アレキサンダー・ヴォルコフが新王者!『M-1 64』+ファイナルファイト22

(C)M-1

 2月19日(現地時間)にロシア・モスクワで『M-1 Challenge 64: Smoldarev vs. Volkov』が開催された。
 ロシア最大のメジャーMMA団体となっているM-1だが、今大会では、ヘビー級王座決定戦が行われた。現王者のマルチン・ティプラがUFCとの契約で王座を返上した為だ。しかし、この王座決定戦は、逆に豪華になり、なんと元ベラトール世界ヘビー級王者のアレキサンダー・ヴォルコフが登場したのだった。ヴォルコフはベラトール王者であり、王座陥落後もベラトールを主戦場にしていたが、近年、ベラトールを買収したバイアコム(スパイクTVの親会社)の方針転向によりロシアやブラジルの無名実力者よりも、元UFCの知名度の高い選手を重用する様になり試合数が減り、遂に契約解除を要求、それが受け入れられた形になり、母国ロシアに戻ってきたのだった。対戦相手はM-1を主戦場にしてきたデニス・スモルダレフで、ここ最近はティプラに敗れる以外は、勝利を重ねている。試合は、1R、2Rともにスモルダレフが組みついてテイクダウンして上をキープするという展開。ヴォルコフも必死でテイクダウンを凌ごうとするものの、しつこいスモルダレフのテイクダウン攻撃で結局、グランドで下になり劣勢が続いた。このままでは判定負けになるという3R、同じ様にヴォルコフに組みついてテイクダウンを狙うスモルダレフだが、流石にこのパターンを読んでいたのか、ヴォルコフが電光石火の三角締め。これががっちり極まりスモルダレフがタップ。ヴォルコフが逆転の一本勝ちで新王者に輝いた。

 さらに、メインでは元ベラトール世界ミドル級王者のアレキサンダー・シェレメンコもM-1に電撃復帰した。シェレメンコは2月のベラトール133でメルヴィン・マヌーフにKO勝ちするも、薬物検査にひっかかりカリフォルニア州アスレチック・コミッションから3年間の出場停止処分を受け、試合結果もノーコンテストに変更された。しかし、ロシアならアメリカのアスレチック・コミッションの管轄外なので、戻ってきたという感じだ。この試合はミドル級トーメント準決勝として行われヴァシュスラフ・ヴァシレフスキーと対戦。試合はシェレメンコが見事に判定勝利し、ロシア凱旋勝利となった。

■ M-1 Challenge 64: Smoldarev vs. Volkov
日時:2016年2月19日(現地時間)
場所:ロシア・モスクワ

<M-1 Grand Prix 2016 ミドル級トーナメント準決勝>
○アレキサンダー・シェレメンコ (ロシア)
 判定
●ヴァシュスラフ・ヴァシレフスキー(ロシア)

<ヘビー級王座決定戦>
○アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)
 3R 三角締め
●デニス・スモルダレフ(エストニア)
※マルチン・ティプラはUFC契約でタイトル返上!

<ミドル級>
○ウラジミール・カトヒン(ロシア)
 判定
●ジョー・レイ(米国)

<バンタム級>
○パベル・ビチルク(ロシア)
 判定
●セルゲイ・モンゾフ(カザフスタン)

<バンタム級>
○ビタリ・ブランチョク(ウクライナ)
 判定
●アントン・ラシック(クロアチア)

 2月19日(現地時間)にギリシアで『Final Fight Championship 22: Athens』が開催された。
 このファイナルファイトチャンピオンシップは、クロアチアを本拠地して開催されるMMAとキックの混合イベントで欧州では大きな大会となっている。過去にはあのミルコ・クロコップが参戦(大会名が紛らわしいので日本では、ミルコ引退大会と報じられた)しているほどだ。
 そんな中、今大会はギリシアで行われ、なんと、あのグローリー王者であるロビン・ファン・ロスマーレンがMMAデビューする試合が行われた。近年、UFCの爆発的ブームにより、キックよりMMAの方が金になると、キックの王者クラスが相次いでMMAと二足のわらじを履こうとしているが、ロスマーレンもこうした流れに乗り、MMAデビューを行う事になった。対戦相手は地元ギリシアのシオ・ミカリディスでMMA6勝5敗でイギリスのローカル大会で勝ったり負けたりしている。試合は、ロスマーレンがテイクダウンを奪われる場面もあったものの、得意の打撃でKO勝ち。見事なMMAデビューを果たした。

■ Final Fight Championship 22: Athens
日時:2016年2月19日(現地時間)
場所:ギリシャ

<MMAルール -66kg契約>
○ロビン・ファン・ロスマーレン(オランダ)
 2R KO
●シオ・ミカリディス(ギリシャ)

<キックルールライトヘビー級王座タイトルマッチ>
○パベル・ズラフレフ(ウクライナ)
 3R TKO
●ブライアン・ドゥウェス(オランダ)

<キックルール 70キロ級王座タイトルマッチ>
○メルティス・カオクババス(ギリシア)
 2R KO
●サモ・ペティ(スロベニア)

電子書籍版は金曜26日発売『週刊ファイト3月3日号』に収録されます。

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