[週刊ファイト12月25日期間] [ファイトクラブ]公開中
▼問題児ストライカー篠塚辰樹、冨澤大智とのMMAリマッチRIZIN大晦日
photo:週刊ファイト+(C)RIZIN公式 by 野村友梨乃
・挑発と技巧が融合:篠塚辰樹、異端の打撃センスが光る新時代の象徴
・当て勘異常値:巧撃の鬼才の篠塚、打撃美学と挑発が支配するリング
・RIZIN4戦で証明された存在感:観客を虜にする華と試合内容の濃度
・技巧派の真骨頂:篠塚辰樹、技術で殴り合いを支配したRIZIN3戦
・因縁交錯:師走の超強者祭りで冨澤大智と再戦 “運命のMMA決着”へ
・“殴り合いを愉しむ男”篠塚辰樹:冨澤リマッチが示す運命の分岐点
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挑発と技巧が融合:篠塚辰樹、異端の打撃センスが光る新時代の象徴
RIZINのリングには、個性も才能もバラバラなファイターが集う。圧倒的なパワーで相手をねじ伏せる者、洗練された技術で試合を支配する者、あるいはキャラクターで大会の空気そのものを変えてしまう者──その中で、いま最も“目が離せない存在”と言えるのが篠塚辰樹だ。挑発的な発言や破天荒な振る舞いから“問題児”と評されることも多いが、リングに立った瞬間、その印象は一変する。彼の打撃には華があり、圧倒的なセンスが光り、観客を一撃で惹きつけるだけの説得力がある。
篠塚辰樹の魅力は、単なる強さでは語り切れない。マイクでの危うさも、試合での爆発力も、すべてが“篠塚辰樹というキャラクター”を形づくっている。誰よりも殴り合いを楽しんでいるように見え、格闘家というより“戦闘を愛する本能の塊”とすら感じさせる瞬間がある。スリルを求め、打撃の火花が散るその瞬間を心から楽しんでいる──その姿勢こそが、観る者を魅了してやまない理由なのだ。

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当て勘異常値:巧撃の鬼才の篠塚、打撃美学と挑発が支配するリング
まず触れておくべきは、篠塚辰樹のストライキング技術そのものだ。彼のパンチには一切の無駄がなく、打ち終わりの姿勢まで含めて完成度が高い。振りかぶらず、コンパクトに撃ち抜き、当てるべき瞬間に的確に当てる“当て感”はフライ級でも群を抜いている。自分の得意距離を徹底して理解しており、その間合いをキープする能力も抜群だ。
さらに特筆すべきは“目の良さ”だ。篠塚は相手のパンチをガードで受け止めるタイプではない。ぎりぎりの距離で頭をずらし、わずかな重心移動でかわし、カウンターに繋げる。この“かわし”の精度こそ篠塚の技術の中核であり、被弾してもダメージが入りづらいのは、この絶妙なディフェンスがあるからだ。ガードを下げたまま相手の攻撃を見切っているため、観客からするとひやひやする場面すらあるが、その危うさがスリルを生み、篠塚の試合をより魅力的にしている。
そして篠塚の“巧さ”は、ただ避けるだけでは終わらない。相手のパンチを空振りさせた直後、彼はまるで「今、どこを狙っていたんだ?」とでも言いたげな表情や仕草で相手を挑発する。視線を泳がせたり、余裕の笑みを浮かべたり──まるでリングの上で遊んでいるかのように見える瞬間すらある。これが相手の精神を確実に削る。攻撃を当てられず、かわされ、挑発までされる──相手選手のもどかしさと焦りは一気に加速し、イラつきはMAXに達する。

篠塚の打撃は「強い」よりも「上手い」という表現がしっくりくる。フライ級ながら身長175cmという高身長で、リーチも長い。細身でパワーファイターというよりは、重心の運び方や角度の作り方、コンビネーションの滑らかな連動で勝負するタイプだ。攻撃に踏み込む瞬間の体重移動、パンチを差し込む角度、そこから次の攻撃へ流れる一連の動き──すべてが流体のように滑らかで、他の選手にはない独特のリズムを生んでいる。
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