TNAサクリファイス2025ニック・ネメス悪役転向ムース王座防衛

(C)TNA

 3月14日(現地時間・放送日)にテキサス州エルパソで『TNA Sacrifice 2025』が開催された。

 今大会では、団体最高峰王座であるTNA世界王座戦(王者ジョー・ヘンドリー)は行われず、代わりにヘンドリーが参加する金網10人タッグマッチが行われた。
 ヘンドリーがマット・ハーディー、イライジャ、レオン・スレイター、そしてヘンドリーに王座を奪われた前王者ニック・ネメスが組んだベビーフェイス軍が、ザ・システム(エディ・エドワーズ&ブライアン・マイヤーズ&JDC)、ザ・コロンズ(エディ&オーランド・コロン)のヒール軍団連合軍と対戦。まさにTNAにおけるベビーフェイス軍対ヒール軍の全面戦争という形となった。
 時間差で両陣営のレスラーが次々と金網の中に入り、激戦を繰り広げる展開となり、大激戦。だが、終盤はスレーターがスワントーン、ニックがデンジャーゾーン、ヘンドリーが必殺のスタンディングオベーションからイライジャにつなげザ・システムを排除。そして最後はマットがJDCを椅子に必殺のツイスト・オブ・フェイトを決め堂々のフォール勝ち。最後はマットが見事に決め、ベビーフェイス軍が完勝した。

 しかし、事件は試合後に起こったのだった。ベビーフェイス軍が勝ち名乗りを挙げる中、なんとニック・ネメスが突如、味方のマットに襲い掛かったのだった。ヘンドリーらはすでに金網の外に出ていたので、金網に鍵をかけ、救出出来ないようにして弟ライアンと一緒にマットをリンチ。ニックはヘンドリーに王座を奪われたものの、同じベビーフェイスとしてヘンドリーを認めており、共に行動をしていたのだが、ここで完全なヒール転向となったようだ。

 Xディビジョン王座戦は、王者ムースに、ジェフ・ハーディーが挑戦した。ザ・システムのリーダーであるムースをタッグマッチながら、直接ピンフォールを二度も奪ったジェフが挑戦権を得て、王座挑戦。しかもジェフが得意のラダーマッチで行う事になった。

 天井に吊るされたベルトを先に奪ったものが勝者となるルールで、巨大な梯子を使うのだが、当然、両者が相手の邪魔をし、何度も梯子の上から下に落とされ満身創痍となるハードコア戦となった。とにかく、相手を封じないとならない為、ジェフは場外のテーブルにムースを固定し、コーナーから必殺のスワントーンボムを決め、観客からは大声援。ムースが動けなくなったので、安心して梯子に登ろうとすると、ムースのセコンド、アリーシャ・エドワーズが竹刀でジェフを攻撃して妨害。怒ったジェフはアリーシャにツイスト・オブ・フェイトをお見舞いするが、ここで蘇生してきたムースが必殺のスピアーでジェフをテーブルに叩きつけたのだった。
 そしてムースが梯子を登ってベルトを奪取。ムースが王座防衛を果たした。

 女子王座であるノックアウト世界王座戦は、王者マーシャ・スラモビッチが提携団体WWE-NXTからの刺客コーラ・ジェイドの挑戦を受け、レクイレム(パイルドライバー)でフォール勝ちして王座防衛を果たした。

 このカード、現地時間3月4日(火)夜のNXTフロリダからの生中継回、ニューヨーク上陸の直前煽り番組だったこともあり、本誌では独立した記事としては取り上げなかったのだが、コーラ・ジェイドvs.ジョーダン・グレイスが行われている。ここで試合途中にコーラが足をくじいたのか動けなくなり、コーナーのターンバックルに座り込んでメディク二人が呼ばれ、試合続行不能によりグレイスの手が上がるアクシデントがあった。
 果たしてリアルなのか演出なのかはあるのだが、生中継なので恐らく予定の試合時間尺に足しなかったのか、あとのバックステージで盟友のロクサーヌ・ペレスが椅子でグレイスを叩くセグメントが挿入されている。もっともNXT特番『ROADBLOCK』は、前から発表されていた通りのジョーダン・グレイスvs.ロクサーヌ・ペレスであった。

