のせいで、DV被害者は給付を受けるために別途手続きが必要になります。が、その手続きを迅速に行うための時間が実は実質4日程度しか残ってません。リンクに手続き方法が書かれているから、拡散願います。https://t.co/kEnbhatYPx
— Masayuki Kusakabe (@unclepaul_jp) April 24, 2020
「女性は力が弱いから力仕事で助けてやれば嬉しいだろう」というマッチョな体育会系の発想、決めつけそのものが女性に対する侮蔑であり、今回の事態の根本的原因である事を肝に銘じるべきだ。
アントニオ猪木は先月
「誰とは言わないが」
と前置きしつつ
「レスラーが何の為に国会議員になったのか」
を改めて問うている。馳浩には自らを振り返ってもらいたいが、我々有権者も、なんの為に馳浩を国会議員にしているのか、を考えてみるべきかもしれない。
※月額999円ファイトクラブで読む(クレジットカード、銀行振込対応)
▼否WWE-油断大敵-幽閉民に問うコロナShockwaveとマット界の未来
▼祝福の独裁者ビンスとバベルの塔破壊MITB-パラダイムシフト後のマット界
▼ジャンボ鶴田さん命日-墓掘人The Last Ride-V字回復に秘策はあるか
▼WWE墓掘人+オーエン・ハート実録-星輝ありさ引退-UFC他世界情勢
※500円電子書籍e-bookで読む(カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応)
’20年04月30日号WWE プロレス映画 田村潔司 虎面新間寿 木村健吾A猪木 修斗ONE MasF
’20年05月07日号お家GWマット界の明日 トランプ-ビンス 長州-前田 馳浩 CAC2009頂点
’20年05月21日号MITBアスカGスラム墓掘人実録 UFC再開 新日 J鶴田 駆逐コロナ映画
’20年05月28日号オーエン・ハート実録 星輝ありさ 石井智宏 シカティック 馬場さん