アジア「ONEチャンピオンシップ」「ROAD FC」露「Tech-Krep FC: PRIME」3大会速報

(C)ONE Championship

 10月9日(現地時間)にマレーシア・クアラルンプールで『ONE Championship: Tigers of Asia』が開催された。メインはミドル級王座戦で、レアンドロ・アタイジとの王座決定戦に秒殺KO勝利して新王者になったイゴール・シヴィリが、ロシアのProFCなどで活躍し、ONE Championship初参戦となるヴィダリー・ビグダシュの挑戦を受けた。この試合は元々9月に組まれていたが中国での開催予定だった為、政情不安で急きょ、中止になり、このマレーシア大会にスライドされた。

 試合は壮絶な展開となり、試合序盤は王者シヴィリのパンチラッシュでビグダシュがダウン。絶体絶命と思われたが、なんとかしのいだビグダシュは下から腕十字などを仕掛け盛り返していく。そして逆にスタンドでビグダシュの膝蹴りでシヴィリがダウン。そのままチョークを極めビグダシュが一本勝ちと思われたが、ここで1R終了。しかし、シヴィリはダメージがひどく、2Rがはじまると、ビグダシュの膝蹴り、右フックでシヴィリはダウン。ビグダシュの追撃のパウンドでレフェリーがストップ。ビグダシュは大逆転のKO勝利で新王者に輝いた。

 日本人選手も参戦しており、田中半蔵は判定負け、田中半蔵は判定勝ちだった。また放送時間、観客の関係上、王座戦を早い時間に行い、アンダーカード(地元マレーシア人絡みなど)をその後に行う(メインの王座戦を見たい客や視聴者を長時間拘束しない)という事も行っており、とにかく長時間観客を拘束しても構わないと考える日本の団体も見習うべきなやり方も行っていた。

■ ONE Championship: Tigers of Asia
日時:2015年10月9日(現地時間)
場所:マレーシア・クアラルンプール

<女子フライ級/5分3R>
○イリナ・マゼパ
 1R 3分05秒  TKO
●アン・オスマン

<66.7キロ契約/5分3R>
○イブ・タン
 1R 0分36秒 ギロチンチョーク
●ホノリオ・バナリオ

<ライト級/5分3R>
○エイドリアン・パン
 1R 0分48秒 KO
●ピーター・デイビス

<ONE世界ミドル級王座タイトルマッチ/5分5R>
○ヴィダリー・ビグダシュ(挑戦者)
 2R 0分36秒 KO
●イゴール・シヴィリ(王者)

<フェザー級/5分3R>
○エリック・ケリー
 判定 3-0
●田中半蔵

<フライ級/5分3R>
○田中半蔵
 判定 3-0
●ユージーン・トケーロ

<バンタム級/5分3R>
○キム・デフォン
 2R 4分08秒 リアネイキドチョーク
●テン・リーグゥー

 10月9日(現地時間)に韓国・ソウルで『ROAD FC 026』が開催された。
 韓国最大のメジャーMMA団体となったROAD FCだが、今大会はフライ級の正王者チョ・ナムジンと暫定王者ソン・ミンジョンの王座統一戦が行われた。試合は熱戦で延長までもつれこんだが、最後は延長判定で暫定王者のミンジョンが判定勝ちで王座統一を果たした。

 さらにROAD FCが凄いのはヘビー級の試合を2試合も組んだ事だ。アジアの大会はどうしても体格的な問題で重量級が重視されない傾向にあるが、あのチェ・ホンマンを復帰させただけに、今回も元K-1ファイターであるマイティ・モーが参戦。相手もこれまたレジェンドである重戦車チェ・ムベと対戦という夢のカードが組まれたのだった。ヘビー級同士のど迫力対決となり、試合開始から殴り合う展開。打撃なら元K-1のモーに分があり、モーの強烈な右フックがムベの後頭部付近に命中し、ムベは前のめりにぶっ倒れレフェリーがストップ。モーが衝撃の37秒でKO勝利となった。

 そして、もうひとつのヘビー級はなんと元UFCファイター、あのケイン・ヴェラスケスとの対戦経験もあるデニス・ストイニッチが参戦予定だったが、欠場となり楠ジャイロとミョン・ヒョンマンが対戦した。こちらもヘビー級らしい試合となり、ヒョンマンがラッシュでジャイロからダウンを奪って、追撃のパウンドでTKO勝利。こちらは35秒だった。

■ ROAD FC 026
日時:10月9日(現地時間)
場所:韓国・ソウル チャンチュン体育館

<ROAD FCフライ級王座統一戦/5分3R>
○ソン・ミンジョン(暫定王者)
 判定 3-0
●チョ・ナムジン(正王者)

<ヘビー級/5分3R>
○マイティ・モー
 1R 0分37秒
●チェ・ムベ

<ヘビー級/5分3R>
○ミョン・ヒョンマン
 1R 0分35秒 TKO
●楠ジャイロ

<ライト級/5分3R>
○佐々木信治
 3R 1分25秒 アメリカーナ
●チェ・ジョンチャン

 10月9日(現地時間)にロシア・クラスノダールで『Tech-Krep FC: PRIME Selection 2015 Stage 8』が開催された。
 この大会は、ロシアで定期的に大会を行なっているTech-Krep FCがキック系団体GFCと組んだ豪華な大会で、過去には日本でも有名なセルゲイ・ハリトーノフも参戦している。

 今回のメインは、Tech-Krep FCのヘビー級エースと言えるロシアの新鋭デニス・ゴルツォフがアメリカのジョン・ホークを迎え撃うヘビー級王座戦。ゴルツォフは25歳の新鋭ながら、アメリカのブレット・ロジャース、ロイ・ブロートン、元K-1戦士ピーター・グラハム、元UFC戦士ジェームズ・マクスイニーという世界的に有名な選手を何人も倒しており、Tech-Krep FCのメインでロシア人ヘビー級王者を代表して世界の有名選手と対戦するという試合が続いており、連勝している。今回もアメリカの大型選手、ジョン・ホークという難敵との対戦となった。全身入れ墨でいかにもアメリカの喧嘩屋というホークと、サンボ王者の正統派ロシア人というゴルツォフという対照的だ。アメリカ国歌、そしてロシア国歌が流れ、いかにも王座戦という雰囲気の中、試合はスタート。組みついてコーナーに押し込みこう着してブレイク後、ゴルツォフの打撃が火を噴いた。パンチラッシュで、最後は左フックが命中してホークはダウン。ゴルツォフ追撃のパウンドをレフェリーがストップして1RTKO勝利となり、ゴルツォフが圧勝した。

■ Tech-Krep FC: PRIME Selection 2015 Stage 8
日時:10月9日(現地時間)
場所:ロシア・クラスノダール

<Tech-Krep FCヘビー級王座タイトルマッチ>
○デニス・ゴルツォフ(王者)
 1R TKO
●ジョン・ホーク(挑戦者)

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