[ファイトクラブ]全日本プロレス仙台大会!斎藤ブラザーズ兄弟対決三冠戦

[週刊ファイト6月12日期間 [ファイトクラブ]公開中

▼全日本プロレス仙台大会!斎藤ブラザーズ兄弟対決三冠戦
 (c) 全日本プロレス 編集部編
・全日本プロレス仙台大会!激闘の記録
・兄弟で繋いだ誇りと覚悟!斉藤ジュン、三冠兄弟対決を制し防衛
・プロレスの力で夢を現実に!「楽天モバイルパーク宮城進出」へ
・王者の誇りと挑戦者の結束が交差した熱戦!宮原健斗&青柳優馬
・世界ジュニア防衛戦、吉岡世起が田村男児との激闘を制す
・北斗軍の切り札、巨神兵タロース登場でELPIDAを粉砕


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全日本プロレス仙台大会!激闘の記録

■ スーパーパワーシリーズ2025
日時:2025年6月1日(日)
会場:宮城・仙台サンプラザホール

<第1試合 シングルマッチ 15分1本勝負>
○鈴木秀樹
 11分48秒 返り討ちの湖⇒ギブアップ
●他花師

<第2試合 タッグマッチ 20分1本勝負>
○デイビーボーイ・スミスJr. 黒潮TOKYOジャパン
 9分27秒 ブルドッグボム⇒エビ固め
ジャック・ケネディ ●愛澤No.1

<第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
MUSASHI ライジングHAYATO ●井上凌
 12分26秒 ファイヤーバードスプラッシュ⇒片エビ固め
○青柳亮生 阿部史典 立花誠吾

<第4試合 ELPIDA vs 北斗軍 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
安齊勇馬 本田竜輝 ●綾部蓮
 15分24秒 チョークスラム⇒体固め
大森北斗 羆嵐 ○タロース

<第5試合 世界ジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
[王者]○吉岡世起
 15分37秒 バズソーキック⇒片エビ固め
[挑戦者]●田村男児
※吉岡世起が初防衛に成功

<第6試合 世界タッグ選手権試合 60分1本勝負>
[王者]○宮原健斗 青柳優馬
 21分52秒 シャットダウンスープレックスホールド
[挑戦者]芦野祥太郎 ●ザイオン
※宮原健斗&青柳優馬が初防衛に成功

<第7試合 三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
[王者]○斉藤ジュン
 23分07秒 Dying Light⇒片エビ固め
[挑戦者]●斉藤レイ
※斉藤ジュンが4度目の防衛に成功

兄弟で繋いだ誇りと覚悟!斉藤ジュン、三冠兄弟対決を制し防衛

 2025年6月1日、全日本プロレスが宮城・仙台サンプラザホールで開催したビッグマッチにおいて、団体の象徴である三冠ヘビー級王座のタイトルマッチとして、同郷かつ双子の兄弟である斉藤ジュンと斉藤レイの兄弟対決がメインイベントとして実現した。王者であるジュンにとっては4度目の防衛戦であり、挑戦者レイは、直前のチャンピオン・カーニバル2025で堂々優勝を果たし、この大一番への挑戦権を得た状態で臨むタイトル戦であった。

 この対戦は、三冠ヘビー級王座の長い歴史においても初の兄弟対決という極めて稀有な構図であり、しかも二人は宮城県角田市出身ということから、地元ファンの熱気と期待感が場内に満ちていた。両者ともに入場曲には「Dream Warriors」(DOKKEN)を用い、さらに宮城テレビの番組『OH!バンデス』のメインMC・さとう宗幸による国歌斉唱が行われるなど、通常のタイトル戦とは一線を画す特別な演出の中でゴングが鳴らされた。

