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2月19日(現地時間)にテキサス州ヒューストンで『Bellator 149: Shamrock vs. Gracie III 』が開催された。
今大会はベラトール史上最大のビッグマッチ、MMA界における最大のリマッチとなるホイス・グレイシーとケン・シャムロックの3度目の再戦がメインで行われた。MMA、総合格闘技を世界中に広めたパイオニアとして北米では絶大な尊敬を集める、総合格闘技史上最大の大功労者であるホイス・グレイシーが、2007年の「ダイナマイトUSA」で宿敵・桜庭和志に勝利して以来9年ぶり、49歳で復活。対するケン・シャムロックは、こちらも総合格闘技史上に残るレジェンドであり、52歳の現在も現役を続けている。この一ヶ月後には、これまたレジェンドである、ダン・スバーンとの試合も組まれている。ホイスとシャムロックは、ホイスの1勝1分であるが、ここまで時が経っている現在、過去の戦績は意味がないだろう。現在、世界中で総合格闘技が盛んなのは、この2人の力による所が大きい。偉大過ぎる両者の戦いをファンは見られるだけで幸せと言えるだろう。試合は、得意のキックを出すホイスと、プレッシャーをかけるシャムロックという形で達人同士、踏み込めないという感じの緊張感の走るスタンドの攻防となった。そんな拮抗が破られたのが3分過ぎ、組み合った両雄だが、ここでホイスの膝蹴りがシャムロックの腹部を捕えた。更にホイスの膝蹴りがシャムロックの顔面に命中。これでダウンしたシャムロックにホイスがパウンド連打でレフェリーがストップ。ホイスが見事な復活勝利となった。シャムロックは腹部への膝蹴りが急所に当たった事をアピールするが認められず、ホイスのTKO勝利となった。
セミファイナルには、普通ならメインになって当然の超ド級のカード、キンボ・スライス対ダダ5000が組まれた。キンボ・スライスはユーチューブに実際の喧嘩の動画を投稿し、爆発的に注目され、MMAデビューしたスーパースターだ。このキンボを獲得したエリートXCはキンボ人気で一気にUFCに次ぐメジャーMMA団体に急発展を遂げ、エリートXC崩壊後、キンボはUFCに参戦。ジ・アルティメット・ファイター史上、伝説となっているファーストシーズンに次ぐ高視聴率を叩きだした。その後はボクシングに転向するも、ベラトールと契約しMMAに復帰し、あのケン・シャムロックに勝利した。ダダ5000は、そのキンボの用心棒であり、同じく喧嘩屋としてブレイクし、アメリカではテレビドキュメンタリーで取り上げられ大ブレイク。喧嘩屋対喧嘩屋という事で、この試合の為にセキュリティを増員している。これこそ究極のMMAと言えるだろう。試合は突っ込んでくるダダ5000をキンボがテイクダウン!そのままマウントポジションを奪い上をキープするが、喧嘩屋同士の殴り合いを見に来ている観客は激しいブーイング。結局、スタンドに戻るもキンボは早くもスタミナ切れの様子を見せる。その後は、キンボがテイクダウンを奪うも、ダダ5000もスタンドに戻ると大ぶりのパンチをブチ込んでくるなどが続いたが、3R、遂にダダ5000のスタミナが完全に切れてキンボのパンチラッシュに棒立ちとなり、最後はキンボのパンチを食らって、金網際まで下がりながら前のめりにダウン。これでレフェリーがストップし、キンボが見事にTKO勝利。最後は喧嘩屋対決らしい殴り合いとなり会場を沸かせていた。
■ Bellator 149: Shamrock vs. Gracie III
日時:2016年2月19日(現地時間)
場所:アメリカ・テキサス州ヒューストン
<無差別級>
○ホイス・グレイシー(ブラジル)
1R 2分22秒 TKO
●ケン・シャムロック(米国)
<ヘビー級>
○キンボ・スライス(米国)
3R 1分32秒 TKO
●ダダ5000(米国)
<ライト級>
○デリック・カンポス(米国)
2R 0分34秒 TKO
●メルヴィン・ギラード(米国)
<ライトヘビー級>
○リントン・ヴァッセル(英国)
判定 3-0
●エマニュエル・ニュートン(米国)
<キャッチウェイト(150ポンド)>
○エマニュエル・サンチェス(米国)
判定 2-1
●ダニエル・ピネダ(米国)
2月19日(現地時間)にユタ州オレムで『RFA 35: Moises vs. Castillo』が開催された。
RFAはAXSTVで全米に生放送されている為、北米中堅MMA団体でも注目度が高く、レガシーFCと共にこのRFAで王者になるとUFCやベラトールというメジャー団体との契約出来る事が多い。今大会で行われたライト級王座決定戦もチアゴ・モイゼスとデイブ・カスティーリョというこれから上を目指す2人の選手で争われた。試合は、1Rにカスティーリョの打撃でモイゼスがダウンを奪われ、あわやという場面もあったが、2Rにモイゼスのアッパーがヒットして逆にカスティーリョからダウンを奪い、苦し紛れでタックルにきたカスティーリョを腕十字で仕留めたモイゼスが一本勝ち。見事に王座防衛となった。
■ RFA 35: Moises vs. Castillo
日時:2016年2月19日(現地時間)
場所:アメリカ・ユタ州オレム
<ライト級王座決定戦/5分5R>
○チアゴ・モイゼス(ブラジル)
2R 3分19秒 腕十字
●デイブ・カスティーリョ(米国)
<ヘビー級/5分3R>
○カーティス・ブレイズ(米国)
3R 0分41秒 TKO
●ルイス・コルテス(スペイン)
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