[週刊ファイト10月17日]期間 [ファイトクラブ]公開中
[Fightドキュメンタリー劇場61] I編集長の喫茶店トーク
▼頑固I編集長こだわりの視点 三冠ベルト価値 猪木失神 大仁田引退…
by Favorite Cafe 管理人
・大仁田・ドリー電流爆破&地雷爆破から10・22後楽園三冠戦への道
・3本インターナショナル-PWF-UN束ねたベルトの価値は3倍なのか?
・私は馬場さんの「楽しいプロレス」を否定したことは無い(I編集長断言)
・ベルトや優勝がかかった重要な試合で豪快に負けるアントニオ猪木
・引退にあたってレスラーや団体が言わなくちゃいけないことがある
・猪木引退後のタッキー戦 ヘンゾ・グレイシー 藤波辰爾 紅白仮面
・ケーフェイは墓場まで持って行った頑固なプロレス記者☆井上義啓
10・22全日本プロレス後楽園ホールにて三冠ヘビー級選手権試合が決定している。現チャンピオンの青柳優馬は、初代三冠ヘビー級王者・ジャンボ鶴田から数えて、第73代王者である。9月の三冠ヘビー初防衛戦の記者会見にはPWF会長のドリー・ファンク・ジュニアが立ち会った。そのドリーは今年夏、大仁田厚デビュー50周年記念特別試合で“電流爆破&地雷爆破ダブルヘルタッグデスマッチ時間無制限1本勝負”を闘っている。正確にはもはや抜け殻のような老体が、西村修の小声の指示に従い、ロボットのようにノロノロと回ってみせただけであったのだが・・・。
三冠ベルト、何度引退したのか分からない大仁田厚の活躍。そんな2024年のプロレス界をI編集長はどう思って眺めているのだろうか。今から27年前、1997年のI編集長のこだわりの視点を振り返ってみたい。
全日本プロレス・三冠統一ベルトの価値とは? 猪木が負けることの意味、引退ロードを走るアントニオ猪木(1997年当時)、プロレスラーの引退とは・・・。


▼10・22全日本プロレス後楽園にて三冠ヘビー級選手権試合が決定!
3本インターナショナル-PWF-UN束ねたベルトの価値は3倍なのか?
■ 闘いのワンダーランド #079・#080・#082(1997年3月放送)「I編集長の喫茶店トーク」より
I編集長・井上義啓)最近、ベルトを何本か束ねて統一することが流行りですね。例えばジュニアヘビー級なんか8本束ねて8冠統一ベルトにしましたね。統一の元はと言えば全日本の三冠ヘビー級ベルトです。インターナショナルとPWFとUNを統一して三冠ヘビー級ベルトにしました。しかし、そういったことをすると、私は何かベルトの権威が失われてくるような気がしてならないんですよ。これは私の勝手な思いかも知れませんけどね。

I編集長)プロレスというのは物理的な数字では無いと言うことですよ。レスラーにしたって、ファンにしたって、それぞれプロレスに向き合った人たちが、自分の心でどのように感覚するのかがプロレスですよ。たとえば三冠ヘビー級は私の中では、インターナショナルが100だとすると、PWFが80、UNが60。それは私の感覚の例ですよ。そうすると三冠ヘビー級ベルトは240になるわけでしょ。ところが私の心の中では240にならないんですよ。もしかしたら100以下になってしまうかも知れない。私の心の中ではインターヘビー級よりも下になってしまうんですよ。あくまで自分の感覚ですよ。

I編集長)自分一人の中で240にならないんですから、三冠ヘビーを考えるそれぞれの人でその価値の数字はバラバラなんですよ。もしかしたら300を越える人もいるかも知れません。それが私の心の中では、インターヘビー級ベルトより下になってしまうと言うことです。3つ束ねたことで、全部のベルトの価値を薄めてしまっているようにしか思えないんです。
だから三本束ねても強くならない。毛利元就の三本の矢にならないんですよ。矢だって3本束ねて3倍の威力になるかどうかは疑わしいですよ。だから私は毛利元就をかっていませんけどね。だんだん戦国武将論になりますけど、私は力道山は信長、猪木は秀吉、馬場が家康だと思ってるんですよ。くわしい理由は今日は割愛しますけどね、これは私が昔から言っていることです。でもそれは私の感覚であってね、戦国武将論だって、プロレスファン一人一人で違うんですよ。長州が石田三成だという人もいるでしょうしね。

I編集長)だから、三冠ヘビー級ベルトには3倍の価値があるわけじゃないですよ。これはこれからの三沢だとか、川田だとかがね、高めていって初めて価値が生まれるもんですから。価値というのは、そうやって作り上げていくものですよ。
NWFベルトだってそうですよね。最初にパワーズが持ってきたときには、どこの団体かも分からない、ハッキリ言えば価値の無いベルトだったんですよ。それを第13代(諸説あり)のチャンピオン猪木が、ストロング小林とかロビンソン、テーズ等と闘って、日本有数の偉大なベルトに仕上げたんですよ。ベルトの権威はレスラーが作るもんなんですよ。だからベルトを作ってもそのベルトには最初は権威も価値も無いんですよ。