 試合序盤は、これまでの兄弟対決と同様に、気持ちのぶつかり合いと意地の張り合いが先行する展開となった。互いの技を熟知した関係性の中で、主導権争いは一進一退を繰り返しながらも、次第に弟・レイの攻勢が目立ち始める。レイはクロスボディから張り手、さらには力強いラリアットを連発し、得意技であるBBQボムを炸裂させてジュンを追い込んだ。観客が勝負あったかと思ったその瞬間、ジュンは執念のカウント2でキックアウトし、粘りを見せた。

 ここでレイは試合を決めにかかり、フィニッシュ技であるアイスバインを狙ったが、ジュンが反射的にビッグブーツで迎撃し、すかさずブレーンバスターからジャンピングキック「Dying Light」を顔面に突き刺した。しかしレイもなお倒れず、カウント2で返して再びアイスバインを叩き込むも、兄の勝利への意志は揺らがなかった。ジュンは体勢を立て直し、再度Dying Lightを炸裂させて勝負を決め、23分7秒に及ぶ激闘に終止符を打った。

 試合後、斉藤ジュンと斉藤レイは健闘を称え合い、固い握手を交わして場内は大きな感動に包まれた。しかしその余韻を打ち破るかのように突如姿を現したのが、空気を読まぬ実力者・鈴木秀樹であった。鈴木は「オマエの持っている三冠ベルトに挑戦はしない。オマエの三冠ベルトを獲りに来たんだよ」と挑発的にベルト奪取宣言を行い、ジュンも「喜んで受けてやるよ。鈴木秀樹DOOM!」と応戦。今後の王座戦線はさらに混迷と興奮を極めていくこととなった。

 この斉藤ブラザーズによる初の三冠王座戦は、単なる兄弟対決という話題性に留まらず、プロレスという表現の中で培ってきた二人の信頼と葛藤、そしてそれぞれがプロレス人生を賭けて歩んできた軌跡が凝縮された、重みある一戦となった。特に兄・ジュンの王者としての責任感と、弟・レイの一発逆転を狙う気迫が交錯した本試合は、観る者の心を強く揺さぶり、そして「プロレスは生き様である」という全日本プロレスの信念を、改めてファンの胸に刻む結果となった。

 斉藤ジュンが記録した4度目の防衛は、彼にとって単なる数字以上の意味を持つものであり、今後迎える鈴木秀樹との防衛戦が、さらにその価値を試す試金石となる。仙台で生まれ、仙台で育った斉藤兄弟が、リング上で真っ向からぶつかり合い、互いの誇りを懸けて戦ったこの一戦は、確実に2025年の全日本プロレスにおける記念碑的な名勝負として語り継がれていくであろう。

王者の誇りと挑戦者の結束が交差した熱戦!宮原健斗&青柳優馬

 全日本プロレスが宮城・仙台サンプラザホールで開催した大会において、三冠ヘビー級王者である斉藤ジュンは、地元出身の弟・斉藤レイとの兄弟対決を制し、4度目の防衛に成功した。その試合の舞台裏で、ジュンは胸に秘めていた新たな野望を打ち明けた。かねてから構想していた「楽天モバイルパーク宮城でのプロレス興行」という壮大な夢である。

 この日の大会は、2239人の観衆を動員する大成功となり、プロレス観戦が初めてと思われるファンも多く見受けられた。その背景には、斉藤ブラザーズが地元宮城で培ってきた知名度や、ミヤギテレビの情報番組「OH!バンデス」への出演、さらには歌手としての活動などがあり、多様な層へのアプローチが功を奏していることが明白であった。とりわけこの大会では、試合前に同番組のMC・さとう宗幸が国歌斉唱を務めたことも話題となり、プロレスファン以外にも深く届くイベントとして成立した。

 斉藤ジュンは試合後、手にしたクレープを片手に取材に応じ、試合と大会の成功について「最高にうれしい。これ以上のことは今までの人生でなかったかもしれない」と満面の笑みで語った。その言葉には、地元への強い思いとプロレスラーとしての使命感がにじんでおり、「プロレスを通して、宮城に恩返しがしたい」という発言からも、その想いの強さがひしひしと伝わってきた。

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