戦時下の米国SmackDown:中邑真輔、オーティス、ゴールドバークらと欠席組

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 イタリアでのコロナウイルスの死者がわずか一日で627人、感染者は累計5万人目前とされ、死者数でも中国を超えてしまった。ニューヨークのマンハッタンは人通りがなく、日曜日からは、会社員、労働者はついに100%の自宅待機義務が発動される異常事態である。ブシロードの木谷会長が秋葉原に社員を派遣して、かき集められるノートパソコンを買ってこさせたというTwitter発信があった時は、そこまでするのかと思ったものだが、ここでも先見の明があったことになろう。米国の湾岸部だとレストランはテイクアウト、デリバリーのみ営業が許される戦時下にあるのだ。

 記者は地上波でやってる日本の報道番組をまったく信用してないので、こういう時はCS放送で視聴可能なBBCやCNNをつけっぱなしにするが、もう延々とコロナ一色である。100%断言できるが、オリンピックは1年延期だろう。国内のニュースでは、政府の面子があるからタブーなんだろうが、まるで国際情勢とかけ離れている。国内のプロレス読解力が乏しい課題にも当てはまるが、大本営発表を鵜呑みにしていたらなにも見えてないということだ。本誌は先行して紹介してあるが、映画『ワンダー・ウーマン』のガル・ガドットらハリウッド俳優大物たちがジョン・レノンの♪Imagineを唄う動画は、日本時間だと金曜深夜/土曜早朝になるがCNNの看板番組『アマンポーラ』でもエンディングを飾っていた。そんな戦時下でのエンタメ番組『スマックダウン』なのだが・・・


 NFLが国民スポーツになるフットボールの米国では、超有名人らしいロブ・グロンコウスキーは元気一杯だったが、AEW Dynamiteを見たあとだと、最初の無観客大会となった先週のSmackDownから、あまりカメラワークから番組構成にせよ進歩が感じられなかったのだが・・・。


 全部を見ている熱心なユニバースにとっては、先週来なかったペイジが、今回は出てはいるがSkypeのスクリーンからだけで、なにしろ今の米国は報道番組でもスタジオ収録ではなく、キャスターが自宅から映像を送っている現状がある。SD女子王座戦は王者ベイリーに、サーシャ・バンクス、レイシー・エバンス、デイナ・ブルック、タミーナ、ナオミの6 wayエリミネーション戦との発表であった。ちなみにカーメラの名前はなく、ボーイフレンドのコーリー・グレイブも先週に続き実況席にいない。外になんか出たくないという恐怖があるから『レッスルマニア』参加の名誉より、身を守ることを優先する選手やスタッフは少なくないと推定される。

 そして2014年の『レッスルマニア 30』、ジョン・シナvs.ブレイ・ワイアット戦が挿入されるわけだが、AEW Dynamiteに登場したばかりのルーク・ハーパー(現ブロディ・リー)がセコンドとして画面に出てくるので大笑いと。


 ユ二バース的には現在SmackDownはオーティスなのであって、ミズ&ジョン・モリソンはしゃべれるし笑かしてくれるから非常時には貴重だろう。対ヘビー・マシーナリー戦はまともに見る気になったが、トリはゴールドバーグ調印式と言われても、工夫が感じられない睨み合いだけなのであった。

■ WWE SmackDown
日時:3月20日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州オーランド パフォーマンスセンター

◆元NFLスターのロブ・グロンコウスキーがスマックダウンに登場

 元NFLスターのロブ・グロンコウスキーが盟友モジョ・ローリーの呼び込みでスマックダウンに登場した。長身のグロンコウスキーは「俺がレッスルマニアのホストを務めることになった。8万人からゼロになったが準備はできている」と自身の役割を報告すると、ローリーも「俺がついてるぜ。NFLとWWEは違うからな」と盟友のサポートを約束した。
 するとそこへキング・コービンが姿を現して「ローリーからアドバイスを受けると失敗するぞ」と侮辱すると、続けて登場したアライアスもコービンを侮辱する歌を披露した。さらにこれを聞いて笑うグロンコウスキーとコービンが睨み合いに発展するが、最初画面に出てきた時、クォータバックのスターはデカいと思ったものの、背はコービンと変わらなかった。カイリ・セインの方がアレクサ・ブリスより少し背が高いとか、やはり並ばないとわからないものだ。

 スキッド場面はグロンコウスキーがコービンを突き飛ばし、続けてベビーフェイスのアライアスが場外に投げ飛ばしてコービンを追い出している。グロンコウスキーがホストを務めるPPV「レッスルマニア36」は、恐らくコービンがタックルを食らう役なのだろう。

◆中邑&ゼインが王座戦を要求するブライアン&グラッグと火花

 中邑真輔&セザーロ(withサミ・ゼイン)との抗争が続くダニエル・ブライアン&ドリュー・グラック先生がタッグ戦で激突した。ゼインがゲスト解説を務める中で試合が始まると、ブライアンがトペ・スイシーダを中邑に放てば、中邑もスライディング・ジャーマンスープレックスからニー・ドロップをブライアンに叩き込んで応戦。さらに中邑はスピン・キックからセザーロと連携したヒザ攻撃をグラックに叩き込んで白熱の攻防を展開した。しかし、試合終盤にセザーロがグラックを羽交い絞めにすると、コーナーから飛び込んだブライアンがサンセットフリップでセザーロを丸め込んで3カウント。中邑&セザーロは因縁のブライアン&グラックに屈辱の敗戦を喫したが、グラック先生の妙味は楽しめた。

 試合後、両チームがバックステージで舌戦を展開すると、ブライアンが王者ゼインにレッスルマニアでのIC王座を要求。これにゼインは「次週、グラックが中邑を倒すことができればな」と条件を突き付けると、中邑は不敵に笑いながらブライアンとグラックを睨みつけた。

◆ゴールドバーグとレインズが調印式で睨み合い

 PPV「レッスルマニア36」で激突するユニバーサル王者ゴールドバーグとローマン・レインズが調印式に登場した。用意してあった椅子を投げ飛ばしたゴールドバーグは「レインズが俺と対戦する度胸があると思わなかったよ」と挑発すると、レインズは「俺はジョン・シナ、トリプルH、レスナー、アンダーテイカーと強敵たちを倒してきた。今回も同じだ」と言って契約書にサイン。これにゴールドバーグも「レッスルマニアではお前が次の犠牲者になる」と勝利宣言をして契約書にサインするとテーブルを投げ飛ばし、レインズと睨み合って火花を散らした。
 PPV「レッスルマニア36」は日本時間4月5日、6日と2日に渡りWWEネットワークで配信される。


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