 ということで、前からTNA番組でもNXT番組でも宣伝されていたコーラとマーシャのカードがどうなるのか注目だったのだが、何事もなかったかのように予定通り行われていた。尺も10分貰っており、気になるNXTフォロワーは『ROADBLOCK』で強いインパクトを残したムースの試合内容含めて、今回の『TNA Sacrifice』を堪能したと思われる。
 ちなみに本大会にはNXTからラッシュ・リジェンドらも顔見せしていた。スコット・ダモアの総監督からの退任以降、提携は継続モードのようだ。

 現デジタルメディア王者ステフ・デ・ランダーが自分の恋人だとTNAに連れてきたマンス・ワーナーは、サミ・キャラハンをターゲットに襲撃を繰り返し、遂に反則OKのストリートファイトマッチで決着をつける事になった。

 反則ありなので、椅子、テーブルだけではなく、お互いに凶器を使って攻撃しあい、キャラハンはワーナーをターンバックルに固定させ攻撃。しかし、最後はランダーが乱入し、キャラハンにの目にパウダー攻撃。これで目つぶしされたキャラハンにワーナーは膝蹴りでフォールを奪い勝利した。

■ TNA Sacrifice 2025
日時:2025年3月14日(現地時間・放送日)
会場:米テキサス州エルパソ エルパソカントリーコロシアム

<金網10人タッグマッチ>
○ジョー・ヘンドリー マット・ハーディー イライジャ レオン・スレイター ニック・ネメス
 17分02秒 体固め
●ザ・システム(エディ・エドワーズ&ブライアン・マイヤーズ&JDC) ザ・コロンズ(エディ&オーランド・コロン)

<Xディビジョン王座タイトルラダーマッチ>
[王者]○ムース
 16分33秒 ベルト奪取
[挑戦者]●ジェフ・ハーディー

<ノックアウト世界王座タイトルマッチ>
[王者]○マーシャ・スラモビッチ
 9分27秒 パイルドライバー⇒体固め
[挑戦者]●コーラ・ジェイド

<シングルマッチ>
○ムスタファ・アリ
 13分24秒 体固め
●マイク・サンタナ

<ノックアウト世界タッグ王座タイトルマッチ>※ハイディキャップマッチ
[挑戦者組]○アッシュ・バイ・エレガンス ヘザー・バイ・エレガンス ザ・パーソナル・コンシェルジュ
 9分07秒 体固め
[王者組]●スピットファイア(ダニ・ルナ&ジョディ・スレット)

<シングルマッチ>
○スティーブ・マクリン
 8分49秒 体固め
●フランキー・カザリアン

<6人タッグマッチ>
○ザ・ラスカルズ(トレイ・ミゲル&ザカリー・ウェンツ) エース・オースティン
 9分54秒 体固め
●ウェス・リー タイソン・デュポン タイリーク・イグウェ

<シングルマッチ>
○テッサ・ブランチャード
 11分14秒 体固め
●レイ・イン・リー

<ストリートファイトマッチ>
○マンス・ワーナー
 10分47秒 体固め
●サミ・キャラハン

<タッグマッチ>
○ファースト・クラス(AJフランシス&KCナヴァロ)
 6分45秒 体固め
●アステカ・ウォリアーズ(ラレド・キッド オクタゴンJr.)


※月額999円ファイトクラブで読む(クレジットカード、銀行振込対応)
週刊ファイトのアメプロ情報はシュート活字委員会!

▼NXTオハイオ遠征 ハーディーズTNAムース リッキー・セインツ初試合

[ファイトクラブ]NXTオハイオ遠征 ハーディーズTNAムース リッキー・セインツ初試合

▼Vengeance DayジュリアSバッケルJグレイス女子No.1NXTのfinale

[ファイトクラブ]Vengeance DayジュリアSバッケルJグレイス女子No.1NXTのfinale

▼リッキー・スタークスNXT転身!Cジェイド撃破ベイリー 稲村愛輝 金網

[ファイトクラブ]リッキー・スタークスNXT転身!Cジェイド撃破ベイリー 稲村愛輝 金網

’25年03月27日期間GLEATリンダマン 船木誠勝 TNAヒール 玖麗さやか UJPW DEEP後楽園