[Fightドキュメンタリー劇場③]
▼在位7年余!新日本プロレス黄金期アントニオ猪木:闘魂NWFの軌跡
I編集長)三冠ベルトもそういうことです。これからのベルトです。だからかつてのインターヘビー級ベルト、PWFベルト、UNベルトの価値に近づいていけるかどうかは、三沢たちの闘いにかかっているんですよ。

▼旗揚げ45周年を迎える全日本プロレス その象徴、三冠ヘビー級選手権の歴史!
I編集長)ジュニアベルトも同じでね、8本だから8倍じゃ無い。ライガーがチャンピオンとして君臨しているんだけども、ライガーの考え次第ですよ。ライガーは8倍の価値のあるベルトを締めていますとは言わないと思います。8冠合わせてもIWGPジュニアヘビー級と同じぐらいの重みのベルトだと思っているはずです。8冠なら8冠の価値を高めていくのはライガーであり、ライガーと闘う選手たちの役割ですよ。

I編集長)ベルトの統一はね、織田信長が次々と諸国を統一していったように、闘いの基本ですよ。だからベルトを統一するのも闘いの流れです。ただ統一した国がそれぞれの小さな諸国よりすぐれた国になるかどうかは、国を作った後の努力ですよ。素晴らしい国ができるかも知れないし、没落するかも知れない。それは信長の手に任せられていたんです。

私は馬場さんの「楽しいプロレス」を否定したことは無い(I編集長断言)
I編集長)プロレス者との喫茶店トークではこういったことを延々と話すわけですよね。だから石田三成がどうのこうのと、トンデモ無い話になったりもするわけです。でも喫茶店トークでは、こんなテレビの番組で話すように穏やかには話していないと思いますよ。もう言いたいことを「バーン」とストレートに話しているわけですから。勝手なことをストレートに話してますよ。だから論争はしないけれども、キツイことは言っていますよ。

I編集長)週刊ファイトの紙面にもマニアックなことをストレートに書いていますから、新間さんなんかから言われたことがありますよ。「ファイトの読者の中には、昨日ファンになった人もいれば、表紙の写真を見てカッコいいなと思って初めて買う人もいるわけでしょ。だからそんなにマニアックなことばっかり書いていたら、プロレスマニアは喜ぶかも知れないけれども、新しくプロレス紙を読もうと思った人がついてこないですよ」と。確かにそうなんですね。馬場さんが言っている「楽しいプロレス」、そして猪木の考えるプロレスもある。8.26のオールスター戦のカードを決める段階で、猪木は一騎打ちを望んでいたし、馬場さんはお祭り的なカードを考えていた。二人のスタンスの違いですよ。

[Fightドキュメンタリー劇場 36]井上義啓の喫茶店トーク
▼I編集長が語る8・26“夢のオールスター戦”1979
I編集長)これはどちらが良くて、どちらが間違っているとは言えないんですよ。猪木ファンは、馬場さんの考えが間違っていると言うでしょうけどもね、必ずしも真剣勝負で一騎打ちをして勝ち負けをつけることが正しいとは言えないんです。馬場さんが言うように三団体が集まって、豪華なカードが提供できて、お客さんも楽しんでくれるのが良いというのも1つの方向性です。お祭りなのにお互いに団体を傷つけて潰し合うようなことをしたら、あとには何も残らないよと言うことです。だからそういった考えも理解できるから、私は馬場さんの馬場プロレスを否定したことは無いですよ。

[Fightドキュメンタリー劇場⑯] 井上義啓の喫茶店トーク
▼ハッキリ言えば取材拒否をくらった第一号は私(井上義啓)ですよ。
I編集長)ただ私の好みとしては、猪木プロレスを推しますよと言うことだけなんですよ。なんか反馬場プロレスの急先鋒のように勘違いされていたりしますけどね。たしかに「ショーマンシップのプロレスはダメだ」と言いましたよ。だけどもそれは馬場プロレスの否定では無いんです。
ただ、猪木プロレスを良しとするのは、猪木という大河から色々なものが流れ出している、UWFもそうだし、総合格闘技もそうだしね、その本流はストロングスタイルでしょ。その猪木という大河は凄いんだと、中国で言えば長江ですよ。
馬場プロレスは長江では無いけども、別の大河、例えば黄河ですよ。全日本プロレスについて、馬場プロレスについて評価している本を読んだりしたときは、なるほどなと思いますよ。だから馬場は凄いんだと語ることも、プロレス・エンターテインメントを構成する大切な要素ですよ。ただ、長江と黄河は別のものであって、私は長江を好むと言うことだけなんです。
