[週刊ファイト3月28日号］収録　［ファイトクラブ］公開中

▼トロントAEWコンチ王者オカダ！クリスチャン参ったAコープランド戴冠
　(c) AEW　編集部編

■　AEW Dynamite Rampage
日時：3月20日
会場：カナダ・オンタリオ州トロント　コカ・コーラ・コロシアム

　そもそも番組Rampageは、Dynamite生中継会場の3時間目を収録して1時間番組にして現地金曜夜に放送なんだが、今回はTBS局の編成の関係でこのトロントからの中継は3時間ブチ抜きでやることに。しかも現地では、結局3時間でおさまらずにTBSは延長で対応したというから、人気番組プロレスのほうが強い、地位が高いという、日本のお寒い状況とは天と地の差がある証明を見せつけられたのかも。

　なにしろカナダはトロントなので、番組はまずクリスチャンとアダム・コープランド（元エッジ）の、地元で育った幼馴染の会場入り。さらに、赤の派手なスポーツカーでの会場入りはオカダ・カズチカではないか。
　なにしろニコラスとマシュー・ジャクソンE.V.P.重役のエリート入りなんだから、オカダsanが日本で派手なスポーツカーに乗っていたのをよくご存知なようで・・・（苦笑）。

　満杯の会場にカメラがスイッチしてからは、先週の地元ボストンからの『Big Business』に続いてメルセデス・モネ様の登場から。流される映像は、協力体制にある新日本やスターダムでのモネの活躍をダイジェスト編集した、WWEから消えたあとの元サーシャ・バンクスである。
　もっとも、New Japan Strongのリングでウィロー・ナイチンゲールにかかとを粉砕され、「引退かという岐路に立たされた」という話まで話すんだが、これはなかったことにする方法もあったハズ。そりゃ本誌は報道している。他にも詳しくやる専門媒体なり、マニアは知ってるのかもだが、圧倒的な多数派である一般大衆のお茶の間ファンは、間違いなく知らない事件だからだ。まぁ先週と同じ話を続けるんだが、それにしても全体のプレゼンテーションがWWEである。それもそのハズ、WWEのシナリオ班に7年いたジェニファー・ペッパーマンがAEWに転出、メルセデスの台詞を担当しているのだから、ライト層がたまたまチャンネルをザップしていて、知ってる顔サーシャを見つけて、「水曜夜にWWEやってたんだっけ？」と混乱しても不思議ではない。
　AEWが始まった時、「WWEとは違う本物のプロレスをやります、見せます」と吹聴してたんだが、番組数が増えて一般向きになったら、結局は同じような番組構成になっているのって、なんだかなぁ。明らかに違うプロレスを見せているのがNXTというのも皮肉というか・・・トホホ。C.E.O! C.E.O!

　お約束の乱闘劇は、お茶の間にもわかりやすい黒装束のヒールであるジュリア・ハートとスカイ・ブルーが急襲に出てきて、クリス・スタットランダー&ウィロー・ナイチンゲールが救出となり、ライト層は「そうだよな。ウィローはベビーフェイスだよな」となるんだが、やはりパイプ椅子でメルセデスを叩く素振りをみせたりと、ここからやや、「どっちが悪者なんだ？」と混乱させたかも。しかもウィローとクリスは・・・長くなるので止めます。おそらくここらで、大衆の視聴者は「これはAEWなんだ」と気が付いたかと(笑)。

　オカダ・カズチカとエディ・キングストンがやったらどうなるか。馴染みの二人なんでチマチマ試合経過書いても字数の無駄遣いでしょう。三冠王者のエディなんですが、やはり統一にはしないようで今回掛けられたのはコンチネンタル王座のベルト。もちろん、オカダの戴冠です。肝心の中身も良かったかと。試合後はPACが花道に出てきました。そういうことです。

　クリス・ジェリコとHOOKのシングル戦って、なんかの罰ゲームなのか？　だいたい、ジョージア州ダルースからのDynamiteで、サミー・ゲバラがジェフ・ハーディの鼻を折ったから謹慎中なんだと発覚。そのことと、急造のジェリコ&HOOK組がタッグ・トーナメントに出てきて、噛み合ってない件は本誌は厳しくやったんで繰り返さないが、今回はジェリコ親分が、ほぼ一方的に小さいHOOKの投げっぱなしジャーマンを、何度も、何度も、何度もひたすら受けるという、「なんじゃこりゃ？」のカードも挿入。
　一部反撃して、チョップを打ち込んだり、ライオンソルトで舞ったりはするんだが、まるでブロック・レスナーが相手を投げまくる試合のように、それを小さい方のHOOKがやるんだから、今後HOOKを売り出すから親分がひたすらやられ役に徹したんだろうけど・・・誰か事情を教えてくれよ～。はい、ジェリコのボロ負け試合でした。