火災からの復興もまだ記憶に新しいCORE STADIUMが、今度は先日猛威を振るった台風18号により、会場内が水浸しになっていたことが判明。当日朝までの復旧作業により無事開催となった地下プロレス『EXIT-22 CORE:F』。会場には観戦する場所を確保するのにも苦労するほど多くの観客が詰めかけ、大盛況となった。思えばCORE STADIUMでの地下プロレス開催も今回で6回目。ほとんど前宣伝もない状況で、地下の怪しく激しい闘いに魅入られたファン達が、吸い寄せられるようにCORE STADIUMに集まってくる。
今回はなんと出場選手12人、その内4人がCORE STADIUM初参戦。これまでのCORE STADIUM開催試合と比較しても異例の選手数。ファン同様、レスラー達も、闇の渦が生み出す求心力の虜(とりこ)になっているということか!?
前回『EXIT-21 CORE:E』は入道・地獄の五人掛かりという衝撃的な内容であったが、今回は一体どんなカードとなるのか。
第4試合(最終試合)は、タッグマッチ1本勝負、富豪富豪夢路 & 入道 vs. 磯 英弥 & 日龍。入道はこれが本日2試合目だ。
試合に先立ち、富豪富豪夢路から入道に何かが手渡された。それは富豪富豪夢路と同じワンショルダーのコスチュームで、後ろを向くと『道』の文字がグレー地に浮かぶデザイン。入道は早速着替えた。これは師弟タッグ誕生の瞬間か。
夢路から入道に託された新コスチューム…背中に「夢」「道」の文字が浮かび上がる。「夢道コンビ」誕生か!
対する磯&日龍は、前回に引き続きのイケメンタッグ。顔面凶器タッグとの再戦を熱望していたが、その日はいつ来るのだろうか。
試合が始まり、ダブルヘッダーにもかかわらず、果敢に挑んでいく入道。しかしイケメンタッグの老獪な寝技を中心に散々苦しめられる入道。コーナーの夢路からもしきりに檄が飛ぶ。
イケメンタッグは夢路相手にも寝技中心に攻めていくが、夢路は着実に二人から体力を奪い取っていく。夢路は日龍に伝家の宝刀、“世界一の頭突き”を2発叩き込むと、両腕をロックして絡みつき、渾身の力で締め上げてギブアップ勝ち。
夢路の秘密兵器「アンダーグラウンドコブラ2」! 夢道コンビが初陣を飾った。
2試合を乗り越えた入道と共に勝ち鬨を上げる夢路のもとへ、闇の中から一人の男が拍手をしながら近付いていく。なんと高岩竜一だ。夢路は満面の笑顔で両腕を大きく拡げ、高岩と固く抱擁した。この日RIKIYAと共にレフェリングを担当した“先生”小笠原和彦とも同じく抱擁、そして固い握手。最後全員ラインで万歳し、この日を締めくくった。
地下世界に、地上の王者が笑顔で現れた。ほぼ満員だった観客は、この出来事をどう受け止めて家路に着いただろうか。前々回現れた後藤達俊は『面白れぇなぁ…面白れぇよ…やりってぇなぁ…』とつぶやいていた。
地下で始まった渦は、地上の渦をも巻き込みつつあるのだろうか。答えはまだ誰も知らない。
会場で、次回大会のフライヤーを手渡された。
「地下プロレスを生んだのは 人間の本能か… 誰か教えてくれよ。
2009 11/15(SUN)
【EXIT-23 VILAX:A】@VILAX GINZA 13:00 START
【EXIT-24 CORE:G】@CORE STUDIUM 18:00 START」
…銀座?! ダブルヘッダー?!
誰か教えてくれよ!
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第3試合で、三州ツバ吉が右目網膜剥離手術から4ヶ月半を経て、紅闘志也相手に復帰戦。紅は香港での試合が流れての憂さ晴らし、という対戦。
体調万全の『人間狂気』紅に対して、三州は復帰戦とは思えないほどアグレッシブに挑んでいく。しかし本人が思うようにいかないのか、しきりに「チクショー!」「クソー!」と叫ぶ三州。立ち技、寝技での攻防を互いに繰り返し、徐々に三州の動きが遅くなってきた所で、紅がフロントチョークを仕掛けてギブアップ勝ち。三州は復帰戦を勝利で飾れなかったものの、その戦いぶりは見事だった。
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全試合詳報は23日発売の『マット界舞台裏』10月29日号に掲載されました。
「給料が半分になっても橋本さんと・・・」高岩竜一インタビューby神谷享S-KEEP代表
週刊マット界舞台裏’09年9月17日号~9・6 地下プロレス『EXIT-21 CORE:E』
週刊マット界舞台裏’09年8月13日号~8・2 地下プロレス『EXIT-19 CORE:D』
週刊マット界舞台裏’09年7月16日号~7・5 地下プロレス『EXIT-18 CORE:C』
週刊マット界舞台裏’09年3月12日号~3・1 地下プロレス『EXIT-7 KABUKI』
週刊マット界舞台裏’09年4月09日号~南の果ての街・豪州アデレードで地下プロレス!?
異例の選手数に空前の動員――新宿に根付いた“闇の渦”が大盛況を生んだ!? 10・11地下プロレス『EXIT-22 CORE:F』
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