[週刊ファイト5月9日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼GW前半:ジェイク・リー新日Joshi 映画三昧バービーBIG FISHマット界
タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・WWEチェルシー・グリーン NY高級ホテルで娼婦と間違われ 追い出し
・ジェイク・リー新日乱入!新IWGP王者MOXに負けた内藤哲也に照準
・歴史は繰り返す!占拠されたコロンビア大Hamilton Hallに警官突入
・未成年飲酒疑惑Marigold南小桃 Bushiroad Fight社名スターダムに
・「昭和の匂いもするマリーゴールド」は勘弁願いたいのだが・・・
・人形はなんのために創られたか?大人向き映画『バービー』Heel不要
・『Lady Bird』サクラメント娘グレタ・ガーウィグの世界観-境界線と選択
・2番手ケンはバカにあらず「Photoshopツールはハイライトしてないと」
・ファンタジーではなく大袈裟話の父と息子ティム・バートン監督BIG FISH
・アントニオ猪木を何度も殺しかけたタイガー・ジェット・シン 旭日双光章
WWEチェルシー・グリーン NY高級ホテルで娼婦と間違われ 追い出し
―― まずは皆さんに笑っていただきましょう。本誌Mike Lano通信員が画像にして送ってくれたNational Enquirerタブロイド紙の5月6日号。WWEのチェルシー・グリーンが、ニューヨークの高級ホテルに男と入ろうとして、「娼婦」だと思われてセキュリティーから追い出されました。
オフレコ それは確かに笑える。まぁそれらしき恰好だったんだが、ニューヨークの街中でそんなアブナイ服装で出歩くなよという気もする。
―― 男と一緒だから安心と思ったんでしょうが、そもそも「プロレスラーという職業は娼婦と同じじゃないか」論もあります。
チェルシー・グリーンは『WrestleMania 39』にも出ました。
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オフレコ うん。ルー・テーズの原題Hookerは、引っかける人という、もしもの際はサブミッションで参ったさせる技術を持った一握りのエリートというだけでなく、文字通りprostitute(娼婦)の俗語でもある。ニック・ボックウィンクルさんも、「ワルツでくればワルツで、ジルバを踊れならジルバ」が特に日本では独り歩きしているけど、「俺たちはパンツ一丁で世界を飛び回る娼婦のようなモン」が口癖だった。
―― ルー・テーズ自伝の日本語訳『鉄人』は、ケーフェイ箇所をカットしまくりの、とんでもない改悪ファンタジー活字のHookerでしたね。
オフレコ おじいちゃんの自慢話によると、一流紙のスポーツ記者が「お前らのやってることはフェイク(八百長)だろう」と言ってきやがったんで、ディック・ハットンと凄い試合をやって魅せて、あとで「御見それしました」と謝りに来やがったとか、”引っかけてやった”自慢話が延々と続く。
―― 今でいうところUWFスタイルやったんでしょう。当然、一流紙の記者でもシュートとワークは見分けられない。二人とも本物だからこそ出来る、説得力が伴う由縁なんでしょうけど。
オフレコ この”説得力”は後半のマット界と絡めた映画検証で再度出そう。[ファイトクラブ]の冒頭箇所は、今週のニュースからになる。Tall boots(ハイヒール、あるいはプラットフォーム・シューズ)にミニ・スカート姿だったチェルシー・グリーン姉御の笑劇ゴシップも、今週のニュースなんだけどな。
ジェイク・リー新日乱入!新IWGP王者MOXに負けた内藤哲也に照準
―― 国内ニュースをやれなんですけど・・・。ジェイク・リーが4月23日、新日本プロレスの後楽園ホール大会に乱入して、内藤哲也に串刺し式ビッグ・ブーツFBSを叩きこみました。
オフレコ 本誌は全日本プロレス離脱の際からきっちり活字に残してあるんだけどな。ノアではなく最終的には新日本プロレスに行くと。ザック・セイバーJr.他、ジェイク歓迎のコメント出していた。各自の契約書の条項によるけど1年は他の団体に行けないからフリー参戦になるもある。
―― なんでもあまりにも早すぎるため損してるのかもですね。後追いサイトの方がヒット数稼いでいたりするのですが・・・。
オフレコ そもそも『日本プロレスリング連盟(UJPW)は何のための組織なのか!?』を安威川敏樹がしつこくやってくれてるけど(笑)、ボクの耳に入ったのは例えばフリーの外国人選手のワーキング・ビザをDDTが取ったのを新日が使うとなって、また取り直すのかとか、貸し借り自由にするためにも「日本でプロレスをやる際の就労ビザ」にしようとか・・・。
ジェイクの帰化申請の受け皿はノアなのか新日なのか。裏が取れたわけではなく伝聞なんで真偽は不明だけど、個別の団体名でない受け皿を作る目的があったらしい。
―― なるほど。それにしてもターゲットが内藤哲也というのがいいですね。新日はカードが煮詰まって人気もガタ落ちになっている。本誌は一貫してジェイク・リーを押してますから、これは今後の展開に注目でしょう。
オフレコ 30分番組『ワープロ』はシカゴのAEWが頻繁に使っているWintrust Arenaからの『New Japan Windy City Riot』。これまたなんでも早すぎる本誌は、どうなるか書いてあるんだけど、いつも「今頃になって放送かよ」の愚痴からしたら、まだ流すのが早い方だったかな。
―― でも、そのヒット数稼いだりする無料YouTubeの自称評論家?なのか、辻陽太が内藤哲也に勝つだの、ジョン・モクスリーにベルト巻かしたりはしない等と、ハズしまくってるそうで・・・。マスコミ専門媒体との読解力に余りにも差があるんですが、百発百中過ぎる有料の週刊ファイトが食わず嫌いのままにされている課題の克服はあります。
オフレコ ファンは半歩先くらいをガイドする記者になびくもの。3歩も4歩も先に進んでいる本誌はなかなか広範囲には人気が得られない。
―― なにしろアメプロがわかりやすい例でしょう。現地媒体よりも圧倒的に本誌が正確に流れを読めているんですが、こっちは「どうか読み比べて下さい」、「どっちが先端かを問う」と競争してるものの、小宇宙のマイナー趣味に閉じこもっているファン層は、深く濃い分析を知りたいとは思わないんでしょうか。
オフレコ それがひいては、日本のマット界の底辺、あるいはすそ野が広がらない問題に直結してくる。
―― AEWをずっとフォローしているなら、「MOXがIWGP王者になるに決まってるじゃないか」と普通に読めるハズなんですけどね。
オフレコ アントニオ猪木追悼10・1『WRESTLE DREAM』でブライアン・ダニエルソンに負けたザック・セイバーjr.が、マット・リドルからTV王座を米国の会場で取り戻すのも当然やろうが。
▼柴田勝頼ZセイバーWrestle DreamクリスチャンTNTアダムC(エッジ)
―― 『ワープロ』30分なんで仕方ないんですが、マニア注目の高橋ヒロムvs.ムスタファ・アリがなかったのは残念でした。総括なりで使うだろうと先にPhotoshop合成画像準備してあったんで、そのまま本稿に使いますけど。
オフレコ それは「999円『ワールド』を買え」ってことだから、「999円[ファイトクラブ]サブスクリプションお願いします」の本誌がなんか言える立場にはない。
▼ファイトクラブ会員登録
―― いずれにせよ、ジェイク・リーの加入といい、新日には巻き返してもらいたです。なにしろ読者ニーズを聞いて回っても、「スターダムとマリゴールドをもっとやってくれ」ばかりで、「新日カバーせよ」との反響がありません。
オフレコ 甘井公平の22ページにも出てくるけど、我々のマリゴールドもやろう。もっとも反響というならコロンビア大学の抗議活動に尽きるんだが・・・。
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―― はい。5月2日号の反響は2タイプありまして、「そんなニュースあったのか? 日本では取り上げられてない」と、「よくぞ言及してくれた」。
オフレコ やっと今週、日本時間火曜4月30日の『ワールド・ビジネス・サテライト(WBS)』である程度の時間割いていたけど、日本時間の翌水曜、学生たちが鍵壊して中に入って占拠していたHamilton Hallに、警官隊が装甲車の上からハシゴをかけて2階の窓から突入、またも多数の逮捕者が出た。「なんてこった! 歴史は繰り返す」と頭を抱え込んだ。
―― こちらは、少しは日本のニュース番組でもやってました。またも本誌は1週間早すぎて、読者を置いてきぼりにしたのかもです。
オフレコ こっちは深夜になるとCNN/BBCをBGM替わりに流したりするんで、いかにどこもトップニュースとして大きく、長く取り上げていたことか。だいたい、中東のニュース番組でも、台湾のニュース番組でもやってるのに、日本だけ選択が違う。世界の情勢から取り残されている。
―― そのテレビ東京WBS、番組のエンディング・テーマが流れる下段テロップに、「日経電子版から」という紹介で、2つのニュース項目が出ます。もっと詳しいのを知りたければ探して下さいなんですが、その画面一杯の字数を指摘してましたね。
オフレコ YouTuberはともかく、マスコミで働いたこともジャーナリズム学校に行ったこともない素人サイトが、やたら長い見出しを付けてしまう風潮に対して、商業誌は「見出しの字数制限を意識しなさい」の例題になるからな。短すぎてもいけないが、長過ぎても伝わらないから。
―― 弊社が指導する「一行の見出し枠をギリギリまで使え」との指導ですね。勉強になります。
オフレコ ビリー・ジョエルの歌詞にも出てくるニューヨークのデイリー・ニュース、3つくらいの単語を文法無視で大きく並べる一面や。紙新聞よりネットは、もう少し長い見出しでよいコンセンサスはあるけど、長過ぎる見出しで公開されても目に留まらない。クリックしてくれない。
―― ライターではなく、編集者募集となる理由なんですが、見出し、小見出しを熟考する、センスを磨く修行なくしては、個人ブログ連中との差別化になりませんからね。